仮面ライダーの海外ファンからの反響に驚いた
――「仮面ライダーギーツ」の主演に決まった時はどんな気持ちでしたか?
簡秀吉(以下、簡) シンプルにビックリしました。仮面ライダーになることは小さい頃からの夢だったので決まった時はすごくうれしかったですし、「役者のスタートラインに立つことができた」とホッとしました。
――ご自身が観ていた頃の平成版ライダーと令和版ライダーでは印象が違いますか?
簡 CGの技術は発達したと思いますが、内容は変わらず面白いですね。
――簡さんが演じる浮世英寿は少し影があるクールなキャラクターですが、役作りで意識したことを教えてください。
簡 最初にいただいた台本は1話分だけだったので、英寿の背景にあるものが全く読めず、すごく悩みました。1話を担当した中澤(祥次郎)監督と「あんまりクールすぎると一辺倒になるから、おちゃめな部分も入れよう」と話し合ったり、アドバイスをいただいたりしながら英寿の人物像を作っていきました。その後は、最強と言われる英寿が顔に傷を負い、桜井景和や鞍馬祢音たちとの交流を経て、少しずつ人間味を帯びていく様子を意識しながら演じています。
――アクションシーンはいかがでしたか?
簡 運動は得意なほうだと思いますが、アクションを演じた次の日は体がバキバキになりました(笑)。スポーツとアクションは違うみたいですね。英寿はクールな役なので泥臭い動きはできないし、やられるシーンもカッコよさをキープしなくちゃいけないけど、怖いし痛いしで、僕がビビッてしまい受け身のアクションは苦労しました(笑)。攻めのアクションは、まあまあ上手くいったと思います。監督、アクション監督と僕で「もっとこうしたほうが、リアリティが出るんじゃないか」と意見を出し合って取り組みました。
――変身のポーズはどうやって決めたのですか?
簡 最初は、最強キャラらしくシンプルに指をパチンと鳴らすだけだったんですが、子どもたちが真似したくなるようなポーズのほうがいいかなと、指でキツネの形を作るポーズを僕から提案しました。
――撮影が始まった当初と現在で、現場の雰囲気は変化しましたか?
簡 僕を含め、現場の経験が浅い新人俳優ばかりで、最初の頃はみんなどうしていいか分からずソワソワしていました。今は現場にも慣れて、みんな集中しながら役に向き合っていい撮影現場になっていると思います。
――ギーツの放送が始まってから、周囲の反応はいかがでしたか?
簡 友達や家族が応援してくれるのでうれしいですし、何よりSNSの反響に驚きました。日本だけじゃなく、海外の方からもメッセージを多くいただいて、翻訳して読んでいます。
――日本のファンとは反応が違いますか?
簡 翻訳文なのでめちゃくちゃカタコトですが、「エースサマ、オヤスミナサイ」とか。こっちはお昼なのに、時差があるから面白いですね(笑)。