アンチに立ち向かう強さと弱さを見せる二面性を表現した曲
――デビューシングル「アンチファン」のテーマを教えてください。
橋本桃呼(以下、橋本) 世の中の理不尽なことに対抗していくかっこよくて強い女の子というテーマです。少しドールっぽい振り付けがポイントです。

――今のアイドルはSNSなどで心ない声にさらされることが多いと思います。MVではそれに対して立ち向かう強い姿勢が感じられました。「アンチファン」の衣装のポイントを教えてください。
橋本 “操り人形”という歌詞にもあるドールっぽさが特徴で、高嶺のなでしこのワッペンもついていてとってもかわいいです。またこうやって素敵な衣装に巡り合えたということは、感謝しかないです。
日向端ひな(以下、日向端) ふんわりしたスカートで踊って、ずっとフリフリしてます。それがとてもかわいい!

葉月紗蘭(以下、葉月) グループ名を意識したピンクのなでしこ色です。
星谷美来(以下、星谷) アイドルはミニスカとか足を出す衣装が主流ですが、気品のあるロングスカートで、“高嶺のなでしこ”を表現しています。スカートの中で白いフリルが舞っているように見えるダンスが見どころです。
春野莉々(以下、春野) 高嶺のなでしこには、“お嬢様学校”というコンセプトがあるように今回の衣装は制服感があります。お嬢様っぽさを漂わせつつも、「アンチファン」を歌う時は、強くてカッコいい女性を雰囲気もあるのが魅力的です。

――歌やダンス、レコーディングはスムーズでしたか?
橋本 みんなのみ込みが早い!「私よりダンス上手いんじゃないか?」と思うメンバーもいて正直焦りました(笑)。とにかく真面目で努力家の子が多いので、逆に「頑張らなきゃな」という気持ちになりました。
春野 MVの撮影は初めてでしたが、照明の熱とスタジオの空気の暑さが相まって、汗だくになりました。私はフラフラなのに、みんな倒れずに踊っているのがすごいなって思いました。
橋本 照明がたくさんあって暑かったよね。衣装の生地が厚めだから、余計にみんな汗だくで。途中、メイクさんが入りながらなんとか頑張りました。
――撮影時に印象に残っていることはありますか?
星谷 MVでテレビのモニターがたくさん映るシーンがあるのですが、モニターの中に過去の自分が映し出されていて、それを今の自分が見ているという、過去と今の自分が対峙している設定で、たくさんのモニターに自分の過去のカットが映っていたり、見たことのない表情の他のメンバーの顔が見えたりして、ちょっと恥ずかしかったです。仕上がりを見たらすごい素敵でした。
葉月 私はカメラに向かって歌いながら感情を表現するリップシンクが難しかったです。ダンスだったら強弱で表現しやすいけど、手振りとか眼力だけで表現するのは苦手です。

日向端 モニターで見たら、元ラストアイドルの3人は、リップシンクが本当に上手で、悲しい表情とかも表現されていました。私は上手くできなかったので、今回のMVではそういうところも学ばせていただきました。
――ティーン読者に、「アンチファン」をどう聴いてほしいですか?
春野 SNSが主流になる世の中は、私達のように表に出ない人も匿名でいろいろ言われることがあると思います。傷ついて、苦しくなった時に聴くにはぴったりの曲だと思います。
星谷 ティーン世代は理不尽な大人に振り回されがちです。「アンチファン」の歌詞には、「私は私」「あなたのためには泣かない」というフレーズがあり、自分らしく生きたいと感じているに響くはず。歌詞に注目しながら聴いて欲しい。
