「こんなに仲良くなったのははじめて」和気あいあいとした現場の雰囲気
――映画『サマーフィルムにのって』は夏にぴったりの素晴らしい青春作品でした。
金子 そういっていただけると嬉しいです。何かに熱中している人たちが集まっている映画です。登場人物たちと同じ10代の方はもちろん、どの世代の方が見ても熱くなるような気持ちが湧き上がってくると思うので、そういうところを体感してほしいなと思います。
――本作では未来から来た「凛太郎」という役柄を演じられています。演じる上で難しかったことはありますか?
金子 未来人の役なので、少し浮いていたいなというか、周りの人から浮いているのを表現できたらいいなと思っていました。それでいて人間味があるキャラクターなので、次第に周りに溶け込んでいるように見えたりしてもいいなと。そのようなバランスを意識しました。悪い意味ではない、裏と表があるというか。裏が本当はどういう人なのかというところを見られないようにしながら演じて、“ハダシ組”という仲間といるときはポロっと素が出てしまうというか。そこは意識しましたね。
――素晴らしい凛太郎でした。撮影中に印象に残っていることはありますか。
金子 とにかく映画の中のまんまというか、みんな和気あいあいとしてすごく明るく楽しい現場でした。なかなか同世代だけで仕事することってないですし、こんなに仲良くなるということもあまりなかったので、楽しい経験でしたね。
――今も共演者の皆さんと連絡をとられてますか?
金子 取っています。この前37歳になった板橋駿谷さん(ダディボーイ役)とは今もすごく仲良しでお世話になってます。
――板橋さんが学生役というのも面白いですよね。とても良いキャラクターでした。
金子 キャラが濃いんです。でもキャラが濃くても成立する内容とポップさがこの作品の面白いところなんじゃないかなと思っています。最終的に、一番重要なところでもカッコつけて。ダディボーイのシーンにはぜひ注目していただきたいです。
――伊藤万理華さんとの共演はいかがでしたか?
金子 今までに会ったことのない、独特の魅力を持った女優さんでしたね。伊藤さんだからハダシを演じられたんだろうなと。ハダシにすごくハマっていて素敵だなと思いました。
――お二人の殺陣のシーンもありました。
金子 クランクインする前に、伊藤さんと二人で、殺陣指導していただいて、ものすごく練習していたんですが、途中、コロナで撮影が止まり、再開するまで時間が空いてしまって。殺陣をほとんど忘れてしまったんです。でも、伊藤さんは真面目というか、しっかりしているから全部覚えていて、撮影直前も伊藤さんに教えてもらいました。伊藤さんは撮影の時もすぐに出来ていて、僕の方が全然苦しんでいたので、すごいなあ!と感動していました。