ダンサー4人と息の合ったダンスを繰り広げる

白い紗幕が張られたステージ。開演時間になると、この日の舞台は2116年の荒廃した東京であることが切迫感のあるナレーションで語られていく。語りが終わると、“空を裂き 太陽は爆ぜた 常闇が住みついた この星 絶えず 響く声は”の歌い出しから「DAWN」が始まり、客席からはクラップが鳴り響く。紗幕が下りてスモークが焚かれた後、折れたタワーや瓦礫などの廃墟をモチーフにしたステージが浮かび上がる。

この日のライブは”陥落した大都市”をテーマに、総合演出をNovel Core自身が務めており、セットを一目見ただけでも並々ならぬ気概が伝わってくる。

ステージ中央に着陸した宇宙船のセンターにはNovel Coreが立っていて、4つの大きな火柱が上がる。訴求力のあるラップに合わせて、アウター(※ファンネーム)たちは手を突き上げる。Novel Coreは明滅するライトを浴びながら、微動だにせず言葉を吐き出したかと思うと、バンドサウンドの盛り上がりとともに、激しく踊り出す。

目が眩むほどの赤いライトに照らされて始まったのは「TROUBLE」。ステージにはギター、ドラム、DJに加えて、今回初めてキーボードも参加。4人体制のバンドによるタイトな演奏に乗せて、鋭い光が交差する中、不敵な歌声を響かせる。

「FREAK PARADE」では4人のダンサーが登場。曲間では歌詞に出てくるモンスターのごとく、ダンサーたちと息の合ったダンスを展開。続く「PANIC!」では、ダンサーたちと共に躍動しながら、豪雨のような光を浴びて力強い歌声を響かせる。

ドライブの効いたギターリフから始まる「Wake Up! TOKYO」は本公演の為に制作された新曲。ステージには激しい火花が上がり、Novel Coreは拡声器を持って、まるでアジテーションのごとくシャウト。続く「A GREAT FOOL」「WAGAMAMA MONDAIJI」では鋭利なギターに乗せて切れ味鋭く言葉を連ねていく。

ポップなサウンドと跳ねるような歌唱法が心地よい「BABEL」では、アウター達のジャンプにより会場との一体感を演出。疾走感あふれるビートとリズミカルなラップで迫る「独創ファンタジスタ」から間髪入れず始まった「Lotto」では、ドラムが生み出す強靭なビートに合わせて速射砲のように言葉を投げかける。そのままの勢いで「SORRY, I’M A GENIUS」に突入して、変幻自在のラップ術と初披露となったダンスを披露。「No Stylist」でもスキルフルなラップで突き進み、ダンサーも遊び心のあるダンスで盛り立てる。