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再始動後、初のシングルの“顔”千鳥・大悟は満場一致でオファー

――再始動後、初のシングルの表題曲「エール」には、どのような思いを込めましたか?

ファンキー加藤 「ファンモン・イズ・バック!」の一言です(笑)。令和の時代に僕らはどんなメッセージを送ればいいのか。それを軸に再始動後の初シングルをどうするべきかとだいぶ頭を悩ませたし、曲ができあがるまでは、モンちゃん(モン吉)やスタッフと何度もミーティングを重ねました。その過程で、音楽サブスクリプションのチャートを見たら、ストレートに「がんばれ」とメッセージを送る応援歌はあまりないなと思って。その時に改めてそうした声が響きにくかったり、言いづらい時代なのかと感じたんです。それならあえて、「ど真ん中に投げかけよう!」と考えながら、作っていきました。

モン吉 ファンちゃん(ファンキー加藤)の言っていたことに近いけど、「ザ・ファンモン」を思いっきりやりたいなと思って。でも、解散から数年経った今、当時のままを出すのはちょっと違うなと思ったんです。新旧ファンモンのバランスを考えながら「応援歌で行こう」と決まってからは、閉塞感のある世の中で、わずかでも力になれればいいと思いながら曲づくりに打ち込みました。

――有名人が登場する“顔ジャケット”はファンモンの代名詞です。再始動後の初シングルで、千鳥の大悟さんにオファーした理由は?

ファンキー加藤 何といっても、時代をときめく人気者ですから!昔から僕らのジャケットは「多くの人たちから注目を浴びたい」という思いから、有名な方にお願いしていまして。まあ、他力本願ではありますけど(笑)。当てもないままお願いしたい方々をリストアップして、ダメ元でビッグネームにオファーさせていただき、解散前は明石家さんまさんにまでたどり着いたんです。そして、再始動後初の今回は、令和を代表する芸人さんにお願いしようと。それに、僕もモンちゃんもシンプルに千鳥さんの大ファンだったんです。2人とも、千鳥さん出演の『相席食堂』を全部見ているほど好きだったし、スタッフ含めて満場一致で大悟さんになりました。今、とてもお忙しいだろうからお願いして大丈夫かと不安もあったけど、まさかのオッケーでビックリしましたし、めちゃくちゃ嬉しかったです。

▲ファンキー加藤

――ジャケットだけでなく、野球少年だった大悟さんが大人になり、生まれ育った地元の商店街を守ろうと奮闘するMVもグッと来る仕上がりですね。

ファンキー加藤 本当、大悟さんにお願いできてよかった。間違いじゃなかったなって。僕らの泥臭さ、人間臭さみたいなものを、大悟さんならしっかりと表現してくださるんじゃないかと考えてましたし。バッチリ体現してくれました。

モン吉 この時代、大悟さんほどかぶいてる感じの男性もなかなかいないから。

ファンキー加藤 芸人としての大悟さんはバラエティ番組で見られるし。それとは違うレアな表情を見られるのも、今回のMVならではですね。

――まさに今、青春時代を過ごしている人たちにはどう聴いてほしいですか?

モン吉 中学生や高校生であれば、部活とか何かへ打ち込んでいてくじけそうなときに、聴いてもらえればいいなと思います。

ファンキー加藤 あとやはり、このご時世もあるので。コロナ禍で生きる10代の子たちをみると、かわいそうだなと思うんですよ。青春時代の思い出って一生ものだから。僕自身、20代をどう過ごしたかは忘れているけど、10代の頃に味わった体育祭や修学旅行とかの思い出は、今も鮮明に残ってるんですよね。大切な青春の日々を奪われてしまったのは悲しいと思うけど、今回の「エール」には、この先続いてく未来だったり、希望という1ページがあるという思いを込めているので、くじけずに進もうとする気持ちが10代のみんなにも届くなら、僕らもうれしいです。

「BABYS」から「BΛBY’S」へグループ名の表記をマイナーチェンジした意外な理由

――2013年6月の「FUNKEY MONKEY BABYS」解散から8年以上。なぜ、このタイミングで再始動を決めたのでしょうか?

