続けていれば誰かが見つけてくれることもある

――作品を作る時に、心がけていることを教えてください。

ねこぜもん ご依頼を受けて制作するクライアントワークの場合、例えばMVに使うイラストでしたら、楽曲と世界観にしっかり融合する作品を作ることを心がけています。自分の作風を強調することよりも、楽曲を盛り上げる一つの要素になれば良いなという気持ちで制作させていただいています。とはいえ、ご依頼の通りに作るだけだと、自分がノッてこない部分がありますので、与えられたテーマの中でどう表現していくかを考えることも大切かもしれません。クライアントワークはお客様がいるものなので、自分だけで完結できない部分が大変ではありますが、その分「ありがとうございます」と直接うれしい感想をいただけたり、やりがいも感じています。

――絵を描くことが辛くなることはありますか?

ねこぜもん 絵を描く事をやめようとは思わないのですが、辛い時はありますね。アイデアが出てこない時は苦しいので、なんでこの仕事を引き受けたのだろうと後悔したり…(笑)。けど、ずっと絵を描いてきたので、それ以外のことをしている自分が想像出来ないですし、やっぱり大好きなんだと思います。アイデアにつまった時は、友達にオススメを聞いたりして、「普段自分では観ない」様な作品に触れると新しい視点をもらえますね!

――新しい作品に触れることって大切ですよね。ねこぜもんさんのようなアーティストを目指してるティーンの方にアドバイスをするとしたら、どんな言葉を贈りたいですか?

ねこぜもん 一番は続けることだと思います。僕の場合も描き続けていて、色々なご縁に恵まれてここまで来ていますし、続けていれば誰かが見つけてくれることもあります。そして、見つけてもらえた時に、僕の場合はアニメ制作ですがチャレンジしてみること。新しいことをはじめるのって怖いと思いますし、その気持ちってすごくよく分かります。今回のインタビューも本当はちょっと怖かったのですが(笑)、こうして自分の言葉を話す機会をいただけて、やって良かったなって。やらない理由が「怖い」だけだったら、ぜひ挑戦してみてほしいなと思います。

――ありがとうございます! 最後に、今後挑戦してみたいことを教えてください。

ねこぜもん 今回の「Emotions183」の企画の中で、「ムラサキスポーツ」さんとのコラボでスケートボードを作っていただいたのですが、実際に見て触れてすごく感動しました。もともとゲームが好きなこともあって、自分の描いたキャラクターを立体化したい願望はあったのですが、3Dだけではなくフィギュアなど、いつか触れられる作品も作れたらいいなと考えています!

ねこぜもん

アーティスト

イラストレーターとして、アニメーションの制作を行い、数々のMV制作を手掛ける。オリジナルグッズの販売も多数。

Editor:Keita Shibuya,Interviewer:Kozue Nakamura