インターネットと映画にはある種の親和性がある

――「今際の国のアリス」(以下、シーズン1)の続編「今際の国のアリス」シーズン2(以下、シーズン2)が、2022年12月22日(木)よりNetflixで全世界で独占配信されます。Netflixからシーズン1のオファーがあった時のお気持ちをお聞かせください。

佐藤信介(以下、佐藤) シーズン1は企画段階でお話をいただいたので、リリースされるまでに時間がかかりました。ただ、Netflixはかなり前から面白いサービスだな、と注目していました。インターネットの力でレンタルビデオの形が変わってきていて、その流れはいずれ日本にも来るのではないか、そしてインターネットと映画がどう関わっていくのだろうか、と。それがレンタルという形ではなく、配信というかたちでドラマが作られ始めた頃から、ネットと映画はある種の親和性があって融合していくのではないか、日本の商慣習がひっくり返るようなダイナミックさを感じました。いつかは自分もNetflixで作品を撮ることが出来たら素敵だなとは思っていましたが、思っていた以上に早く実現したなと当時は思いました。

――ネットと映画の親和性はどのあたりにあるのでしょうか?

佐藤 自主映画を作っていた頃から、その映画をどこで上映するかという問題はついて回りました。それだけにネットで映画を上映することについてはかなり早い段階から模索していましたが、そもそもムービーをネットで送ること自体が大変だった時代です。それをアメリカの新興企業が大きなスケールで、大胆に挑戦していたので、期待感しかなかったですね。

――常に最新の技術に着目されていたのですね。

佐藤 僕が自主映画を撮影していた頃は16ミリフィルムの時代で、デジタルカメラもありませんでした。ビデオカメラはありましたが、制作に使えるとはそれほど思っていなかったし、やはりフィルムだよね、というところはあったと思います。ただ、1995年あたりでも、編集は無理でも99トラックの音編集くらいならできることが分かったので、音編集は自主映画時代からパソコンでしていました。普通のシネテープではとてもできない巧みな編集も、デジタルに置き換わったことでさらに自由になりました。フィルム編集の機材はなかなか自分で買えるものではないので、学校の機材を使わせてもらうしかありませんでしたから、今の学生が本当にうらやましいなと思います。

――少し前の世代ではフィルムでの制作にこだわりを持った方々も多かったと思います。

佐藤 映画『LOVE SONG』(01)の撮影にあたって、テストでソニーのビデオカメラの映像を見せていただいたことがありました。自分たちもデジタルビデオカメラの可能性には期待していた分、フィルムにより近いものであってくれればなと思いましたが、結局その時はフィルムで撮影しました。『GANTZ』(11)まではフィルムで、『図書館戦争』(13)で初めてALEXAという、今使っているデジタルシネマカメラを使いましたが、レンズにはこだわりました。それからは怒涛の勢いでデジタル化が進みましたね。