先輩方が甘えさせてくれるから、楽しんでいられる
――鬼役で出演されているドラマ「大病院占拠」が話題ですが、オファーを受けた時の気持ちを教えてください。
浅川 純粋にうれしかったです。オファーの段階では、私が“桃鬼”を演じることと、櫻井翔さんが主演で比嘉愛未さんが出演すること、病院の人質と、警察の人たちのキャストついてはざっくり聞いていましたが、鬼のキャストについては知らされていませんでした。衣装合わせに行って、他の鬼役の方を知り「え~!」と驚きました。
――ストーリー展開は最初からご存知でしたか?
浅川 知りませんでした。誰も知らないから、鬼役の間で、「誰が死んで、誰が殺される」といった憶測が飛び交い過ぎて、1ヶ月くらい前にスタッフさんがストーリーのPDFを送ってくれました(笑)。私が青鬼さんの目的を知ったのは、まさにそのタイミングです。
――ずっと鬼のお面を被っている状態で演技されていたのですか?
浅川 4話くらいまではずっと被っていて、スタッフさんから「青さん」「赤さん」「黒さん」とか呼ばれていました。名前を呼ばれるようになってからは、逆にドキッとします(笑)。
――台本を読んだ時の印象を教えてください。
浅川 スピード感があって、一話の掴みから目が離せなくて、台本をもらった翌日は、キャストの間で「めっちゃ面白かったよね」と盛り上がりました。全員がお面を外した5話がドラマのピークだと思われがちですが、その後も話を重ねるごとに益々面白くなって「あ、これがこうなるんだ」と驚かされることが多かったです。
――病院の中と外でストーリーが展開していきますが、どのように撮影しているのですか?
浅川 警察チーム、鬼チームで、別々に撮影を行っています。撮影を始めて3ヶ月経った頃に警察チームの方にお会いしました。鬼と人質チームは一緒にいることが多いですが、警察側の方とは本当に会わないですね。
――撮影チームも分けているんですか?
浅川 撮影スタッフさんは同じです。今日は鬼の日だから病院のセット、今日は警察チームだから警察のセットと、てんやわんやで大変そうです(笑)。
――役作りで意識したことはありますか?
浅川 監督からは、「思い立ったらすぐ行動する、嫌なものは嫌だけど、こうと決めたら200%で挑む女の子」と言われ、気の強さをベースに演じるようにしました。橙鬼と茶鬼とは対峙することも多いですが、6話からは、対峙だけではない関係性も芽生えてきて、憎めない要素も増えました。
――個性豊かなキャスティングですが、現場はどんな雰囲気ですか?
浅川 スタッフさんに「なんでそんなに仲がいいの?」と言われるくらい、めちゃくちゃ仲良しです。村上淳さん、真飛聖さん、水橋(研二)さんの3人が本当に優しい。パパ役の水橋さんは癒しの存在で、ゆう姉(※真飛聖の愛称)はムードメーカー。ふざける時は200%でふざけて、のってくれます。淳さんは最年長ですが、一番おちゃめで可愛らしい。私が少し突っ込んでも笑ってくれます。先輩方がそうやって甘えさせてくれるから、若手が楽しんでいられるんだなと、とても有難いです。
――真飛さんのことを愛称で呼んでいるんですね。
浅川 真飛聖さんとは3回目の共演で「ゆう姉」と呼んで慕っていて、現場でも常に張りついてまわっています。休憩中はずっとしゃべってますね。ゆう姉につられてコミュニケーションの場が広がっているので、ゆう姉がいて本当に良かったなと思うし、ゆう姉がいなかったらこんな楽しく居られなかったと思います。
――もともと先輩方がいる現場でも緊張はしないほうですか?
浅川 基本、人見知りなので、現場では周囲を伺うタイプです。今回も現場前は、大水(洋介)さん、森田(甘路)さん、菊池(風磨)さんに、どう声をかけていいか不安でしたが、実際にお会いするとみなさんとてもいい方で。今はみんなでキャッキャしています。
――印象的なシーンはありますか?
浅川 青鬼が撃たれるところは年始の1発目に撮影したシーンで、めちゃめちゃ遅い時間までかけて撮りました。外ロケだったのでとても寒くて、途中、スタッフさんに毛布でぐるぐる巻きにされました(笑)。
――仕上がった映像を観て、いかがでしたか?
浅川 警察チームとの掛け合いの部分は、一緒に撮影できないため、助監督さんが台本を読んで芝居をしました。会話が成り立っている映像を観た時は感動しました。
――これからの見どころを教えてください
浅川 後半につれて、鬼の目的、病院側の陰謀など、さまざまなものが明らかになっていきます。これまで優勢だった鬼がどうなっていくのか、警察側がどうやって逆転していくのか、スピード感のある展開が続きます。期待しながら最後まで観てください!