満島ひかりさんと佐藤健さんに大切なことを教わった
――Netflixシリーズ「First Love 初恋」はオーディションだったそうですが、決まった時はどんな気持ちでしたか?
木戸大聖(以下、木戸) オーディションで台本を読んだ時に、並木晴道を演じている自分を勝手に妄想していたので現実になった時はうれしかったです。
八木莉可子(以下、八木) オーディションに受かった時はまだ高校生でした。「決まっちゃった!うれしいけど、どうしよう」と実家に電話したのを覚えています。抜擢していただけたのはとてもうれしかったんですけど、満島ひかりさんと同じ役の野口也英を演じるプレッシャーのほうが強くて「大丈夫かな、自分にできるかな……」という不安と緊張がありました。
――それぞれの役で共感できる部分はありましたか?
八木 心配性でついつい荷物が多くなっちゃうところですね。そこは「私と似てるなぁ」と思いました。本好きなところも似ています。也英は人前に出るのが得意じゃないけど、私は学級委員や生徒会長に進んで立候補するタイプなので、そこは違いますが、それ以外は似ているところが多かったので、演じやすかったです。
木戸 晴道は目の前で起こった出来事に反応して感情で突っ走るタイプ。僕は頭で考えて動くタイプなので基本的な性格は全く違いますね。でも演じていくうちに「感情の振り幅が大きいところは自分と似ているかも」と気づくこともありました。
――満島ひかりさん、佐藤健さんに演技の相談はされましたか?
八木 ひかりさんから「わからないことがあったら何でも聞いてね」と優しく声をかけていただいたので、「ここはこうですか?」といろいろ相談させていただきました。同じ人物を演じるので心強かったです。
木戸 演技で悩んだ時に、健さんとひかりさんに相談したら「大聖くんはそのままでいいんだよ」と言っていただけて、肩の力を抜くことができました。健さんは「僕も晴道へのアプローチで悩んでいるんだよ」とおっしゃっていて。「健さんと一緒に晴道という役を作り上げているんだ」という気持ちになれてうれしかったです。
――それぞれの役を演じる上でどんなことを意識しましたか?
八木 最初はひかりさんが出演した作品を観たり、台本を読み込んだりして、也英に近づけようと努力していました。でも、ひかりさんから「台本をあまり読み込まないのもいいかもしれない。莉可子ちゃんのキラキラした部分が写るといいね」と言われてハッとしました。アドバイスをいただいてからは、インプットについてはあまり考えずに、相手と対峙して生まれる感情を意識するようにしました。
木戸 僕も最初は台本を読み込んで、役を固めていたんですけど、晴道はその場の感情で動く人だからそれは違うなと、途中から考えを改めました。