元宝塚歌劇団の男役の方たちは魅力にあふれていた

――ドラマ「合コンに行ったら女がいなかった話」はどんなお話ですか?

増子敦貴(以下、増子) 女子と縁がない男子大学生3人が合コンで、超絶イケメンの“男装女子”3人に出会う話です。コメディーなんですけど、キュンとする瞬間も描かれていて、感情が忙しいというか……。「合コンの進展はあるのか?」と聞かれると答えにくいんですが、話の内容は濃いです!

――増子さんが演じられる萩(ハギ)はどんな役ですか?

増子 女子にちょっとかわいい顔をされただけで、ずっと記憶に残っちゃって「もしかして、俺って、恋してる?」と頭の中で自問自答を繰り返している男子大学生です。心の声のセリフが多くて、一番コメディー要素が強い役かもしれません。現場では、みんなが萩の事を愛してくれていました(笑)。現場を明るく引っ張ることができたかなと勝手に思ってます。

――男装女子を演じるのは、七海ひろきさん、瀬戸かずやさん、如月蓮さんと、宝塚歌劇団の男役をやってらっしゃったお三方です。

増子 女性が描く理想の男性像だけあって、男性の魅力にあふれていて、かっこよかったです。華があるって、こういうことなんだと思いました。

――11月からは、ミュージカル「東京ラブストーリー」に三上健一役として出演されます。

増子 正直なところ、三上をどう演じたらいいのか、「東京ラブストーリー」の世界観をどうやって表現すればいいのかまだイメージできなくて、ただの増子敦貴になるんじゃないかと不安で仕方がないんです。有名なキャストの方々に囲まれて、みんなの足を引っ張りたくないし、逆に引っ張っていかないといけないんじゃないかとか、全てに関してまだ不安だらけです。国民的トレンディドラマを演じるので、それぐらいの責任感があって当たり前なんですが。

――1991年に放映されたドラマ版の「東京ラブストーリー」はご覧になりましたか?

増子 観ました。三上役の江口洋介さんがかっこよすぎて困りました。三上はモテ要素がたっぷりで、自然と女性が寄ってきちゃうプレイボーイ。そのまま江口さんの目線や仕草を真似しただけだと、僕の場合はただのチャラ男になっちゃうだろうし、モテる雰囲気作りに苦労してます。

――ミュージカルは2020年上演の「Oh My Diner」(オーマイダイナー)以来ですね。

増子 「Oh My Diner」は、めちゃくちゃ好きな作品です。アメリカ、マンハッタンにあるダイナーを舞台にした作品で、そこに集まる常連客の物語が進んでいくんですけど、歌も洋楽の名曲たちで、上演している間は、品川プリンスホテル ステラボールがアメリカになりました!パフォーマンスもお芝居もアメリカに浸れてすごく楽しかったです。だから今回の「東京ラブストーリー」も、どんな舞台になるのか楽しみです。

――グループでの活動がミュージカルに活かせるなと感じることはありますか?

増子 ミュージカルの場合は、セリフを音に乗せている感覚に近いのでアーティストとしての歌い方は、ミュージカルには活かせないと思っています。逆にミュージカルで得たものは、歌う際のニュアンスの出し方などで音楽活動にプラスに活かせているのかもしれません。