芸能界に入ったのは、父が応募したオーディションがきっかけ

――お芝居に興味を持ったきっかけを教えてください。

増子 芸能事務所に入ってから、舞台に出させてもらえるようになり、レッスンや公演を重ねていくうちに、お芝居の楽しさと難しさを感じるようになりました。もともとドラマや映画を観るのが好きだったので、映像作品にも出演してみたくて、憧れだったスーパー戦隊シリーズのオーディションを受けてみました。

――それまでお芝居をしたことはありましたか?

増子 中学生の頃、学年で劇をした時に主人公役をやりました。「小さな少年が大きな夢を抱く」という内容の劇で、当時僕は身長が低かったから、イメージがちょうどピッタリだったんだと思います。友達に芝居を観られるのは恥ずかしかったけど、みんなでひとつのものを作り上げる達成感を味わいました。

――それまで舞台を観たことはありましたか?

増子 中学校の修学旅行で、劇団四季の「ライオンキング」を観て、壮大なスケールに圧倒された思い出があります。

――子どもの頃に観ていて、好きだったドラマは?

増子 「リーガル・ハイ」です。堺雅人さんが大好きなんです。観れば観るほど、堺さんが演じる弁護士の真意が見えて面白いんです。ガッキー(新垣結衣)さんのことも好きでしたし(笑)。

――芸能界に入ろうと思ったきっかけは?

増子 父親が「Boys Award Audition 2016」に僕がサッカーをしている写真を送ったんです。その後、宝くじが当たったみたいに「おい、通ったぞ!」と言われ、なぜかオーディションの会場にいるみたいな。きっかけは、父の行動力ですね。父が応募した理由は、僕に人生経験をさせたかったようです。

――心の準備がないままオーディションに行かれたのですね(笑)。オーディション会場の雰囲気はいかがでしたか?

増子 男前の人たちがいっぱいいました(笑)。高校は推薦入学だったので、ちゃんとした面接を経験したのはその時が初めてでした。「面接官の人が優しければいいな」と思っていたけど、みなさん鋭い目をされていて、この世界の厳しさを痛感しました。特技を披露する場では、ずっとやってきたサッカーのリフティングを見せたかったけど、ボールを持っていかなかったのでできませんでした。代わりにアカペラで歌ったんですが、声が高かったから印象づけられたのかもしれません。

――芸能事務所に入られてからの生活はいかがでしたか?

増子 育成ユニットα-X’s(アクロス)のメンバーとして活動していた時は、すでにダンスやボイトレの経験を積んでいる人が多かったので、その中に入り込むのは難しかったです。しかも僕、最年少だったんです。当時は寮に住んでいたので、友達とも会えないし孤独でしたね。家族から「本当につらかったらいつでも帰ってきていいんだよ」と言われると、「いや、まだ頑張れる」って逆にやる気が出ました。たくさん怒られたんですけど、メンタルは鍛えられましたし、今はこの仕事が天職だと思っています。