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ヒロインの夢に向かって突き進む姿に共感

――『星空のむこうの国』はSF作品で二つの世界が錯綜するストーリーですが、初めて台本を読んだときの印象はいかがでしたか?

秋田 二つの世界をカラーとモノクロのパートで表現していて、最初は台本を理解するのが難しかったです。読み込むうちに、こういう風に繋がるんだと理解できたときは、すごく面白くて。非現実的な部分もありますけど、私が演じる理沙が夢に向かって突き進む姿が台本から伝わってきて、しっかり演じきりたいなという気持ちになりました。

――理沙は一見するとおとなしそうですが、内に熱いものを秘めています。秋田さん自身と共通するところはありますか?

秋田 理沙は、ふわふわと柔らかい雰囲気なんですけど、ちゃんと自分の信念がある女の子です。私も自分で決めたことは、ちゃんとやりきるほうだと思うので、そこは似ていますね。

――撮影前に小中監督から役作りの上で指示されたことはありますか?

秋田 小中監督から、理沙の性格についての説明をしていただきました。お芝居については、私の意見を尊重してくださる方だったので、自分の中で役についての考えを整理して作品に挑みました。

――CGを駆使した作品ですが、撮影中に難しいと感じる部分はありましたか?

秋田 現実にはないものを想像して演じるシーンもあって、カメラの角度などを意識するのは難しかったです。グリーンバックで撮影したシーンと、屋外で撮影したシーンを合成するところがありますが、実際に合成した画を想定しながらの演技だったので特に苦労しました。

――共演者の有森也実さんは、オリジナル版の『星空のむこうの国』で理沙役を演じていますが、プレッシャーはありましたか?

秋田 最初は緊張というか、不安がありました。でも有森さんが優しくて、可愛らしい方だったので、接してみるとプレッシャーは全く感じませんでした。リメイク作品ではありますが、35年前の作品とは別物で、新しい作品を作っているという雰囲気が現場にありました。

――主人公の昭雄役を務めた鈴鹿央士さんの印象はいかがでしたか?

秋田 鈴鹿さんは休憩中も、ずっと昭雄君のことについて考えていて。「これってどうなんだろう……」と悩んでいる姿を見て、すごく真面目な方だなと思いました。話しかけると、すごく柔らかい雰囲気で、真剣に役と向き合う姿を見ていたのでギャップのある方だなと思いました。

映画『惡の華』を通して演技の面白さを知った

――秋田さんは中学1年生のときに受けた「第19回ニコラモデルオーディション」でグランプリを獲得したのをきっかけに芸能界入りされました。オーディションを受けようと思ったきっかけはありますか?

秋田 もともと雑誌『nicola』が大好きで愛読していました。「モデルになりたい!」という夢ではなかったんですが、年に1回、雑誌の中にオーディション応募用紙が入っていたので、『nicola』に関わってみたいと思って、最初は軽い気持ちで受けてみました。

――『nicola』専属モデルとしての活動を始めてみて、モデルのお仕事はいかがでしたか?

秋田 『nicola』は撮影の雰囲気が部活みたいで、スタッフさんやモデルさんもファミリーみたいな感じでした。だから仕事という感覚はあまりなくて、ただただ楽しくやっていました。

――モデル同士でライバル意識みたいなものはありましたか?

秋田 私の下の世代は企画で競争することもありましたが、私たちの時は特にそういう企画もなくて。もちろんそれぞれが頑張らないと、と意識はしていたと思いますが、みんな普通に仲良くて、和気あいあいと撮影をしていました。

――モデルという仕事への意識が変わったタイミングなどはありましたか?

秋田 2019年に『nicola』を卒業して『Seventeen』の専属モデルになったタイミングですかね。撮影の雰囲気がガラッと変わったのをきっかけに、自分で意識したわけではないのですが、部活の感覚とは違う「仕事!」という意識が自然と芽生えて。知らず知らずのうちに意識の変化がありました。

――『nicola』と『Seventeen』で違いがありましたか?

