想像し、話し合いながら作り上げていった「加納直人」像
――今年4~6月に放映されたドラマ「ねこ物件」(テレビ神奈川、他)が映画化され、猫付きシェアハウス “二星ハイツ”への入居希望者、加納直人役として出演されています。もともとドラマに出演されていた方々に交じっての参加となりましたが、いかがでしたか?
金子 すごく緊張しましたが、共演者の皆さんもスタッフさんも優しく接してくださいましたし、監督とも演技について話し合いをしていくうちに不安はすぐになくなりました。みなさんのおかげで順調に撮影できたと思っています。
――タイトルが「ねこ物件」だけに、猫たちとのシーンは当然多いですよね。
金子 犬も猫も大好きで、普段からYouTubeやTikTokで動物の動画を見たりしているので、猫と一緒に撮影している期間は、すごく癒されていました。ただ、やっぱり気まぐれというか、向こうからきてくれる時もあるけど、僕たちが寄っていくとそっぽ向いたりすることも多くて難しかったです。でもそこがかわいいし、魅力なんですよね。ただ、撮影は大変だったと思います。猫が食事をするシーンはすごくかわいかったのですが、たまに思うように食べてくれない時もあったりしたので。
――金子さん演じる直人は心にいろいろなものを抱えている設定ですが、役作りで特に意識した点を教えてください。
金子 「こういうことがあったんだろうな」と書き出しながら想像していきました。嘘をついて二星ハイツに入居したものの、途中からみんなの輪に入れない自分自身については「何が足りないんだろう」と考えていただろうし、家族の愛に飢えている面もあるので、それを表現するのは結構難しかったです。
――主演の古川雄輝さんの印象はいかがでしたか?
金子 猫と一緒にいるシーンや、撮影の合間に猫と触れられている姿を見ても、優しい方だし、いろんなところに気を配っている方だなと思いました。
――印象に残っているシーンを教えてください。
金子 嘘をついていた自分に嫌気が差して、自分をさらけ出すシーンです。直人の本心が垣間見えるところなので、監督と何度も話し合いながら進めていきました。
――ティーンの読者に、改めて映画『劇場版 ねこ物件』の見どころをアピールしてください!
金子 猫のかわいらしさはもちろん見どころではありますが、そんな猫たちと一緒に暮らすシェアハウスの住人一人ひとりがどのように自分の悩みを乗り越えていくかにスポットを当ててみるのも楽しいのでは?心温まるドラマなので、ほっこりした気分になってもらえたらな、と思います。