自分の殻を破るきっかけになったレポーター経験

--濱さんは大学在学中にオーディションを受けて事務所に所属しますが、周囲には打ち明けていたのでしょうか?

濱 あまり言ってはいなかったんですが、雑誌『smart』のモデルになることが決まったことで周囲に知られてからはオープンになりました。大学4年生の時に、情報番組「ZIP!」(NTV)のレポーターの仕事が決まったので、ゼミの先生にも「芸能の仕事で生きていきます」という話をしました。

--もし、「ZIP!」のレポーターのお仕事が決まっていなかったら、別の道に進んでいたと思いますか?

濱 一生かけてしたいことも他になかったので、別の道には進んでいなかったと思います。ただ、事務所に入っていなかったら、レポーターに挑戦することはなかったかもしれません。最初はどうしていいか分からない部分も多くて、素の状態でレポートすると、「もう少しテンションを上げてください」というようなことを言われるのですが、なかなか難しくて。当時は無理にテンションを上げていくことが苦手だったので、「なんで俺、レポーターになれたんだろう?」と思いました。ただ、今後お芝居をするうえでも自分の殻を破らなければならないことはたくさんあると思うので、そういう意味ではとても役に立ちました。いまだによくしてくださるスタッフの方もいらっしゃいますし、そういった方と今後もお仕事でご一緒する機会は絶対あると思います。普通なら絶対に入ることのできないような最先端のスポットや、おいしいものをたくさん食べられたのも貴重な機会で、嬉しかったです(笑)。

--周囲の方はそんな濱さんを応援してくれていたのですね。

濱 そうですね。でも一方で、家族も友達も「そんなに簡単なものではないだろう」という気持ちだったのではないでしょうか。でも自分のなかでは「なんとかなるだろう」という思いがありました。

--実際にお芝居をしてみていかがでしたか?

濱 最初から難しい役は来ないものだと勝手に思っていたので、できそうな気だけはしていました。ただ、経験をはるかに超えたような役、自分とは対極のテンションが求められる役は難しく、大変だなと思いました。

--大学卒業後、芸能の仕事一本でいくと決めたことによって、気持ちのうえで変化はありましたか?

濱 大学2年生の時から少しずつお仕事を始めていたので、卒業したからといって、ぱっと切り替わる感じではありませんでした。ただ、今年28歳になったのですが、徐々に周りが結婚し始めたり、仕事で役職についたりしてポジションを確立していく姿を見ていると、自分もいつまでも現状維持のままではいけないな、と思うようになりました。

--ターニングポイントになった作品はありますか?

濱 毎回お仕事では大きな影響を受けますが、お芝居への向き合い方を改めて考え直すきっかけになったのは「恋せぬふたり」(22/NHK)です。レギュラー出演ですし、しかも物語に大きく影響する役です。リハーサルなど、みんなでいろいろ話し合いながら作っていった感じがありました。

--進路選択を控える読者にメッセージをお願いします。

濱 やりたいことを見つけるのって、難しいんですよね。明治大学には本当にいろんな人がいて、友達も先生も「いろんな人がいていいんだよ」という考えの人が多く、自分の可能性を否定されることもほとんどありませんでした。そういう人との出会いに僕は助けられてきたと思っているので、人との出会いは大切だと思います。

Information

連続テレビ小説「舞いあがれ!」
10月3日より、NHKにて毎週月~土の8:00に放送中

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濱正悟

俳優

1994年8月22 日生まれ。東京都出身。2015 年、GirlsAward×avex「BoysAward Audition」で特別賞を受賞しデビュー。主な出演作に、スーパー戦隊シリーズ「快盗戦隊ルパンレンジャーVS警察戦隊パトレンジャー」(18-19/EX)、ドラマ「コーヒー&バニラ」(19/MBS)、「恋せぬふたり」(22/NHK)、「何かおかしい」(2022/TX)、映画「ナポレオンと私」(21/頃安祐良監督)などに出演。公開待機作に映画「お別れの歌」、「恋愛終婚」などがある。

Editor:Keita Shibuya,Photographer:Takuro Miyasato,Interviewer:Takahiro Iguchi, Stylist:Tokunaga Takashi(SOT), Hair&Make:Mariko Sasaki