最大の魅力はショッピングモールでのユートピア生活!?
主要キャストと共に登壇した二宮健監督は、映画『とんかつDJアゲ太郎』や『真夜中乙女戦争』などの話題作を手掛けた日本映画界の若き俊英。本作でもゾンビパンデミックとシェアハウス恋愛という、相反する2つのシチュエーションを巧みに描き、映像に落とし込むことに成功。全話の脚本と演出を担当して、今までのゾンビものになかった世界観を見事に提示した。
製作で一番苦労した点は、「ショッピングモールが大きなモチーフになっているところ」(二宮監督)。ゾンビとショッピングモールは、映画やゲームで何度も描かれた、切っても切り離せない伝統のシチュエーションだが、「僕はどちらかというと、ショッピングモールを舞台にした物語という意気込みのほうが強くて、そのうえでキャストたちが魅力的に立ち上がるようなドラマを描きたかった」と語る。
監督の言葉どおり、本作はゾンビに囲まれながらも、あらゆる物が揃っているショッピングモールで夢のような生活を送るという非日常的な面白さが最大の特徴だ。劇中、家具売り場のベッドの上で女性たちが寝そべりながら女子トークを繰り広げるなど、無人のショッピングモールならではの絵作りが随所に差し込まれている。
またサバイバルラブコメディにちなんだ「現実にゾンビパンデミックが起きたら、この中で誰が生き残るか?」という質問に、桜田は頭を悩ませながらも、「ここにはいらっしゃらないんですけど」と、今回残念ながら諸事情で登壇できなかった大貫勇輔(以下、大貫)の名前を挙げた。大貫演じる平坂亮は、モール内での肉体労働を担当しているタフガイで、常に筋トレを欠かさない豪快で頼りがいのあるキャラクター。実際に現場でも「力強いだけではなくて、お父さんのように常にみんなを見守ってくれた」と言い、桜田は「オールマイティで何でもできる人。一番生き残れるんじゃないかな」と大貫の人柄を称える。
本作を楽しみにしている視聴者へのメッセージとして、二宮監督は「ゾンビによって死んでしまうような状況の中でも人は恋をする。そんな心の余裕が大事だし、『するな!』と言われても、衝動に突き動かされるのが恋だと思います。そういった止められないものを僕もエキサイティングして作り上げました。最高の瞬間がこれからも待っていますので、ぜひ楽しんで観ていただければ」と熱く語った。
最後にキャストを代表して主演の桜田は、「ゾンビが苦手な方もラブコメが軸になっているので、楽しんでご覧いただけるかと思います」と前置きしたうえで、「私たちも、毎話ごとに完成した映像を観るのが楽しみでした。キャストの皆さんはもちろんのこと、監督、スタッフの方々によって愛に溢れた作品が出来上がったので、この感動をより多くの人と共有してできればと思います」と締めくくった。
Information
「生き残った6人によると」
8月9日~ 毎週火曜(MBS・24:59〜/TBS・25:28〜)放送
MBS 毎週火曜24:59~/TBS 毎週火曜24:58~
※TVer、MBS動画イズムで全国無料見逃し配信
成田空港で謎のパンデミック発生!街はゾンビで溢れかえり、正太郎(田中光輔)に助けられたソフトボール部所属の高校2年生・水上梨々(桜田ひより)は、目が覚めると避難所のショッピングモールの中。そこには2人の他にれんれん(佐野玲於)、村濱雫(中村ゆりか)、入江神(倉悠貴)、樫本ビースト(髙石あかり)、最上紗奈(八木アリサ)、平坂亮(大貫勇輔)が逃げ込んでいた。年長者でカリスマCEOの経歴をもつれんれんをリーダーに、生き延びる方法を模索するものの、ショッピングモールの中は意外に快適。一歩踏み出せばゾンビの大群が迫る中、「どうせ死ぬなら、恋がしたい!」と男女のドキドキなサバイバル生活がはじまる。そして梨々の到来で、恋の矢印が早くも入り乱れ始め…!?
Photographer:Toshimasa Takeda , Reporter:Atsushi Imai