温泉宿に3日間こもって執筆した
――『おかしな友情 正反対のウチらが一生モノの友達になるまで』を出版すると聞いた時はどんな気持ちでしたか?
えなぴ 文章を書く本ではなく、写真メインの本をイメージしていたので、不安だらけでした(笑)。
むく 長い文章を書いた経験がなかったので不安が大きかったです。
――3日間、旅館にこもって執筆されたそうですが、小説家みたいですね。
むく すごく集中できたよね!
――どんな宿でしたか?
むく 草津にある温泉宿で部屋に露天風呂がありました。
えなぴ めちゃくちゃいい部屋を用意していただきました。でも書くことしかできなかったので、もったいなかったです(笑)。
むく 卓球とかしてみたかった(笑)。ちゃんとお風呂は堪能しましたけど。
――どうやって執筆を進めていったのですか?
えなぴ 書きたいテーマを先に二人で決めて、隣に座って交互に書いていきました。
――動画を作るのとは違いましたか?
むく 全然違いますね。新しい体験でめっちゃワクワクしました。
――動画とは違って本は言葉が形に残るものですが、恥ずかしさみたいなものはなかったですか?
えなぴ お互いのことを「好き」とか言わないタイプの二人だから、それをあえて書くことに気恥ずかしさを感じたりしました。
むく ダイエットネタとかは動画と同じテンションで書けるんですけど、相方に向けての想いとかは……(笑)。しかも、執筆中は同じ画面を共有していたので書いている内容が見えちゃうんですよ。「あ、今見られてるのかな?」とか、そういう恥ずかしさはありました。
――文章を書くことで新たに発見したことはありましたか?
むく いっぱいあったよね。文字に書いてみるといろんなことが明確になって「私って、こんなことを考えてたんだ」と驚いたり。新しい発見が多かったです。
えなぴ 「どうやって楽しく生きていますか?」という項目は、なかなか書き進められなくて。「楽しく生きているけど、私が楽しいと感じるポイントは何だろう」と改めて考えたりしました。この本は、正反対の目線をもつむくが「自分にないもの」として私の良さを認めて活字にしてくれているので、それも新しい発見です。今後、自信がなくなった時にはこの本を見返そうと、執筆中に考えていました(笑)。
――自分史はすぐに書けましたか?
むく 自分でもビックリしましたが、書き始めたらスラスラ出てきて意外でした。
――普段から日記を書いたりしていますか?
むく 書いていないです。書きやすいテーマだったからかな。
えなぴ 本もあんまり読まないよね(笑)。
――漫画は読みますか?
むく 好きなのは『ワンピース』。少女漫画も少年漫画も好きです。
えなぴ 私はあんまり読まなくて、ドラマや映画のほうが好きです。
むく 今回の出版をきっかけに本が気になるようになり、本屋さんで買うことが増えました。
えなぴ 買ってるんだ!
むく おいしいごはん屋さんを紹介する本とかを買っちゃうんです。
えなぴ それは……たしかに本ではあるけど、どうなんだろう(笑)。
――改めて本を執筆した感想を教えてください。
えなぴ 自分たちの言葉が本当にそのまま載っているので、「これが世に出るってすごいな」と(笑)。難しい言葉も知らないし、正しい言いまわしも分からないし、語彙力も全くないんですけど、それでも編集者の方が「すごくいい!」と言ってくださったので「伝わる」と信じています。
むく その辺にいるような、ごく普通の二人が本を出すってなかなかない経験なので、そこに面白さを感じました。本屋さんの棚に並ぶのが楽しみです。
――装丁のイラストもかわいいですね。
えなぴ 私たちのことを知らない人にも興味を持ってもらえるように、イラストにしました。いい感じに本の内容とマッチしたのでうれしいです。