徹夜で撮影したラストシーンでギリギリ感を出せた

--アクションシーン満載の『BAD CITY』では、小沢仁志(以下、小沢)さん演じる元強行犯警部・虎田誠とともに特捜班のメンバーとして活躍する新人刑事・野原恵(以下、恵)を演じていらっしゃいます。オーディションは、製作総指揮でもある小沢さんもいらっしゃったんですか?

坂ノ上茜(以下、坂ノ上) はい。小沢さんから「覚悟はあるか?」と聞かれ、「はい!」と答えました(笑)。

--今回の撮影にあたり、事前準備はされましたか?

坂ノ上 別の作品の撮影で地方に行っていたのですが、戻った直後にアクションの練習がスタートしました。期間的には2週間とそれほど長くなかったのですが、週3回の頻度で取り組んで、殺陣を習うというよりは、アクション監督も兼任した園村(健介)監督からいわゆる「アクションの型」のようなものを教えていただきました。園村監督からは、「(恵の役柄は)あんまり自分から(相手を)やっつけるという感じではない。ボロボロになっている姿を観客に応援してもらいたい。」とは言われつつも、一緒にどのような動きが使えるのか、いろいろ模索していきました。ただ、クランクイン2日前のアクション練習中に、脚を脱臼して救急車で運ばれてしまったんです。骨折はしていなかったのですが、お医者さんや看護師さんからは「こんな曲り方をしているのを見るのは初めて」と言われるし、園村監督も泣きそうな顔をされていて(笑)。でも、アクション部の方のケアなどもあって、本番では問題なく臨むことができました。

--撮影期間だけでなく、普段からアクションシーンに対応できるよう準備されていたそうですね。

坂ノ上 俳優デビュー作の「ウルトラマンX」(テレビ東京系)でアクションに挑戦させていただいたことをきっかけに、『BAD CITY』の撮影に入る3~4ヶ月前から自主的にアクションの練習をしていました。「来年くらいにアクション作品に出演できたら良いな」というような気持ちで、土台を作っておこうと思っていたのですが、タイミングよくこの作品に出会えたことで、その夢が年内にかないました。

--園村監督ならではのアクションの傾向や特徴などはありますか?

坂ノ上 とにかくスピードが速いです。小沢さんや三元(雅芸)さん、それにTAK∴さんと違って、基本的に私は殺陣をきちんとつけていただいたのですが、パンチを受け続けるという動きは、観ている方からすれば型っぽくないというか、どちらかというと、血まみれ泥まみれのケンカのように見えるかもしれません。でも、ある意味人間味があってリアリティが生まれるし、格好いいなと思います。

--特に後半のアクションシーンは凄まじい迫力でした。

坂ノ上 ショッピングモールに乗り込むクライマックスのシーンは(工事を止めてもらっていた関係上、)1日で撮り切らなければいけないという制限もあったので、寝ずに夜通しアクションをし続けました。眠いのに妙なアドレナリンが出ているというよくわからない状態で、正直あまり覚えてないんですよね。気力で乗り切りましたが、あの(演じた恵の)ギリギリ感を出すには環境としてよかったのかもしれません。