ファンキー加藤 音楽特番『音楽の日』(TBS・2021年3月11日放送)に出演させていただいたのが大きなきっかけでした。ケミカルも含め3人で、久々にパフォーマンスをして。この番組のリハや打ち合わせを重ねていく中で、ケミカルは実家のお寺で住職として勤めているから、モンちゃんと一緒に「2人でやっていくのもアリかもな」という風には考えていました。でも、実際に歌ってみないと分からないから。いざやってみたら、うまくいかない可能性だってあるし、世間に響かなくて総スカン喰らう可能性もあるしと、色々と考える中で、最終的なジャッジを『音楽の日』でのライブに委ねようと決めていました。

モン吉 正直、出演のお話をいただいたことをきっかけにファンちゃんはもちろん、スタッフのみんなともしっかり音楽について話せた気はします。解散から再始動まではそれぞれソロで頑張っていて、それほど濃くは連絡を取り合っていなかったんです。だから、「仮に『音楽の日』で3人が揃ったら」と打ち合わせていくうちに、気持ちもまとまっていきました。やっぱり、ファンモンって僕らのふるさとだし。リハーサルで久しぶりにファンちゃんと歌っても違和感もなかったし、『音楽の日』を通して「2人で再始動するのも面白いかな」と思うようになりました。

▲モン吉

――かつてのメンバー・DJケミカルさんは、お2人の再始動について何と言ってましたか?

モン吉 ツイッターで「天晴れ」とつぶやいてくれた(笑)。今はなかなか難しいけど解散後もしょっちゅう遊んだり、ふつうに連絡を取り合っているんですよ。でも、会ってもファンモンの話はあまりしないです。そもそも僕らは音楽を通じて出会ったわけではなく、地元の八王子で知り合った仲間だから。その関係性は今も昔も変わらないですね。

――再始動でグループ名の表記も解散前の「FUNKY MONKEY BABYS」から「FUNKY MONKEY BΛBY’S」に変わりましたよ。これには何か特別な意味があったのでしょうか?

ファンキー加藤 あります。そもそもは再始動を決めてから、僕が「元の表記はいやだ」とめんどくさいことを言ったんですよ。3人のファンモンは2013年6月に東京ドームで解散したから、2人で再始動するからには「別のユニット名にしよう」と提案して。そうしたら、モンちゃんやスタッフが「ファンキモンキーベイビーズの響きは残そう」とアイデアを出してくれたので、最後の「Y」と「S」の間に「’(アポストロフィ)」を付けました。

モン吉 元々は、「’」が付いてたんです。ケミちゃんが入る前に僕ら2人だけでやっていた当時の表記が「FUNKY MONKEY BABY’S」だったんです。

ファンキー加藤 そうそう。ケミカルの加入で3人になった当時のマネージャーから「画数が悪いから文字を1個減らした方が良い」と言われて「FUNKY MONKEY BABYS」になったんです。それで再始動に向けて原点回帰で「’」を復活させようと提案してみたら、今度はモンちゃんが「画数が1つ増えるのはよくない」と言い始めて。結局は「A」から画数を1つ減らして、ギリシャ文字の「Λ(ラムダ)」に落ち着きました。この「Λ」には支え合う意味もあるみたいだし、結果としてよかったです(笑)。

2人が伝えたい青春時代の生き方「自分が好きなものにふれておけ!」

――10月1日には再始動後初めての日本武道館ライブ「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S in 日本武道館 -2021-」も控えています。意気込みを教えてください。

ファンキー加藤 セットリストは僕らにとって最強に近い布陣です。いうなれば「ファンモン・ザ・ベスト」で、いっさい出し惜しみしません!とはいえ、懐メロ歌手になりたくないので、今と未来をしっかりお届けできればなと。ファンのみなさんにとって「懐かしかった」「楽しかった」では終わらせず、終演後には「これからのファンモンが楽しみ」と言ってもらえるようなライブにする自信があります。

モン吉 解散ライブもかれこれ8年以上前になりますし。以前から僕らを見守ってくださっている方も、新しく僕らを知ってくださった方もたくさん来てくれるのを期待しています。昔からファンの方々には「あ〜、ちょっと面白さが欠けちゃった……」と思わせないように。初めての方々には「ファンモンのライブって面白い!」と言ってもらえるよう、ステージを作っていきたいです。

――2013年6月の解散後は、お2人とも積極的にソロアーティストとしての活動を続けていました。ふたたび活動を共にする中で、ソロとの違いを感じる部分はありますか?

