ボッチャは誰もが楽しめる戦略的なパラスポーツ

――吉本興業には、「ブカツ!」と呼ばれるよしもと部活動プロジェクトがあり、今現在53種類以上の部活があるそうですね。その中で、お二人が「よしもとパラスポーツ部」を選ばれた理由を教えてください。

くらっさん 先に入部していたイダリアンさんと、玉ちゃん(玉城メイウェザー)に「パラスポーツ部に入ろう」と誘ってもらったのがきっかけです。もともと、車いすバスケに興味を持っていたので、やってみたいなと思っていました。

――なぜ車いすバスケに興味を持っていたのですか?

くらっさん テレビで、車いすバスケをテーマにした長編ドラマを観た時に、車いすバスケを巡る選手たちの苦悩や努力、喜びが描かれたストーリーに「こんな世界があるんだ」と感激して、車いすバスケのことをもっと知りたいと思っていたんです。

――いけちゃんはどうして入部されたのですか?

いけちゃん くらっさんと同じく芸人仲間に誘ってもらって入部しました。僕は「パラリンピック」という言葉しか知らない状態だったので、入部して初めて車いすバスケの試合を見た時は、車いすの動きの機敏さとスピードの速さに驚いきました。シュートを決める姿もカッコよくて、「普通のバスケと何ら変わらないんだ」と。今はボッチャなど、自分で体験できるものにチャレンジしています。

――お二人は「ボッチャ東京カップ2021」で、健常者チームの選手として参加されていますね。

くらっさん 障がい者のチームと戦ったのですが、僕らは力及ばずで去年は予選で負けてしまいました。力加減や投げる方向を計算して、点数を取りにくる障がい者の方達の戦略性とスキルの高さに圧倒されました。

――今年は勝ちを狙っていますか?

くらっさん もちろん勝ちに行きます。試合の間は芸人を忘れて真剣に挑みます!

――ボッチャを知らない読者に魅力をアピールしてください。

くらっさん ボッチャは「カーリング」とルールが似ているスポーツで、ボールを交互に投げて、「ジャックボール」と呼ばれる白色の目標球にどれだけ近づけるかを競う競技です。ボッチャで使うボールは弾みにくいので、投げ方や停止させる位置を工夫したり、戦略を考えながら得点を狙います。ルールは単純ですが、実はすごく頭を使うところがボッチャの魅力だと思います。チーム戦では、1人ずつ順番にボールを投げるのですが、ミスをした時に次の選手がどうフォローするかも見どころです。障がいの有無、性別・年齢を問わず楽しめる究極のスポーツだと思います。

いけちゃん 他のボールに当てて飛ばしたり、他のボールを押して近づけたり、いろんな投げ方を自分なりの工夫するのも楽しい。投げ終わった後にチームで集まって話す時間があるんですけど、そういう時に「一致団結しているな~」と感じます。見るだけじゃわからない、楽しい世界が広がっているのでいろんな人に体験してほしいですね。

――面白そうですね。とはいえ、体験できる機会が少なそうです。

くらっさん そうでもないですよ。最近は、いろんなイベントでボッチャ体験が開催されているので、そこで体験してみるのがおすすめです。