シーズン2でみんなと再会できたのがうれしかった

――2020年12月に配信開始となった「今際の国のアリス」シーズン1は世界70カ国以上でTOP10入りし、大きな話題となりました。土屋さん自身、反響についてはどのように感じられましたか?

土屋太鳳(以下、土屋) コロナ禍で公開された作品だったので、直接反響を聞くことができなかったんですけど、Instagramのコメント欄を見ると様々な国の言語があり、翻訳機で翻訳すると「今際の国のアリス」についての感想が表示されて「これが世界に配信されるということなんだ」と実感しました。

――シーズン2の制作が決まった時はどう思われましたか?

土屋 シリーズものができるって、それほど経験できることではないと思うんです。同じ役を長く生きるということは、同じ役で、自分の今の状況、生き方も残していくことができる。とてもありがたいことだなと思いましたし、監督やスタッフさん、共演者の方々など、また現場でご一緒できるのもうれしかったです。

――シーズン1から約2年ぶりの再会となりましたが、前回に続いて出演した俳優の方々は、すぐに以前の雰囲気に戻れましたか?

土屋 そうですね。シーズン1の時は、お互いに焦燥感みたいなものがあって、「芸能界を頑張って生き抜こうね」「もしもシーズン2があったら、みんなで生き残って会おうね」というやり取りがあったんです(笑)。おかげさまで、みんな辞めずにこの世界で会えたので良かったです。

――シーズン2も土屋さんのアクションは素晴らしいですが、シーズン1との違いはありましたか?

土屋 シーズン1はクライミングが主だったので、そういう体の動きが多かったんですけど、シーズン2は相手の攻撃を受けるという、受けの練習を中心にトレーニングしました。今まではアクションというと、私は攻めのタイプが多かったので、やりたいようにやっていたんです。でも、受けが上手くないと、相手の強さが伝わらないというのがアクションの魅力でもあります。今回は、受けってめちゃくちゃ難しいんだなと感じましたし、改めてアクション部の方々へ尊敬の念を抱きました。

――シーズン2でウサギを演じるにあたって意識したことを教えてください。

土屋 シーズン1では、アリスが心身共にストップした時に引っ張っていくのがウサギの役目だったんですけど、今回はアリスと出会ったことによって、ウサギが隠していた孤独が浮かび上がります。蓋をしていた傷の中に入っていって、弱さに触れて、迷いが出てくるんです。それで元の世界に戻りたくないという感情から、元の世界に戻りたいという感情の変化があって。しかも誰かに言われて変化した訳じゃなくて、ウサギが誰かを説得しようとした言葉によって、「自分はこう思っていたんだ」と自分を理解していく。それによる心情の変化なんですね。そこの掘り下げ方みたいなものは、まず頭で理解してから、現場で本能的に表現できるように意識しました。

――シーズン1は家族や仲間に対する思いや愛情の面が大きかったように思いましたが、シーズン2は恋人に対しての愛情みたいなものがあると感じました。そういう愛情に関してはどう捉えて演じられていたのでしょうか?

土屋 シーズン1で愛情だと思っていたものは、もしかしたら愛情じゃなかったのかもしれない。お父さんへの執着心や、社会に対しての失望感を、頑張って自分の中で埋めるために、それを愛情だと思い込もうとしていたのかもしれません。シーズン2はアリスと出会うことによって、人を思いやる姿であったり、助ける姿を見たりしたことで、初恋のような気持ちが芽生えて。アリスに自分の気持ちをぶつけることによって、逆にモヤモヤが生まれる愛情というか。そういう衝突を経て、お互いに安心感がある関係になっていくのかなと思いました。

――ウサギの好きなところ、尊敬するところはどこですか?

土屋 好きなのは家族を大切に思っているところと、ちゃんと行動するところ。尊敬するところは冷静なところですね。私は必死になると、冷静になれていないところがあるので、すごくウサギがうらやましいなと思いながら演じていました。