中学時代から憧れの三木監督作品への出演

――本作の出演が決定した時に「ずっと三木監督とご一緒したかった」というコメントをされていました。以前より監督のどんな作品がお好きだったのでしょうか?

成田凌(以下、成田) 『転々―てんてんー』『図鑑に載ってない虫』、他にも好きな作品はたくさんあります。最初に三木さんの存在を知ったのは「時効警察」というテレビドラマです。中学生くらいだったと思うのですが、「面白くて、なんだかシャレていて、不思議ないいドラマだな。監督は誰だろう?」というところから入って。レンタルビデオ屋さんで「三木聡コーナー」にある作品を全部借りました。渋谷のTSUTAYAは監督ごと、俳優ごとにコーナーが分かれていて、すごく魅力的な場所でした。

――ティーンの時期に三木聡作品に触れられるというのはうらやましいです。センスが唯一無二ですよね。

成田 中学生なりにビビッとくるものがありました。その頃はまだ、俳優の仕事をしたいと思っていませんでしたが、三木さんの作る世界観に惹かれていたんですよね。今の事務所に入る時に、マネージャーさんと三木監督とお仕事をしたいと話していました。それからずっと、どこかのタイミングでご縁があれば、と思っていたのですが、今作(『コンビニエンス・ストーリー』でご一緒できることを知り、本当にうれしかったです。

――念願叶っての、三木監督作品ですが、実際の撮影はいかがでしたか?

成田 まず、脚本を読んだ時に「ああ、三木さんだ~」と。「これだ!」という喜びがありましたね。描かれているのが異世界すぎて、脚本の段階では映像の想像がイマイチ出来ない部分があるのですが、会話の空気感や言葉のチョイスがまさに三木さんでした。

――本作はすごく独特な世界観が作られていて魅力的でしたよね。

成田 撮影現場へ行った時も、美術と照明、そしてカメラマンの動きの全てが「三木組だな」という感じなんです。セットもシュールで不思議なんだけど、オシャレで。すごく興奮しました。