新たな主演作は「0から考え直す意識」で撮影。主人公・蓮のピアノへの熱さに憧れ

――主演ドラマ「商店街のピアニスト」のオファーには、どんな思いがありましたか?

駒木根葵汰(以下、駒木根) 1年間、スーパー戦隊(※)で主人公を演じて、すぐにまた主演を務めさせていただけることに驚きました。お芝居だけではなく、ピアノ演奏する主人公という役柄に対する、今までにない緊張感もありました。(※2021年3月〜2022年2月にテレビ朝日系で放送されたスーパー戦隊シリーズ「機界戦隊ゼンカイジャー」で、主人公の五色田介人/ゼンカイザーに抜てき)

――ヒーロー作品のスーパー戦隊シリーズと、ヒューマンドラマである本作では現場の空気感も異なったのかと思います。

駒木根 そうですね。だから、お芝居に関しては0から考え直す意識で臨みました。「スーパー戦隊シリーズを1年間やりとげた」という気持ちが自信になっていた一方、どこか「大丈夫だろう」という過信に似た気持ちもあるかもしれないと思ったので。撮影現場では、監督をはじめ色々な人たちと細かなやりとりをしながら、作り上げていきました。

――ある理由で父の失踪を経験する、ピアノを愛する主人公・澤本蓮役はいかがでしたか?

駒木根 彼のように夢中になれるものが僕にはないので、うらやましかったです。蓮は、はっきりと主張するタイプの性格ではないけど、ピアノに関することになると熱くなるんですよ。目上の方であっても、ピアノを叩いている人を見ると「やめてください、ピアノにも命があるんです!」と強く主張しますし、そうした心の強さに憧れました。一方、父の失踪という彼のネガティブな一面については、「自分のお父さんがいなくなったら」とか、「実家の犬がもしいなくなったら」と想像して、彼の気持ちに寄り添いました。

――現在は22歳ですが、21歳でピアノを練習しはじめたと伺いました。ピアニストを演じる上で、その経験は活かせましたか?

駒木根 少しは役に立ったのかなと思っています。撮影の合間に弾いてみて、共演者の方々とコミュニケーションを取るのにも役立ったんです。もちろん、作品のために練習しましたし、弾いている時の体の動きを表現するのにも活かせました。

――共演者の方とは、撮影の合間にどんなコミュニケーションを取っていたのでしょうか?

駒木根 蓮の母親・咲子役の戸田(菜穂)さんとの共演シーンが多かったんですけど、家のセットにあった絵画をきっかけにアートのお話を。しました。元々、僕自身はアートにまったく関心がなくて「美術館へ行ったこともないです」と言ったら「行ってみたら?」とおっしゃっていただいて。実際、戸田さんの言葉を受けて美術館 に行ってみたら、ぜんぜん知らない世界で。すごく勉強になりました!

――芸大を目指す楽器店の1人娘・梶原美鳥役を演じた、同世代の女優・優希美青さんとの共演シーンも多いですね。

駒木根 美青ちゃんは撮影が始まるとスイッチが入ってテンションの高い役をしっかいと演じていたのが、印象的でした。僕と同い年なのですが、ハードなスケジュールでもしっかりとまわりを引っ張ってもらって、すごく頼りになりました。

――ティーンの読者に、本作をどのように楽しんでほしいと思いますか?

駒木根 1人ひとり、それぞれ抱える悩みは違うと思いますが、作品を通して自分と似た悩みを持つキャラクターを見つけられるはずです。辛さを抱えた時、音楽にもふれられる本作で心を癒やしてもらえるならうれしいです。