状況に満足していなくてオーディションに応募

――学生時代はどんなことに熱中していましたか?

福本 この仕事を本格的に始めたのが高校3年生なんですけど、「東宝シンデレラ」オーディションでグランプリをいただいたのは高校1年生のときで、中学時代はサッカー部に所属していました。

――どうしてサッカーを選んだんですか?

福本 中学生になりたての頃、教室に部活の先輩が勧誘に来たんですが、上下関係も緩そうだし、活動も週3回ぐらいだし、餅つき大会もやっていて(笑)。すごく面白そうだったので、勢いで友達とみんなで一緒に入りました。それから3年間続けて、サッカー部は楽しい思い出ばかりです。

――中学時代から、芸能の世界に興味はありましたか?

福本 小学生のときからテレビっ子で、毎日ドラマを見ていたので、芸能界に漠然と興味はありましたが、自分がそういう世界に入ろうと考えたことはなかったです。もともと人前で何かするのも苦手でした。

――どうしてオーディションを受けようと思ったのでしょうか?

福本 友達に勧められて受けたんですが、私自身も今の状況に満足していなくて、何か変わりたいなと。人生一度きりだし、挑戦してみようと思ってオーディションを受けました。今でも鮮明に覚えているんですが、最初の自己紹介で「趣味は何ですか?」と聞かれて、「読書」と答えたんです。後々聞いたら、それが引っかかったらしくて。オーディションに来て、読書と答える人は、あまりいないって言われました(笑)。

――無難な答えだから避ける人も多いですしね。

福本 実際、強いて言えばみたいな感じで、それ以外に趣味がなくって。(笑)。その後、合宿審査もあって、目の前でたくさんの大人たちが見ている中、お芝居やダンスをするんですが、とても緊張感がありました。私は学校の関係で1日遅れてオーディションに参加したため、その時点ですでに出遅れていて……。ダンスもお芝居もやったことがなかったので、とにかくみんなに追いつかないといけないと思って夜中まで必死に練習をしました。

――グランプリを獲った直後、すぐに実感は湧きましたか?

福本 受賞した瞬間はうれしかったんですけど、それよりも不安のほうが大きかったです。そういう意味では、すぐに実感が湧いていたのかもしれないですね。大阪の高校に通っていたので、今のまま高校生活を続けられるのかなとか、これから先どうなっちゃうんだろうみたいな不安が大きくて、素直に喜びきれなかったです。

――学業とお仕事の両立はどうしていましたか?

福本 気合いです(笑)。事務所に入ってすぐにEテレのレギュラー番組(NHK高校講座「物理基礎」) が始まって、それが週末の撮影だったので、土曜日に学校へ行ってから上京して、日曜日に撮影、月曜日になって新幹線か飛行機の始発で地元の大阪に帰って、そのまま学校へ行って、みたいな生活でした。ありがたいことに学校生活が楽しかったので、その生活が辛いとも感じなかったですし、高校で今も変わらず仲の良い友達に出会えたのは大きかったです。

――高校生活で印象に残っている行事は何でしょうか?

福本 行事にすごく力を入れている学校だったので、どれも印象的ですが、体育祭が一番盛り上がっていました。私の通っていた学校は中高一貫校で、体育祭は学年対抗なんですよ。だから中学1年生が絶対に負けて、だいたい高校3年生が優勝するんです(笑)。学年別の応援合戦があって、応援団員が振付や歌詞も考えるんです。朝練と放課後練があって、一つの目標に向かって一致団結するというのは青春でした。