コミュニケーションが苦手なのがコンプレックス

――『劇場版 ねこ物件』の脚本を読んだ時の感想を教えてください。

古川雄輝(以下、古川) ドラマ版は、主人公の優斗が成長していく姿が描かれていて、その中に伏線みたいなものが散りばめられていますが、劇場版では、なぜ彼がシェアハウスをやっているのか、実は弟がいるんじゃないかという伏線が全部回収できる脚本になっています。劇場版を見てすっきりしつつ、ドラマ版とはまた違うテイストがあり、面白いなと思って読みました。

――古川さん自身も猫が好きで今も飼っていらっしゃるとお聞きしましたが、いつくらいから猫好きと意識されましたか?

古川 この仕事を始めてからなので、22、23歳ぐらいの時です。実は、もともと猫が嫌いで。というのも6歳くらいの頃に初めて猫を抱っこした時に耳を噛まれちゃったんです。それで怖くなった上に、家の近くに多頭飼育崩壊した猫屋敷があって、猫だらけで汚くて臭くて……。それですごく猫の印象が悪くなっちゃって、ずっと犬好きだったんですね。ところが大人になって、友達の家で猫と改めて触れ合った時に、すごく頭のいい生き物だと気づいたんです。犬のほうがお手やおすわりができて、頭のいい印象だったんですけど、猫も頭がいいと分かってからは、どんどん好きになって。動物全般が大好きですけど、今は猫が一番になってますね。

――猫の魅力はどんなところですか?

古川 定番の答えで言うとやっぱり自由気ままだったり、ツンデレだったりというところだとは思うんですけど、『劇場版 ねこ物件』に「その子特有の性質が好きです」というセリフがあって、その子だからこその行動や性格が好きなんです。

――私生活でも2匹の猫を飼われているそうですが、やはり性格は違いますか?

古川 全然違いますね。上の猫はルークと言うんですけど、その子は「にゃあ」って言わずに、鼻が詰まっているみたいに「プスッ、プスッ」って言うんです。のろい猫なんですけど、猫同士が喧嘩した時だけ、すごいスピードで走ってきてケンカを止めたりする。そういう姿を見ると、普段はだらしないのに、正義感があってかわいいなと。そういうところに惹かれますね。

――もう1匹の猫はどういう性格なんですか?

古川 ステラという名前なんですが、もともと迷い猫だったのを拾ってきて飼い始めました。男の子なんですけど、見た目は美人で、スタイルがめちゃくちゃいい。でも、ルークに悪さばかりするから「いい加減にしろ!」と、いつも怒ってます。やんちゃなんですが、野良猫だったわりには抱っこなどを嫌がりません。やんちゃな子(ステラ)とおとなしい子(ルーク)という組み合わせです。

――猫を飼うようになって生活スタイルは変化しましたか?

古川 「ウンチをしちゃうから、この部屋に入る時は、ちゃんと扉を閉めなきゃ」「家に帰ったら餌の確認をしなきゃいけないな」「病院に連れて行ってお薬をあげなきゃ」など、いろいろ気をつけなきゃいけないことがあります。家族ですし、生き物を飼っている責任感もありますし、そういう意味で生活はかなり変わりましたね。

――古川さん演じる優斗はコミュニケーションを取るのが苦手ですが、ご自身と共通する部分はありますか?

古川 自分は、ほぼほぼ優斗です。

――そうなんですか!?

古川 今も取材だから話せているだけで、コミュニケーションは苦手です。対人間のコミュニケーションが苦手で動物を好きになる人って多いと思うんです。自分もどちらかというとそのタイプなので、共演者ともセリフ以外は喋らないみたいなことが、よくあります。それがコンプレックスでもあるので、優斗の気持ちはすごく分かります。

――ドラマ版に引き続き、今回もシェアハウスのメンバー四人が登場しますが、コミュニケーションはいかがでしたか?

古川 今回は自分が一番年上で、しかも主役。シェアハウスでわいわいしなきゃいけないのに、一番年上の自分がだんまりしてたら、さすがに怖いだろうと思ったので、今回は自分から全員に挨拶しに行って、話しかけました。修役の細田(佳央太)くん、毅役の上村(海成)くんと、シェアハウスに入居していく順番に挨拶しましたが、みんな自分以上に人見知りで、これはもう自分から話しかけなきゃなと。そしたら、みんな自然と仲良くなっていったので、そこからは放っておきました(笑)。

――シェアハウスそのままの雰囲気になっていったんですね。

古川 そうですね。仲良くなりすぎて、たまに注意することもあったんですけど(笑)。