世界でもトップレベルの日本人選手たち
大会は「ガールズロー」「ボーイズ9アンダー」「ボーイズ10-12」「ガールズハイ」「男子13-15」「男子16オーバー」「ガールズハイ」「女子エリート」「男子エリート」と、それぞれクラスごとに進行。フィールド上の選手は自転車に乗るというより、曲芸のようなトリックを次々と決めていく。後輪タイヤの上に立ち上がったり、フィギュアスケートのようにクルクル回ったりと、イマジネーション豊かな技を披露するたびに会場からはどよめきが起こる。何の予識がなくても誰もが思わずすごい!と感じるパフォーマンスが繰り広げられる。
MC陣は「レベル的に世界大会と遜色がない」と何度も力説していたが、たしかにキッズたちのライドも見事で、層の厚さを感じさせるに内容だった。高度なテクニックの応酬で火花を散らす一方、相手選手が素晴らしいライドをしたときは惜しみなく拍手を送る姿も印象的。バチバチの勝負論とストリート発ならではのリスペクト精神。既存のスポーツにはない魅力がある。
8クラスの中で最高レベルにあたる「エリート」は最後に行われた。今回、「女子エリート」は参加者が1名だけだったため、自動的に中川きらら選手が初優勝を獲得。佐賀県に住む高校1年生は、ガールズハイクラスの選手たちに混じってダイナミックなライドを披露してくれた。「1位になれたことはうれしいけど、次の大会では日本のトップにいる他の上手いガールズライダーたちと戦いたい」と話す。