遺書のつもりで自分のすべてを書くことにした

──新刊『マイ・ウェイ -東京ダイナマイト ハチミツ二郎自伝-』、壮絶な内容に言葉を失いました。今回、なぜ360ページを超えるこの本を書こうと考えたのでしょうか?

ハチミツ二郎(以下、二郎) 一番大きかったのは病気のこと。心不全と新型コロナで2回死にかけたんです。文字通り生死をさまよいましたから。だったら遺書のつもりで本当のことを全部を書いてやろうと、そういう気持ちで取りかかり始めました。

──「そこまで踏み込むのか!」と驚かされる内容でしたが、不退転の覚悟があったということですね。

二郎 遺書だから、誰かに忖度する必要がないわけですよ。「何か言い残したことはないか?」「説明できていないことはないか?」と自問しながら書いていきました。

──結果的にはそこも怪我の功名で、本の内容がより重厚になった気もします。

二郎 そうだといいんですけどね(苦笑)。普通のタレント本として考えたら、自分の胸にしまっておけばいいことですから。立川談志師匠に言われた言葉も書いてありますが、本を読んで間接的に談志師匠のメッセージを受け取った若手芸人が「よし、俺も頑張ろう!」とか感じてくれたらうれしいなとか、そういうことも意識しました。

──この本を通じてティーンの読者に届けたいメッセージはありますか?

二郎 中高生か……。その年齢で読むのと、20年後、30年後に読むのでは受け止め方がまったく違ってくるでしょうね。そもそもタイトルの『マイ・ウェイ』というのは有名なフランク・シナトラの曲が元ネタなのは言うまでもないですけど、俺自身の生き様でもあるんですよ。実際、「マイ・ウェイ」というフレーズは本の中でも何カ所か出てきます。「俺のマイ・ウェイはハイ・ウェイだと思っていた」とか。自分は決してずっと勝ち続けていた人間ではないし、負けも味わったけど、それも含めて俺の道なんだということ。シナトラの歌詞にも《君に告げよう 迷わずに行くことを》とありますし、一歩踏み出すことの大切さは若い世代に伝えておきたいかな。