撮影の合間の会話が、役柄の関係性にも反映された

――今回は、撮影シーンの約 8 割が共演シーンということで、「リハーサルや本番を通してやりづらいところを確認したり、撮影の合間に積極的にコミュニケーションを取りながら役を作り上げていった」とお聞きしました。

高杉 二人だけで決めたということはなかったんですけど、監督のテストが終わって、動きがどうだったか確認し合ったり、心情について話し合ったりしました。

――出会った頃は反目し合っていた俊英と亜子が、互いに心を開いて、惹かれ合っていく様が、瑞々しく描かれているのが印象的でした。

高杉 出会いのシーンは初日の撮影でしたし、わりと時系列で撮影が進んだので、それも影響しているかもしれません。

――時系列の撮影だったから気持ちが乗せやすかったのですね。

関水 それは大きかったですね。あと撮影の合間に、個人的なお話を聞いたり、聞いてもらったりしているうちに、実際に仲良くなって、それが演技にも反映されたのかもしれません。

――一緒に暮らす俊英、亜子、“じいさん” (石橋蓮司)、家政婦のきよさん(芹川藍)、そして頻繁に遊びに来る叔母さん(水島かおり)の5人は阿吽の呼吸でお話しされていましたが、セリフのリズム感は自然と生まれたのでしょうか?

高杉 5日間くらいリハーサルがあったので、長いシーンや大事なシーンの練習もできましたし、そこで他の方とのリズムが知れたのは大きかったですね。

関水 水島(かおり)さんのお芝居は可愛さもありつつ、勢いがすごかったです(笑)。その勢いに引っ張っていってもらったところもあります。

――現場はどんな雰囲気でしたか?

高杉 長崎(俊一)監督が穏やかな方なので、現場も穏やかでした。

――長崎監督の印象はいかがでした?

高杉 僕らの演技を細かく見てくださっているなぁという印象です。

――映画では「家」がひとつのキーワードになっています。お二人はプライベートの部屋でのこだわりはありますか?

高杉 一切ないですね。本当にびっくりするぐらいこだわりがなくて、居心地が良ければいい。

――余計なものも置かない?

高杉 いや、余計なものしかないです(笑)。余計なものがいっぱいあるけど、僕自身の居心地が良ければいい。それだけでやらせていただいています(笑)。

――関水さんはいかがですか?

関水 おしゃれな部屋にしたいという理想はあるんですけど、なぜかできないんですよね。家具屋さんで見つけたオレンジ色のライトをつけたら暗くて……。結局、幾つか間接照明を買ったんですけど、まだ足りないくらいです。結局は普通の照明が一番だなと思ったので、時間が空いたら電気屋さんに行きます(笑)。