脳性まひ、手話ができる芸人など6人で結成した

――「よしもとパラスポーツ部」はどういう経緯で結成されたのでしょうか?

イダリアン パラスポーツ大好き芸人を自認する僕が、プレゼンをして発足しました。僕が部長で、最初の部員は「初級障がい者スポーツ指導者」免許を取得している玉ちゃん(玉城メイウェザー)です。「吉本で脳性まひをもっている芸人がいる」という噂を聞き、後輩に連絡を取ってもらい声をかけたのが「てるちゃんちえちゃん」というコンビで活動している鈴本ちえちゃん。本人に「入りたいです」と言ってもらいました。パラスポーツには手話を使った競技もあるので、同じく部活プロジェクトで「手話部」に所属している後輩芸人で「カエルサークル」のソイくんにも声をかけました。さらに、ボッチャのイベントでは小さい子を相手にすることも多いことから、盛り上げ役として、子ども向けのネタをやっているお笑いコンビ「2人のトイボックス」の2人を仲間に入れ、現在はこの6名で活動しています

――玉城さんはなぜ「初級障がい者スポーツ指導者」免許を取ったのですか?

玉城メイウェザー(以下、玉城) 吉本から「資格を取りませんか」と案内を受けたからです。「初級障がい者スポーツ指導者」は、パラスポーツを円滑に運営するために、全体的にフォローするような資格で、僕は大学で障がいのある人に関わる福祉を学んだ経験があるし、スポーツが好きなので強みが活かせるかもしれないと思ったからです。

――大学では福祉を学ばれたのですね。

玉城 親戚に児童養護施設を経営しているおじさんがいて、子どもたちからお父さんみたいに慕われている様子を見て「いい仕事だな」と思い、福祉系の大学に進むことにしました。

――イダリアンさんが、パラスポーツに興味を持ったきっかけを教えてください。

イダリアン 以前、カフェでバイトしていた時に、毎日のように遊んでいた仲のいいバイト仲間がいたんです。ある日、彼の家に泊まったら、足に下肢装具をつけていたことに気づいて。聞いたら障がい者手帳を持っていると。確かに少し足を引きずる様子はあったけど、装具をつけていることに全く気がつかなかったので、そこで障がいに対する見方が180度変わりました。当時は、リオパラリンピック開催前で、テレビでパラスポーツ関連の番組を目にすることが多く、友達のことがきっかけでパラスポーツに興味が湧き、勉強するようになりました。

――「よしもとパラスポーツ部」は現在、どんな活動をしているのでしょうか?

イダリアン ボッチャなどのパラスポーツの試合を観に行ったり、実際に大会に出たりして、パラスポーツを盛り上げていく活動をしています。

――パラスポーツの魅力を社会に伝えていくには、どんなアプローチがあると思いますか?

玉城 身近で体験することが一番だと思います。その点、ルールが分かりやすいボッチャは最適です。老若男女、障がいのあるなしにかかわらず誰でもできるスポーツなので、アプローチがしやすいし、学校の体育の時間で体験するとか、子どもの時にパラスポーツに触れる機会を作るとか、スポッチャみたいな施設で遊べるようにするとか、普通のスポーツとして遊べる入り口を増やせるといいですね。

イダリアン 最近は、光や音楽で演出する「CYBER BOCCIA S」(サイバーボッチャ)も話題だしね。

玉城 ボールの色や高さ、距離をリアルタイムに自動計測してくれるセンシング機能がついてて、カッコいいですよ。

――そう考えると、エンターテイナーとしての芸人さんの役目が重要視されますね。

玉城 僕らが活動することで、興味を持つ人の裾野を広げられるように頑張ります!