マイクを握ったときに存在感を示せるかが大事だった

――SKY-HIさん自身、音楽を始めたのはいくつのときですか?

SKY–HI 中学1年生でドラムを始めたのが最初です。

――バンドをやっていたんですか?

SKY–HI バンドもやっていましたが、バンドファーストというよりは、自分がドラムを叩くことが大事でした。スティーヴ・ガッドというドラマーが好きで、憧れていました。

――ドラムの後にラップを始められたのでしょうか?

SKY–HI バンドを一緒にやっていた友人の家が学校に近くて、よく放課後は遊びに行っていました。友人の家にはたくさんのレコードがあったり、衛星放送で音楽が流れていたりして。もともとジャンルを限定しないで幅広く聴くほうだったので、ヒップホップも聴くようになって、自然とその友人とラップを始めました。

――ラップで影響を受けたのは海外のラッパーでしょうか?

SKY–HI スタートとしてかっこいいなと思ったのはUSのものだったんですけど、自分たちでもやってみようと思ったのは、日本語でやっている人たちを見て惹かれたからです。僕らが中学1年生のときにRIP SLYMEやKICK THE CAN CREWがメジャーデビューをして、その上の世代のRHYMESTERにも注目が集まりました。決定打は僕らが中学2年生のときにRHYMESTERが4枚目のアルバム『ウワサの真相』をメジャーから出して、そこへの憧れが大きかったです。

――高校時代には音楽の世界でやっていこうという意識はありましたか?

SKY–HI 先ほど話に出た友人は、今も別の仕事をしながらラップしたり、曲を作ったりしているんですけど、音楽は仕事をしながらでもやれるものだし、そうあるべきとも思っています。どうしても音楽で生計を立てるのが前提にきちゃうと歪んでしまうので、今でも彼みたいに生計は他で立てたほうが音楽に対して真摯だと思うし、基本的に高校時代も最初はそういう考え方でした。ただ大学卒業を待つと早くても22歳になってしまうし、十代のうちに無茶したほうが許されることも多いかなと思って行動していたら、こうなりました(笑)。

――都内のクラブで活動を始めたのは、いつ頃からですか?

SKY–HI 大学入学と同時に始めました。それまでは素直だったのでアンダーグラウンドとオーバーグラウンドの線引きを感じていなかったんですけど、クラブでパフォーマンスをしているうちにアンダーグラウンド志向が強くなって、どんどんオーバーグラウンドとのバランスを取るのが大変になっていきました。

――SKY-HIさんは当時からアンダーグラウンドでの評価も高かったかと思います。

SKY–HI SNSが流行る前だったので、現場に行くことが重要で、マイクを握ったときに存在感を示せるかが大事だったので、そういう意味でアンダーグラウンドはやりやすかったですね。

――今も現場の大切さは感じますか?

SKY–HI 今は曲を作っているか、作っていないかがすべてだと思うので、どこかの現場に行く必要はないと思います。部屋から一歩も出ずに音楽を作っている人だってかっこいいし、生き方に価値があるなと思います。それは時代の変化ですね。

――地方と都市がボーダーレスになって、どこからでも発信できますしね。

SKY–HI そういう意味ではいい時代になりました。

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