あえてSNSとは距離感を保っている
――『劇場版 ねこ物件』には、SNSを駆使してシェアハウスの新しい住人を募るシーンがありますが、細田さんはSNSとどういう風に接していますか?
細田 正直あまりいいものだと思ってないんですよ。iPhoneの設定で「このアプリを何時間開きましたよ」って出てくるじゃないですか。その合計を月10分未満に抑えたいくらい、見なくてもいいと思ってます。電波が通じない場所で携帯は役に立たないですし、別になくても生活できるじゃないですか。もちろんSNSを見るといいこともありますけど、言い争っている人がいたり、インスタの質問箱とかで民度が低いなと思うコメントがあったりする。「別に僕に聞かなくてもよくない?」と思うようなコメントも多くて……。書き込む本人は深いことを考えずにやっているんでしょうけど、そういうコメントを見るとガッカリするんですよね。だからあんまり見ないようにしています。
――自己防衛のためにも、無理に見る必要はないですしね。
細田 そうなんです。僕はテレビを観るのが好きだし、映画館に行くのも好き。でも今は携帯があるから、テレビ番組も映画も、そっちで観る人が多いですよね。そうすると、どんどん映画館もなくなっていくし、テレビ番組もアプリで配信されるからとリアルタイムで観なくなる。そう考えると、僕らのお仕事にも大きな影響を及ぼしているんですよね。とは言いつつ僕も使っているんですけど、ほどよい距離感は保っていたいですね。
――プライベートで細田さんの今の一番の癒しはなんですか?
細田 ゲームが好きなんですよね。撮影がある時期は睡眠時間を優先するので、ゲームをする時間がゼロに近い状態になるんですけど、撮影が終わってからのゲームにめっちゃ癒されています。溜めに溜めて、やっとできるという状態のゲームに毎回癒されますし、仕事終わりのビールと一緒だと思ってます(笑)。
――今ハマっているゲームは何ですか?
細田 『討鬼伝2』にハマっています。発売されたのは5年前ですが、久しぶりに見たので「やろう」と。和風版の『モンスターハンター』みたいなゲームです。
――いろんな人と繋がってプレイできるオープンワールド型のゲームですよね。
細田 できるんですけれども、僕は基本ソロプレイしかできないので、一人で黙々とやってます。
――ハンティングアクションが好きなんですか?
細田 小さい頃からポケモンかバスケのゲームばかりやっていたので、そういうゲームをやるのは珍しいです。
――小さい頃からずっとゲームがお好きなんですね。
細田 ずっとですね。この業界に入ろうと思ったきっかけもゲームでしたから。ゲームのコマーシャルを観て、テレビの中に入ったらゲームができるんだと思って、それを母に言ったのがきっかけだったんです。
――一番人生でハマったゲームは?
細田 間違いなくポケモンだと思います。ポケモンに関しては、初代以外はリメイクも合わせてですけどコンプリートしています。世代で言うと、『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』とか『ポケットモンスターブラック・ホワイト』ですけど、その時は対戦には手を出してこなかったんです。対戦もやり始めたのは『ポケットモンスター ソード・シールド』なので、わりと最近です。今年1月に出た『Pokémon LEGENDS アルセウス』もやってます。
――ゲーム以外で夏にやってみたいことや、プライベートで挑戦してみたいことはありますか?
細田 バーベキューをやりたいですね。
――よくやっているんですか?
細田 やったことがなくて、めちゃくちゃインドアなんですよ。でも、役者仲間とか普段仲良くしてもらっている方とバーベキューをやったり、海に行ったり、プールに行ったりすることに憧れています。まあ混んでない時に行きたいですけどね(笑)。
――最後に改めて『劇場版 ねこ物件』の注目ポイントをお願いします。
細田 ドラマ版で劇場版に関する伏線がちりばめられているので、劇場版から観た人はドラマ版も観て欲しいです。ドラマ版から観た人は、劇場版で伏線回収するのも楽しいと思います。ただ理解しやすい内容なので、映画から観ても、ドラマから観ても、両方楽しめると思います。猫と二星ハイツの人たちの雰囲気をスクリーンで感じて癒されて欲しいですね。
Information
『劇場版 ねこ物件』
絶賛上映中!
古川雄輝
細田佳央太 上村海成 本田剛文(BOYS AND MEN) 松大航也
金子隼也 山谷花純
長井短 竜雷太
監督・脚本:綾部真弥
制作・配給:AMGエンタテインメント
🄫2022「ねこ物件」製作委員会
2匹の猫、クロとチャーと暮らす二星優斗(古川雄輝)、30歳。唯一の肉親である祖父・幸三(竜雷太)が亡くなったことから始めた“猫付きシェアハウス・二星ハイツ”には、それぞれの夢を持つ4人の同居人が住んでいたが、みな次のステージへと巣立っていった。不動産会社の有美(長井短)から、かつての入居者たちの活躍を聞かされ、二星ハイツの再開を促されるが気乗りがしない。しかし、祖父が遺した手紙に書かれていた、幼い頃に離ればなれになった弟の存在を想い出して、探し出すことを決意する。その方法とは、“猫付きシェアハウス”と自分の存在を全国に知らしめて、再び住人を募ることだった。そんな優斗をサポートしようと入居者だった、修(細田佳央太)、毅(上村海成)、丈(本田剛文)、ファン(松大航也)の4人が二星ハイツへと帰ってきた。そんなある日、加納直人(金子隼也)と名乗る人物が入居希望者として現れたのだが―。

細田佳央太
俳優
2001年12月12日生まれ、東京都出身。小学2年生で活動を始める。以降、ドラマや映画で活躍。『町田くんの世界』(19/石井裕也監督)では1000人超のオーディションを勝ち抜き映画初主演。近年は、『花束みたいな恋をした』(21/土井裕泰監督)、『青葉家のテーブル』(21/松本壮史監督)、『子供はわかってあげない』(21/沖田修一監督)、「ラブファントム」(21)、『女子高生に殺されたい』(22/城定秀夫監督)、「金田一少年の事件簿」(22)などに出演。また、「ドラゴン桜」(21)では発達障がいの男子高生を、「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」(21)では全盲の高校生を熱演して、話題を集めた。「もしも、イケメンだけの高校があったら」(22)でドラマ初主演を果たし、人気急上昇の注目株である。
Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Takahiro Iguchi