スクールで上手く行き過ぎて、そこからのスキルアップが大変だった
――キャリアについてお伺いします。このお仕事を志したのはいつ頃ですか?
佐藤 15歳、中学3年生の時ですね。同じ事務所の先輩であるAAAさんのライブ映像を観たり、ライブに行ったりするようになって、次第に自分もやってみたいと思うようになりました。中学校まで野球に打ち込んでいたんですけど、高校1年生になったタイミングで、同じ学校に芸能スクールに通っていた友達がいたので、「じゃあ一緒に行く?」という流れから見学しに行ったのが、実際に始めたきっかけです。
――アーティストになりたい、俳優になりたい、みたいな明確な目標はあったんですか?
佐藤 スクールでは、歌、ダンス、お芝居など、幅広く学んだんですが、自分はAAAさんの西島隆弘さんに憧れていて。西島さんはエンターテイナーとして、何でもできるところを尊敬していたので、僕も最初から「これ!」というのは決めていなかったです。歌も好きだし、演じることも好きだけど、それ以上に表現者として、エンターテイナーとして、人に影響を与えられる存在になりたいというのが一番でした。
――もともと人前に出るのは得意だったんですか?
佐藤 小学生の時から目立ちたがり屋だったし、合唱コンクールで指揮者をやったり、学校祭にバンドで出て、ほとんど弾けなかったギターを頑張って覚えたり、表に立つのは好きでした。
――芸能スクールに通うことは、周りの友達にも伝えたんですか?
佐藤 特に伝えなかったです。ちょうど高校に上がるタイミングで、僕が行った高校には、中学が同じ友達がいなかったので、「お前、そんなことをやるの?」という否定的な反応もなくて。環境の変化は大きかったですし、すごく気持ち的にも楽でした。
――レッスンを実際に経験して、すぐにやりがいは感じられましたか?
佐藤 スクールでは最初から褒められていて、小手先でやってできちゃっていたんです。スクールに通い始めて1年後に、エイベックスに入ったんですけど、それまで上手く行き過ぎていたので、そこからのスキルアップが大変でした。その時は、まだ北海道にいて、仕事が入ると東京に行っていたんですけど、「自分は何をすればいいんだろう……」と悩むことも多かったです。
――札幌と東京ではレベルも違ったということでしょうか?
佐藤 全然レベルも違いますし、キャリアも浅かったから、最初は苦労しましたね。
――高校卒業後はエンターテイメントの世界に行くというのは、高校生の時点で決めていたんですか?
佐藤 高校に入学した頃は、美容の専門学校か、芸能界かという2択があったんですけど、エイベックスに入って、しばらく経ってから上京して、芸能界でやっていこうと決断しました。