表情や仕草も変えて多彩な表現力を披露。「自由気まま」な楽曲を今後も届けたい

MCを挟み、カノエが「アルバムの中で深く入り込んだ曲」と紹介した「ラフレシア」のパフォーマンスに。曲の世界観に合わせてステージは落ち着いたスポットライトの光に照らされ、ストリングスの音色も聴こえてくるメロディをバックに、心の奥底にある声を強く吐き出すようなしっとりとしたヴォーカルを響かせた。

幻想的なサウンドが重なる「無垢なる主人のpuppet show」ではギターを手放し、マイクを手にして体を揺らしながらのパフォーマンスを披露。客席に笑顔を向けた「モットアタシヲ」では、軽快なリズムに合わせて「みなさま、お手を拝借!」と観客へ手拍子を促し、サビになると、片腕を左右に振るカノエと観客たちが一体感に包まれた。

MCでは、ステージを支えるバンドメンバーを紹介。猫がモチーフのキュートな歌詞、コミカルなメロディが印象に残る「猫の逆襲」の曲中では、カノエと観客が猫の仕草をマネて一体に。一瞬ステージが暗転し、スポットライトを1人で浴びた状態で「ココロにアイロンかけましょう」と叫び、歌いはじめた「心に愛論」では、軽快な音色が会場中に響いた。

カノエが「行けるか東京!」と叫ぶと、バンドメンバーがそれぞれの楽器を奏でて後押し。楽しげな表情でアコースティックギターをかき鳴らした「沼に落ちて」に続き、地縛霊が主人公となる独特な世界観の曲「恋する地縛霊」では、歌詞の内容に沿って表情や仕草を変え、表現力の幅を見せつけた。

MCでは、2022年8月の3rdフルアルバム『歌楽的イノセンス』リリース以降に「ちょこっとインストアライブで色んなところに行ってみたりとか」と回想し、ファンである「勇者」たちへ感謝を伝えた。

楽曲の幅も広がる中で「私の曲、いわゆるキャラクターが全部違うんですよ。リリースするごとにみなさん『また変な曲作りやがって』とか『ああ、今度はこっちの感じなのね。忙しいわ』と、せかせかしてしまうと思うんですけど。私は色んな曲を、色んな曲で『やりたいぜ!』みたいな自由気ままなね、人でございますので、それにお付き合いいただければすごくうれしいなと思います」と、客席からは盛大な拍手。「これからも本当にね、色んな曲を作っていきますので。色んな場面に寄り添っていければいいなって思います」と観客に語りかけた。

本編のパフォーマンスも残りわずかに。明るく軽快ながら感傷的な気持ちが込み上げる「ラブレターヤブレタ」では、真剣なまなざしと笑顔を使い分けるカノエ。曲の世界観に合わせたオレンジ色のスポットライトが目立った「秋の空またはオレンジの夕暮れ」では、やわらかい曲調ながらも鋭く力強い歌声を響かせ、最後は盛大にアコースティックギターをかき鳴らし、いったんステージを離れた。