周りに合わせたらそれは自分の人生じゃない

――『W online』はティーン世代の読者も多いのですが、お薦めのコーディネートがあれば教えてください。

かてぃ 中高生の服装といえば、やっぱり制服とジャージ!私が中学の頃に着てたジャージは先輩がくれたものなんですけど、ボロさに味があってすごく好きだったんです。それからカスタマイズというか、みんなラインのところに勝手に落書きとかして自分オリジナルのジャージを作るという文化もあって。いつもジャージと制服ばかり着ていたけど、その限られた環境の中で靴下とか髪型を工夫したりもしたし、今思うとそういうのってすごく貴重な時間だったなと思う。

――ジャージ以外では何かありますか?

かてぃ 洋服なんて、そのときに好きなものを着ればいいだけですから。今思い出したんですけど私の中高生時代はroialっていうサーファーのブランドと、バナナセブンっていう洋服が流行っていました。私も憧れていて、お兄ちゃんの服を借りて着ていました。その頃の私、太っていて、体型をごまかすためにバナナセブンを着ていたのもいい思い出だし、かと思えば太っていたのに血迷ってロリータを着ていたのも思い出。自分でも面白いなと思います。

――中高生って他人の目を猛烈に気にする時期でもあると思います。

かてぃ 私の場合、周りに合わせるという感覚はあまりなかったかな。むしろ周りと一緒だと嫌だから、透明のリュックとか背負っていました。学校で禁止されていた携帯とかお菓子が入ってると、先生にバレちゃうんですけど(笑)。周りに合わせたら、もうそれは自分の人生じゃないんですよ。自分のやりたいことをできない人生……そんなの、あまりにももったいなさすぎます。周りに合わせなくてよかったなとは今でも思いますね。流されないでよかったなって。

――最後にティーンへのメッセージをお願いします。

かてぃ 高校は絶対に卒業してほしい!もちろん卒業しなくても楽しいし、そういう生き方もアリだとは思うけど、やっぱり卒業したほうがカッコいいもん!

――今後の目標を教えてください。

かてぃ 最近はインスタグラマーみたいなになっているんですけど。アイドルをやりたくてずっとアイドルやってきたけど、それは終わっちゃった。でも音楽は絶対やりたいという気持ちはずっと持ち続けています。今はファッションやブランドのお仕事を中心にやっていますけど、音楽とファッションを混ぜたようなことを仕掛けていきたいと思っています。ファンの方には「ちょっと待っててね」とお伝えしたいです。

Information

ファッションドキュメンタリーブック
『ファッションカルト』
定価:2200円(税込)
好評発売中
扶桑社

出版社紹介サイト

かてぃ

1998年10月10日生まれ。神奈川県出身。逃げ切れない圧倒的パーソナリティーで、SNSでの言動ひとつひとつにアクティビティの嵐が発生。ときどき炎も発生。そのライフ生命、見た目に憧れて信仰する人たちをギャルズと呼ぶ。2021年2月の武道館ライブを最後に所属していたアイドルグループZOCを卒業。これからよろしくね。

Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Mamoru Onoda