同世代の7人が心を一つに取り組んだ、映画『雑魚どもよ、大志を抱け!』

――映画を拝見して、小学6年生の男子たちの友情がリアルに描かれていて感動しました。本作品『雑魚どもよ、大志を抱け!』は同世代の方々との共演でしたが、撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

田代輝(以下、田代) 同世代の子どもたちだけで演じるのはなかなかない機会なので、貴重な経験でした。みんなと仲良くなって、撮影現場も毎日すごく楽しくて、映画のお仕事ですがプライベートのような楽しさがありました。出演者全員がそれぞれの個性を出しながら撮影を楽しんでいたと思います。

――ロケ地は岐阜県・飛騨市でした。撮影期間はどのくらいでしたか?

田代 2022年3月末から4月中旬までの約1ヶ月弱でした。撮影当時、飛騨はまだ寒くて降った雪が残っていましたが、景色が綺麗で空気もおいしかったです。

――最初に脚本を読んだ時の印象はいかがでしたか?

田代 まず、自分が演じる隆造はすごくカッコいいなと思いました(笑)。登場人物それぞれのキャラクターに独自の個性があって、全員が輝ける脚本だと感じました。

――出演者の皆さんが役柄のキャラクターになりきっていると感じましたが、最初に集まった時はどんな感じでしたか?

田代 初めて集まった時はみんなガチガチに緊張していました。初回リハーサルで足立(紳) 監督から「これから2時間、みんなで自由に会話してくれ」と言われたときは誰も何も喋りださなくて(笑)。そのうち出演者同士で「緊張するね」って喋り始めて、だんだん打ち解けてきました。

――事前に面識のある方はいましたか?

田代 同じ事務所の岩田くんや、オーディションで何度か会ったことのある坂元くんがいましたが、ほとんど初対面でした。

――それを感じさせない自然な演技でした。役作りの上で意識したことはありますか?

田代 僕が演じる隆造は、仲間思いで力強くみんなを引っ張る存在で、アドリブで繋ぐシーンでは、そのキャラクターを壊さないよう意識しました。「あそこへ行こう」「それをやろう」と言い出してみんなが付いていく役柄なので、第一声を発するリーダーシップを表現することを意識しました。運動神経も良い設定なのですが実際はあまり得意ではないので、走るシーンで僕が一番になるようみんなにお願いしたり(笑)。役のキャラクターを守るように意識しました。

――ご自身で隆造に似ている部分や共感する部分はありますか?

田代 みんなを引っ張っていくという点では、僕自身クラスで学級委員をしているので、リーダーとしてクラスメイトを引っ張っています。また、隆造の仲間思いで友達を大切にするという部分は共感できます。

――冒頭の自転車のシーンは躍動感のある長回しでしたが、綿密にリハーサルしたのですか?

田代 はい。自転車で走る経路は事前に決まっていて、隆造はいつも自転車の後ろにトカゲを乗せているのですが、僕自身は二人乗りをしたことがなくて(笑)。僕が先頭を走らないといけないのに、うまく漕げなくて他の人に抜かれそうになって、自転車のシーンは大変でした。カメラマンさんも台車で並走していたのですが、遅く見えないように気をつけながら全員の走りを合わせて、スピード感の表現にみんなで協力して演じました。

――メインキャストのチームワークがとても良いと感じました。

田代 撮影に入る前に2ヶ月ほどリハーサル期間があったので、その間にみんなの絆が深まったと思います。自転車のシーンは最初の撮影でしたが、リハーサル期間のおかげで団結できました。

――その他に印象に残るシーンはありますか?

田代 喧嘩するシーンでは、ロケ地の採石場がすごく寒くて大変でした。しかも僕の衣装がTシャツ1枚で(笑)。本番では震えを止めるのに必死でした。

――感動的なシーンも多かったですが、泣きのシーンの感情表現はいかがでしたか?

田代 電車に乗った隆造を、瞬が追いかけるラストシーンは涙が止まらなかったです。カットがかかっても涙が止まらないのは初めての経験でしたし、隆造になりきっていたので、本番以外の待ち時間もずっと泣き続けてました。瞬役の池川侑希弥くんは電車と並走してずっと走っていたので、大変だったと思います。テイクの間に酸素ボンベを吸っている姿が電車の窓から見えて、NGは出せないなと思いました(笑)。それもあって本番では一発で決めようと頑張れました。