DA PUMPさんにネタが届いたことがうれしかった

――「M-1グランプリ2022」の反響はいかがでしたか?

誠 エゴサーチをしたら、読み切れないくらいアップされていて、たくさんの方に観ていただけたんだと実感しました。

愛 お仕事もじわじわといただいています。

誠 自分が観ていた番組からお声をかけていただいたりして、うれしいです。

愛 何がすごいって、DA PUMPさんご本人に届いたんだから!

――エゴサーチをされるのですね?

愛 私はそんなにしないんですけど(笑)。誠がいろいろ教えてくれるのですべて知っています。

――芸人の先輩方からの反応も大きかったようですね。

誠 反応をいただけるなんて予想していなかったので、こんな風に観ていてくださったんだと分かり本当にうれしいです。

――2021年のM-1準決勝のネタもすごくウケていたので、決勝に行けると思っていました。

誠 私も行けると思い込んでいたので、2021年に落ちた時は芸人になってから一番の悔しさを味わいました。

――2022年の決勝のネタはどのようにして生まれたのですか?

誠 2022年の1月に、片方がずっと何かをしながら進んでいく、リズムをベースにしたネタを作りました。お餅つきもリズムがあるから、それでやってみようということになったんです。

――いきなりDA PUMPが登場したのが面白かったです。

誠 DA PUMPの案は最後の最後に出てきたんです。私はイギリスが好きなので、「イギリスでお餅をつきたい」という発想からスタートして、ショーみたいな感じで餅つきをしてお金を儲けるネタを思いつきました。ドラマーや、U.S.A.の振り付けで踊る人は早い段階からいたんです。

愛 この振り付けといったらDA PUMPさんが一番有名だよねということで加えたんです。

――「ぺったんこー」というリズムは最初からあったんですか?

誠 最初からあったよね。

――リズム感が抜群でした。

愛 テンポを合わせる練習はしましたが、私は学生時代に吹奏楽部でバリトンサックスを担当していたので、リズムを刻むことには慣れていました。

誠 あのテンポは11月くらいに決めたんです。

――結構ギリギリに決まったのですね。

愛 その前まではめちゃくちゃ速くやってたんです(笑)。

誠 練習はテンポ180とかで怖いくらいでしたが、本番は直前に聞いたテンポ160のメトロノームのスピードで刻みました。

愛 さすがに速いということで、一番いいスピードを見つけました。

――それでもかなりスピードがありましたが(笑)。そのあたりでDA PUMPネタを入れたのですか?

誠 DA PUMPネタはM-1の2回戦の日の朝のタイミングで加えました。それまではオリジナルの歌を歌っていたのですが、同期とやっているユニットライブでネタを見せたら、オリジナルの歌じゃ分かりづらいということになり、「どうせU.S.A.を踊る人がいるなら、DA PUMPの曲を歌ったほうがいいんじゃない?」と言われて「if…」を歌うことにしました。他に「ウィ・アー・ザ・ワールド」というアイデアもあったんですが……。

――「ウィ・アー・ザ・ワールド」の想像がつかないです(笑)。

誠 1回やってみたのですが難しすぎてやめました。歌以外に設定もコンサートホールから路上に変えたりしたので、2回戦は少しミスしてしまいました(笑)。

――決勝本番ではすごく堂々とされていましたが、緊張感はありましたか?

愛 本番はあまりなかったですね。逆に楽しんでしまえと。

誠 「みんなに見てもらいたい」という気持ちのほうが強かったです。

――残念ながら最終決戦には残りませんでした。

愛 残しておいたネタができなかったことは悔しかったですが、楽しかったので、2023はもっと良い結果を出します。

誠 ヨネダ2000史上一番よくできたネタだったし、やりきったので、落ちた直後は実感が湧きませんでしたが、優勝者が決まった瞬間に悔しさが込み上げてきました。