秋田 何から何まで違います。たとえば『nicola』は1ページにたくさんの情報が入っていて、一日に撮影する写真の点数がとにかく多いんです。あと学業優先で、土日にしか撮影が無くて週末に一気に撮るので目まぐるしくて。編集部さんに言われたことをこなしていく撮影が多かったと思います。それに比べて『Seventeen』は平日にも撮影がありますし、撮影スケジュールはゆったりとしていて、『nicola』で鍛えられた分、すごく余裕を持って撮影ができています。メイクさんやスタイリストさんと相談しながらスタイリングを決めたり、撮影に自分の意見が反映されるので、自然とモデルとしての意識がついてきたのかなと思います。どちらの撮影も楽しいと思えることは変わらないですね!

――2017年からは俳優としての活動もスタートされます。

秋田 事務所に入ってから、時間がある時はお芝居のレッスンを受けて、少しずつオーディションにも挑戦していました。初めて大きい役をいただいたのは映画『惡の華』(2019年)でした。かなりインパクトのあるストーリーでしたが、『惡の華』を通して演技の面白さを強く感じました。難しい役柄ではあったんですけど、女優としての欲も出てきて、初めて本気でお芝居をしようと感じた作品です。

――『惡の華』は映画ファンの間で、かなり話題になりました。世間の反響は実感されましたか?

秋田 公開後にご覧になられた方の反応が知りたくて、いろいろ『惡の華』の感想を調べました。好意的な意見を書いてくださる方が多かったので、大丈夫だったんだと安心したのを覚えています。

東京か、京都か。大学進学はギリギリまで悩んだ

――『nicola』の撮影は土日だけとおっしゃっていましたが、学校とのバランスはいかがでしたか?

秋田 ちゃんと学校に通いながら、お仕事もできていたのでバランスは取れていたと思います。友達と土日に遊ぶことはできなかったですが、その分学校でおしゃべりをしたり、帰りに遊んだりしていましたね。

――『Seventeen』に移ってからはいかがでしょうか?

秋田 『Seventeen』のお仕事だけでなく、昨年は立て続けにお芝居の仕事も入っていて。年の前半は緊急事態宣言もあって学校も休校、撮影も延期になったのですが、それが明けたあとは大変でした。休日にお仕事があって、翌日は始発の新幹線に乗ってそのまま学校へ行ったり。学校が終わったら家にも帰らずまた東京に戻ってお仕事、みたいな生活でした。忙しかったですが、お仕事も学校も充実した1年でした。

――今年4月から東京の大学に進学されました。最初から上京は考えていたんですか?

秋田 ギリギリまで地元、京都の大学に通うか迷っていました。高校に進学するタイミングのときも上京するかどうか悩みましたが、京都の普通の学校に通いました。でも、やっぱり忙しいタイミングでの東京と京都の行き来が大変で、いろんな人に助けてもらいながらだったので、大学でもそれを続けるのは大変だし、今、上京しなかったら、しばらくタイミングは難しいなと思って、東京の大学を選びました。

――お仕事一本でいくという選択肢はありましたか?

秋田 あまり考えていなかったです。高校が楽しかったので、まだまだ学生生活を続けたかったですし、仕事がない時、暇なのが絶対に嫌で(笑)。もう少し勉強もしてみたいなと思いました。

――大学でやりたいことはありますか?

秋田 サークルに入りたいです。今はオンライン授業が中心なのでなかなか友達ができないんです。友達や知り合いを増やしたいので、いろんなところで輪が広がると嬉しいなと思います。

――最後に進路に悩んでいるティーンにメッセージをお願いします。

秋田 芸能界は不安定な世界なので、私自身、芸能のためだけに東京に来ていいのかなという不安もありました。周りは将来を見据えて、早々に大学を決めている子がたくさんいて。私はギリギリまで悩んで、進路を決めるのがクラスの中でも最後のほうでした。今の選択が正解かは分からないですけど、いつからでもやり直せます。十代の今しかできないこともありますし、ちょっとでも興味のあることには挑戦してみて進んで行けたらいいのかなと思います。

