最初の自作曲は「ザ・エイベックス」みたいな曲が多かった

――1年かけて7作のシングルが完成しました。振り返ってみていかがでしたか?

安斉 7曲すべてのコンセプトを変えたいという気持ちで臨み、それぞれ違うタイプの曲ができたのでとても満足しています。

――作詞・作曲はいつごろから始めたのですか?

安斉 歌を始めたタイミングです。どうせ歌うんだったら自分の歌詞で歌いたいと思って。自然に頭の中に浮かんだことをメモするようになりました。作曲を始めたのはデビューが決まった頃ですね。鼻歌をベースに作ることが多いです。まだ表に出ていないデモの曲が100以上あるんですよ。

――それは、かなりの量ですね!

安斉 毎週金曜日にレコーディングをしていて、週に2曲録る時もあるのでかなり溜まってます。

――曲の作り方は、エイベックスで教えてもらったりするんですか?

安斉 教えてもらったことはなくて、全て自己流です。特に詞に関しては、小さい頃から洋楽ばかり聴いていたので、曲の歌詞を意識したこともなかったから、まっさらなところからのチャレンジで逆に新鮮でした。

――自己流だったのですね。もともとクリエーティブな作業はお好きでしたか?

安斉 どうだろう……。あまりクリエーティブな作業をしているという意識がなかったです(笑)。

――初期に作っていた曲と最近制作した曲とでは違いますか?

安斉 全く違います。最初の頃はJ-POPをよく知らなかったし、環境も影響して「ザ・エイベックス」みたいな曲が多かったです(笑)。

――歌唱面で細かく影響を受けた方はいらっしゃいますか?

安斉 ボイトレでは、MISIAさんや、ドリカム(DREAMS COME TRUE)の吉田美和さんなど、声を張るタイプの歌を歌って練習していました。

――お二人とも安斉さんは違うタイプですね。徐々に自分の歌い方のスタイルを見つけていかれたのですか?

安斉 自分のスタイルは、いまだに分かってないですね(笑)。

――「未来の音」を主題歌にした短編映画『イマジナリーフレンド』には、安斉さんご自身が出演されています。撮影で印象に残っていることはありますか?

安斉 “カレン”役を演じましたが、普段の私だったら言わないようなセリフもあって、自分だけど自分じゃないみたいな不思議な感覚で、役としてどう消化すればいいか悩んだことですね。

――お芝居はドラマ「M 愛すべき人がいて」(テレビ朝日)で主役を演じられて以来ですか?

安斉 その間もちょこちょこやってはいたんですけど、主演を演じたのは久しぶりでした。

――お芝居をするのは好きですか?

安斉 最初に演じた時は、「何で私がお芝居しなくちゃいけないの?」という気持ちもありましたが、演じることで自分の表現の幅も広がって、それが音楽にも影響しているので、繋がっているんだなと。今は演じることが楽しいので、今後も機会があればチャレンジしていきたいです。

――デビューしてから数年経って、音楽へのスタンスに変化はありましたか?

安斉 変わりましたね。7作連続配信シングルにも挑戦する中で、自分でできることも増えきて、「もっとこうしたらいいかな」とアイデアや意見が出せるようになりました。最初の頃は右も左も分からなかったので(笑)。アーティストとしての成長を実感しています。

――これからチャレンジしてみたいことはありますか?

安斉 音楽では、ジャンルの幅を広げていきたい。今はJ-POPが多いですが、R&Bの曲やロックにもチャレンジしたいですね。プライベートではジェットスキーに挑戦してみたいです!

Information

「未来の音」
好評リリース中!
作詞:安斉かれん
作曲:Have a Nice Day!
編曲:FZ(sfpr / Radical Hardcore Clique)

MV

配信サイト

安斉かれん

アーティスト

1999年8月15日生まれ。神奈川県藤沢市出身。90年代の音楽業界を描きTwitter世界トレンドTop3入りした2020年最も話題となったドラマ「M 愛すべき人がいて」にW主演として大抜擢。世界的にも大きな潮流となっているリバイバル・サウンドをいち早く取り入れJ-POPのニュージェネレーションを纏う歌手。ファッション・アイコンとして、コスメティックブランドの「M·A·C」の日本初のコラボリップを発売。世界8カ国の影響のあるインフルエンサー3,600万人が集結した中で日本代表として選抜。

Editor:Keita Shibuya,Photographer: Yasukazu Nishimura,Interviewer: Takahiro Iguchi