専属モデルになった当初から最長記録を意識していた
――7月20日発売の『CanCam』9月号で、同誌専属モデルとしての活動期間が8年6カ月となり最長記録を更新しました。いつ頃から最長記録を意識していましたか?
トラウデン 実は最初から見据えていました(笑)。専属モデルになったのが13歳と最年少記録も大幅に更新していたこともあって、「最長を狙えるね」とずっと言われていたんです。
――長く専属モデルを続けてよかったこと、苦労したことはありますか?
トラウデン 受験と重なった時など、あまり撮影に呼ばれなくてモヤモヤしていた時期もありました。去年は初めて単独で表紙もやらせていただいたり、『CanCam』を通じてたくさんの方に知ってもらえました。専属モデルもみんな仲が良くて、長くやっていて良かったことばかりです。
――仲が良いと撮影もやりやすいものでしょうか?
トラウデン 確実にそうですね。何より現場に行くのが楽しみになります。楽しいと笑顔も内から出てくるものがありますし、仲が良い人と撮影だと息も合って、写真の仕上がりも良くなります。
――年々、下の世代のモデルも増えてきています。
トラウデン 下の世代が入ってくることに対して、「もっと頑張らなきゃ!」と思っていた時期もありましたけど、今はプレッシャーはなくなりました。気楽に楽しくやっていると、それが表情に出るんですよね。特に『CanCam』は笑顔が印象的な写真が多いので、そういう意味でも楽しんでやるようにしています。それに最近はコメンテーターなど堅い仕事をさせていただいているので、『CanCam』の撮影が息抜きの場にもなっています。
――8年6カ月の間でモデルとして意識の変化はありますか?
トラウデン 始めた頃は中学1年生でしたし、右も左もわからなくて、先輩方の真似をするという日々でした。高校生になった頃から、表情だったり見せ方だったりで自分らしさを出してみようと考え始めました。大学生になると、テレビのお仕事も増えて、パーソナルな部分も世の中に出るようになりました。そこで、もっと発信にも力を入れようと、アンケートや企画などで自分の思っていることを言わせていただくようになりました。去年からはSDGsの連載もやらせていただいていますが、写真だけではなく、自分の考えを伝えることも大切だなと感じています。
――昔から環境問題などへの関心は高かったのでしょうか?
トラウデン 高校生のときに環境問題を取り扱う授業を選択していました。
――日本ではモデルさんや俳優さんが社会問題などについて発信すると賛否両論が巻き起こることも多いかと思います。発信する上で意識していることはありますか?
トラウデン どうしたら同世代に伝わるかなというのは常に考えています。以前はモデルとして消費を煽っているのに、環境問題について語るのは無責任ではないかと自分の中で葛藤がありました。でも、最近は表に出る立場だからこそ、そういう発信ができるのではないかと考えています。若い世代は、SNSなどを通じて海外の情報もキャッチしやすいから、表に出る人が発信することに抵抗感もないと思いますし、それが一歩踏み出せた一つの理由でもあります。自分の意見に対して、違う意見が来るのは当たり前ですし、それが悪いことだとも思いません。一方で応援してくださる声もありますし、もっともっと議論が交わされるような社会になったらいいなと思っています。