Information

星空のむこうの国
2021年7月16日(金)よりシネ・リーブル池袋他、全国公開!
君に出会って世界が色づいた。星降る夜“運命の人”との“時空を超えた約束” は果たされるのか――
1986年に小中和哉が22歳で監督した伝説のラブストーリー『星空のむこうの国』が35年の時を経てセルフリメイクで劇場公開。小林弘利による小説が1984年に集英社コバルト文庫より刊行されたが、小中から映画化を前提として執筆を依頼されたと明かしている。当時自主制作映画界で活躍していた小中の商業デビュー作。若手映像作家の助成を目的として池袋文芸坐が出資し公開にこぎつけた。有森也実の事実上スクリーンデビュー作である。出資元の池袋文芸坐をはじめ全国の映画館で公開されたが、ビデオが絶版、2002年のDVD化も限定的で絶版となってしまったため長らく鑑賞の機会が無く「幻の映画」として映画ファンの間では有名である。「SFマガジン」2017年10月号「オールタイム・ベストSF映画総解説」に選出されるなど、再評価の機運が高まっている。今回35年ぶりの映画化(セルフリメイク)で再び小中がメガホンをとり、フレッシュなキャスト達の魅力が存分に詰まった青春ラブストーリーが復活を遂げる!
出演
鈴鹿央士  秋田汐梨  佐藤友祐(lol-エルオーエル-)
伊原六花 福田愛依 平澤宏々路 高橋真悠 川久保拓司 / 有森也実
原案・監督:小中和哉
原作・脚本:小林弘利 音楽:木住野佳子 主題歌:2 your world / lol-エルオーエル-( avex trax)
製作:勝股英夫(エイベックス・ピクチャーズ) 石川光久(Production I.G)
エグゼクティブプロデューサー:西山剛史 伊藤整 企画・プロデュース:穀田正仁 稲葉もも
プロデューサー:内部健太郎 関顕嗣 協力プロデューサー:小中明子 ラインプロデューサー:三好保洋
撮影監督:髙間賢治(JSC) 照明:上保正道 録音:臼井勝 美術:中谷暢宏 衣装:天野多恵 ヘアメイク:さいとうあやこ
助監督:小原直樹 編集:松木朗 キャスティング:岩瀬恵美子 特殊視覚効果:泉谷修 VFX: 佐野和信
制作プロダクション:FREBARI 配給:エイベックス・ピクチャーズ 宣伝:ガイエ
製作:映画「星空のむこうの国」製作委員会
(エイベックス・ピクチャーズ Production I.G 清栄コーポレーション ポニーキャニオン)
©2021「星空のむこうの国」製作委員会

公式サイト

秋田汐梨(あきた しおり)

女優/モデル

2003年3月19日生まれ。京都府出身。2015年、「第19回ニコラモデルオーディション」でグランプリを獲得、雑誌『nicola』専属モデルとなる。2019年より『Seventeen』専属モデルに就任。2017年より俳優業も開始。2019年、玉城ティナとダブルヒロインを務めた映画『惡の華』が話題を呼ぶ。主な出演ドラマに『3年A組 ーいまから皆さんは、人質ですー』(2019年 日本テレビ)、『ホームルーム』ヒロイン役(2020年MBSテレビ)、『クロシンリ ー彼女が教える禁断の心理術ー』(2021年 関西テレビ)、『賭ケグルイ双』(2021年Amazon PrimeVideo)、主な映画出演作に『L♡DK ひとつ屋根の下、「スキ」がふたつ。』(2019年)、『映画 賭ケグルイ』(2019年)、公開待機作に『星空のむこうの国』(2021年7月16日公開)など。2021年6月4日から7月9日まで主演舞台『目頭を押さえた』に出演中。

Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Takahiro Iguchi, Stylist:Junko Okamoto, Hair&Make:Maki Sakate(vicca)

衣装協力
ワンピース ¥121,000(税込)
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