頑張れば何かが少しずつ変わっていって、それが自信にも繋がる

――高梨さんが出演するドラマ「5つの歌詩(うた)」はドリカム(DREAMS COME TRUE)の楽曲をテーマにしたドラマですが、オファーを受けた時はどんな印象を受けましたか?

高梨 曲をテーマにするドラマはたまにありますが、このドラマは曲のPVという感じではなく、それぞれのエピソードはバラバラ。歌詩の内容とは離れているけど、どこかでストーリーがリンクしているところが面白いなと思いました。私の主演する#2「マスカラまつげ」は、リアルな女性像が描かれていて。日常って上手くいかないことが多いけど、その中でも頑張っていく女性の姿が大切に描かれていて、すごく親近感が湧きました。

――どんなところがリンクすると感じたのでしょうか?

高梨 「マスカラまつげ」の歌詩を見た時に、抽象的で、具体的には描かれてなくて、ちょっと一瞬を切り取ったみたいな感じを私は受け取りました。曲と台本がリンクするなと思った部分は、メイクをして、ちょっと自分に自信だったり、自分を応援するじゃないですけど、「よし頑張るぞ!」と気合い入れるためにマスカラをつけるみたいなところは、女性ならではの理解できる行動で、曲ともリンクしますし、自分自身もその気持ちが分かるなと思いました。

――ドリカムの曲で思い出はありますか?

高梨 通っていた中学校が、なぜか必ず給食の時間にドリカムさんのアルバムの曲が流れるという学校で、聴くたびに中学時代を思い出すといいますか、中学時代に毎日聴いていたからなのか、身近なアーティストさんと勝手に自分で思っていました。なのでオファーをいただいた時は素直にうれしかったです。

――高梨さん演じる咲良は、自分に自信が持てない役ですが、共感する部分はありましたか?

高梨 めちゃくちゃ共感しました。ほとんどの女性が思っていることでしょうし、本当にそのままの私という感じでしたね。

――自分に自信を失った時、どうやってモチベーションを保っていますか?

高梨 一生続く悩みだと思うので、いちいち悩んでもなと思います。そんな状況でも、仕事でもプライベートでも何でも良いんですけど、頑張れば何かが少しずつ変わっていって、それが喜びになり、自信にも繋がる。その積み重ねですね。

――役作りで意識した点はありますか?

高梨 私の声は聞き取りにくいと言われることがあって、お芝居ではしっかりとセリフをしゃべるように気をつけているんです。でも監督からは、「普段、しゃべっている時の感じのほうが役の雰囲気に合っている」と言われたので、わりと素の感じで、あまり深く考えずに演じていました。

――撮影中は監督と具体的な話をしながら進んだのですか?

高梨 明確なビジョン持っている監督でしたので、話し合いは何時間もしました。私の演じた役は、妬みとか女性ならではの感情表現があったので、「私はこう思う」「こうしたい」みたいなことを一個一個話し合いました。男性の監督なので、なかなか男性には分からない感情もありましたからね。

――完成した作品を見て、どう感じましたか?

高梨 咲良の「自分は主人公になれない」という気持ちが変わった訳でもないですし、演じている時も、演じている間も。消化できない気持ちみたいなのがありました。「マスカラまつげ」の歌詩もハッピーではないんですが、リズムもテンポも優しい曲調で、絶妙なメロディー感に、咲良も、私自身も、そしてドラマ自体も救われて、良い方向に向かわせてもらったなと強く感じました。

――改めてドラマの見どころを教えてください。

高梨 咲良は、ずっと自分に自信がなくて、でも一生懸命に仕事を頑張って、みんなのためを思って友達付き合いもしてきた女性です。彼女のような気持ちを持っている人がたくさんいると思うので、見た方の背中を押せる作品になっていたらうれしいです。