ファンキー加藤 再始動後に初めて2人で出演した音楽番組『CDTVライブ!ライブ!』(TBS・2021年8月30日)でも感じたけど、モンちゃんがいると頼もしいなって。ソロだと、1人で全部を担うから体力的にしんどいんですよ。でも、2人のユニゾンで支え合いながら歌えるのは心強いですよね。モンちゃんのパート中はわずかな間だけでも息を整えたり。そうした細かな積み重ねが、ライブ全編のパフォーマンスにも影響を与えると痛感しています。モン吉がいると僕自身が振り切れるんですよ。ソロだと振り切って歌おうとしても、燃え尽きちゃったらそこで終わってしまうから。モンちゃんはスタミナがあるし、ライブのペース配分も上手いから最後までしっかり歌い切れるんですよ。僕は日によって、2曲目でバテてしまうときもあるから。ファンモンとしては、モンちゃんが基本的なペースを作ってくれれば、僕が自由に叫んだり暴れたりできるんですよね。ソロではできない形だし、おたがいの重ねてきた経験を活かしつつ、次の日本武道館では理想的なライブができるんじゃないかとワクワクしています。

――コロナ禍ではオンライン授業などの影響で、孤独を味わいながら青春時代を過ごしている読者も少なくないと思います。そんな時代を生きるみなさんに向けて「エール」をお願いします。

ファンキー加藤 心を守るために、常に「自分が好きなものにふれておけ!」と伝えたいですね。いわゆる「推し」というか。僕は10代の頃にいじめられていた時期があって、今も大好きなプロレスに救われていました。誰かにいじめられてすごく落ち込んで帰った日も、夜にプロレスを見れば元気をもらえて。ためらいなく自分は「これが好きだ!」と言えるものを見つけて、あとはとにかく「推しまくれ!」と言っておきたいです。

モン吉 青春時代にムダはないと思うんですよ。くすぶっているのも含めて、自分だし。僕は10代の頃からライブをしょっちゅうやっていたけど、当時はまだ、曲を作ってなかったんですよね。でも、のちに作り始めたら違う世界が見えてきて。もっと早くやっておけばと後悔も多少はあったし、好きなものにふれて形にするのは早ければ早い方がいいのかなって。まあ、それは音楽に限った話かもしれないけど、ファンちゃんの「好きなものにふれる」はいい言葉だなと思うし、何かに夢中になってほしいなと思います。

Information


1st Album「エール」
2021年9月22日リリース
価格:¥1,100(税込)
レーベル:dreamusic
【収録曲】
M1. エール
M2. 今だってI LOVE YOU

FUNKY MONKEY BΛBY’S

東京八王子出身、「ファンキー加藤」「モン吉」の2人で再始動した2MCグループ。前身のグループであるFUNKY MONKEY BABYSは「DJケミカル」を加えた2MC1DJの3人組グループで、’04年元旦に結成。06年1月、シングル『そのまんま東へ』でメジャーデビューし、07年1月リリースの『Lovin’ Life』の大ヒットを皮切りに『告白』『ヒーロー』『あとひとつ』など、数々のヒット曲を送り出し、アルバムではオリコンウィークリーランキング3作連続1位を獲得。NHK「紅白歌合戦」に4年間連続出場。TBS「輝く!日本レコード大賞」にも3年連続出演し、作曲賞、優秀作品賞、優秀アルバム賞の各賞を獲得するなど、国民的大人気アーティストの仲間入りをするも、2013年6月人気絶頂の中、夢の舞台でもあった「東京ドーム」にて同グループを解散し、結成から約10年間の活動に幕を閉じた。解散から約8年の時を経て、2021年3月11日TBS『音楽の日』にて1夜限りの3名フルメンバーでの再結成を果たす。同月、ソロ活動と並行してファンキー加藤、モン吉の2人での”ファンキーモンキーベイビーズ”の活動を発表。“FUNKY MONKEY BΛBY’S”と改名して再始動する。10月1日にはFUNKY MONKEY BΛBY’Sとして初のワンマンライブ「WE ARE FUNKY MONKEY BΛBY’S in 日本武道館 -2021-」の開催が決定している。

Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Syuhei Kaneko