毎日に溶け込むようなリラックスして着られるブランド

――今回のTGCもオンラインでの開催になりましたが、有観客と見せ方は変えていますか?

藤田 お客さんがいるときは、行きはかっこよく、帰りはファンサをするのが鉄板でした。オンラインだとカメラの向こう側にお客さんがいるので、ずーっとカメラを見るようにしています。

――オンラインならではの良さはありますか?

藤田 今回バーチャルTGCというのをやっていて、バーチャル上で自分のアバターを作って、お客さんがアバターを操ってTGCの会場を見に行けるっていうのは、オンライン開催を重ねたこそのアイデアだと思います。

――様々なファッションショーがある中で、TGCが特別だなと思うところはありますか?

藤田 ちゃんとファッションを見せられる場だと思います。他にも人気者たちが出るショーはあるけど、TGCはファッションを軸にしていて。その時々の流行りを伝えられるのも楽しいし、今回は自分がディレクションしている新ブランド「CALNAMUR(カルナムール)もショーに参加したので嬉しかったです。シンプルにお洋服を見せられる場があるのはいいですよね。

――過去にニコルさんは「NiCORON(ニコロン)」というブランドをやっていましたが、「カルナムール」との大きな違いは何でしょうか。

藤田 「ニコロン」は19歳のときに作ったブランドで、そのときの好きと今の好きは変化しているし、女の子にとって10代と20代の境目って好きなものもががらっと変わります。「カルナムール」は今作りたいものを作るっていうコンセプトです。20代になって、ちょっと大人っぽくシンプルなものだったり、素材感が良かったり、そういうものを気にし始めたので、それを作ろうっていう感じでやっています。

――着用された「カルナムール」の洋服のポイントを教えてください。

藤田 裏地までこだわりたかったので、裏地にもしっかり柄があって、わりとリラックスして着られるのがポイントです。今日のショーの服は全て私が選んだんですけど、他のモデルさんが着ていた服も同じテーマです。無理にオシャレをするというよりは、毎日に溶け込むような、リラックスして着られるお洋服を心がけています。

――おうち時間が推奨されている今の時代にぴったりですね。今回は3ブランドのショーに出演しましたが、ブランドごとに意識って変わるものですか?

藤田 お洋服に合わせてテイストを変えます。毎回TGCはいろんな自分に出会わせてくれるので、すごく楽しいです。見た人から反響があったときに、こういうのが好きって言われるんだとか気づけたりもするので、新しい発見ができる場です。たとえば普段は甘い格好をしないのに、甘いブランドだから甘い自分に寄せていったら、すごくバズったりして。何がバズるかわからないから、そこも毎回楽しみにしています。

――この秋冬でニコルさんが挑戦したいファッションは?

藤田 冬になると暖かみのある色を着がちですけど、今年はあえて寒い色がいいかなと。水色みたいにパステル味のあるお洋服がすごく気になってます。と言いながら、今はめっちゃ深い色を着てるけど(笑)。「冬なのに寒そうだね」って言われるような色の服を着たいです。

――おススメのアイテムはありますか?

藤田 毎年、冬は一緒ですけどニットをたくさん着たいですし、今年はレザーパンツなどを合わせて素材感を見せていきたいです。

――冬服は体のラインを見せにくいコーディネートになりがちですけど、細く見せるコツみたいなのはありますか。

藤田 デカ目のコートの下にピタっとしたニットワンピースなど、メリハリをつけるとスタイルが良く見えると思います。コートを脱いだときにギャップがあるというか。今日私が着ているロングコートやモコモコしたコートの中に、ピタピタのワンピースでギャップ見せみたいなのは、よりスタイルが良く見えます。