MacBookの音楽制作ソフトにギターを繋いで曲作りをしていた中学時代

――音楽遍歴をお聞きしたいのですが、昔から音楽は好きだったのでしょうか?

Sean そうですね。家族も音楽が好きで、ドライブ中は何かしら音楽がかかっていました。母親はドリカムもカーペンターズもごちゃ混ぜに好きな人で、僕も昔から洋楽、邦楽を分け隔てなく聴いていました。父親も音楽が大好きで、趣味でベースを弾いたりしていました。

――ギターを弾くようになったきっかけを教えてください。

Sean 中学生の頃、1か月弱ぐらい短期留学でオーストリアに行った時に、3歳年下のイケメンのホストブラザーが、ギターを弾いて歌っていたのがかっこよくて感化されました。その後、中学3年生の時にMacBookを買ってもらったんです。そこに入っている音楽制作ソフトにギターを繋いで遊びながら曲作りのようなことをしていました。当時からパソコン大好きっ子だったんです。今振り返ると、本当にただの遊びなんですけどね。小学生の頃も、小さい子どもがプログラムを勉強するHot Soup Processorというソフトでずっとプログラムを書いていました。

――人前で音楽を披露したのはいつ頃ですか?

Sean 中学3年生の文化祭の時に、自分で作った曲を演奏しました。少し楽器ができる人を2人集めて、僕を含めた3人で演奏しました。ドラムがいなかったので、パソコンからドラムの音を流しながら自分で作った曲とか、スピッツの「チェリー」などをカバーしていました。

――高校に入ってから音楽活動に力を入れ始めたそうですね。

Sean 高校3年間ずっとバンドを組んでいて、僕はギターと歌を担当しました。5人編成だったんですが、ずっと活動していたのは3人ぐらいで、あとは入れ替わり、立ち替わりで、ライブハウスにも出ていました。

――高校時代は、進路についてどのように考えていましたか?

Sean 中高一貫校に高校から入ったのですが、進学校だったのでものすごく勉強していたんです。当然「大学に行くでしょ」みたいな雰囲気があって、とりあえず僕も大学は行くつもりでいました。でも東京に行きたいと思っていたし、何となく大学に行っても辞めちゃうかもなという気持ちもあったので、なるべく親に迷惑をかけないようにと、東京にあった学費が安い大学に行きました。

――東京に憧れを抱いていたのはなぜでしょうか?

Sean 高校時代に、よく1人でライブハウスに遊びに行っていました。そこの尊敬していた店長さんに「東京へ行ったらどう?人もいっぱいいるし」と言われて、「じゃあ行きます」と。東京に出てきてから新たにバンドも結成しました。

――バンド活動を経て、ソロに転向されたとのことですが、ソロを始めてから今のスタイルを確立したのでしょうか?

Sean 1人で活動するから、ここをこんな風に変えようみたいなことは特になかったです。ただ、もっと素直にやっていこうということだけは意識していました。高校生の時も、バンドで活動していた時も、その時に好きなものをやっていた訳ですが、それは誰かになりたいだけだったのかもしれない。だったらもっと自分に嘘をつかないで、5年後、10年後に聴いても、恥ずかしくないような曲をやろうと思いました。