お芝居は誰かの人生を分けてもらっている感覚がある

――ここからは中田さんご自身のことについてお伺いしていきます。そもそも芸能界に入ったきっかけはなんだったんでしょうか?

中田 きっかけは「東宝シンデレラ」オーディションです。当初は女優になりたいとはまったく思っていなくて。私の姉が一つ前の「東宝シンデレラ」オーディションを受けていたこともあり、母が私の知らない間に応募していたんです。その当時、私は部活をやっていたし、休んだら怒られるからオーディションに行きたくはなかったんですけど、無理やり連れていかれました(笑)。でも、そこがすべての始まりで、それがなかったら今はないので、きっかけを作ってくれた母や姉には感謝しています。

――なぜこのお仕事をしていこうと思ったんでしょうか?

中田 最初は自分の中でやらされている感がありました。高校生になってから「このままじゃだめだ」という気持ちが強くなっていきました。このままレッスンに行って帰ってということをやっていても何も変わらないし、自分自身がビジョンを持たないといけないことに気づきました。そこから自分のだめなところも受け止めながら、お芝居に積極的に向き合っていこうと思うようになりました。

――お仕事のどんなところが楽しいと感じますか?

中田 できないことや悔しいことが多いですが、やっぱりお芝居をすることが一番楽しいです。それにお芝居は誰かの人生を分けてもらっている感覚があるし、演じることがすごく好きだから。

――今後の目標を聞かせてください。

中田 どんな役でもやれるようになりたいし、ずっと初心を忘れずにやっていきたいです。細く長くとは言わないですけど、ずっとお芝居に関わりたいと思っています!

――ちなみに演じてみたい役柄などはあるんですか?

中田 サイコパスとか、自分とは真逆のぶっ飛んだ役をやってみたいです(笑)。

――自分にはないキャラクターを演じてみたいんですね(笑)。では最後になりますが、中田さんと同世代のティーンに向けてメッセージをお願いします!

中田 自分がこうしたいと思ったことに向かって突き進んでほしいなと思います。私もそれでぶつかったりしたことはあったけど、ぶつかったりしながらもなんとか進んできてよかったなと思えています。人生の岐路みたいな、決断するときがありますよね。そこでどうするかによって未来も変わっていくから、その時にちゃんと立ち止まって、後悔のない選択をしていってほしいなと思います。

Information

『マイ・ダディ』
絶賛公開中!

[キャスト]
ムロツヨシ
奈緒 毎熊克哉 中田乃愛
臼田あさ美 徳井健太(平成ノブシコブシ) 永野宗典 小栗旬 光石研

[スタッフ]
監督:金井純一 脚本:及川真実 金井純一 音楽:岡出莉菜
主題歌:「それは愛なんだぜ!」カーリングシトーンズ(ドリーミュージック)
製作幹事:カルチュア・エンタテインメント 制作プロダクション:ROBOT 配給:イオンエンターテイメント
©2021「マイ・ダディ」製作委員会

御堂一男(ムロツヨシ)は、中学生の娘・ひかり(中田乃愛)と2人暮らし。最愛の妻・江津子(奈緒)は8年前に他界。一男は小さな教会の牧師をしながら、ガソリンスタンドでアルバイトに励みつつ、ひかりを男手ひとつで育てている。思春期に突入したひかりはちょっぴり反抗的な時もあるが、優しくて面白いお父さんのことが大好き。牧師として多くの人に慕われ、たまに娘と些細な喧嘩をしながらも、2人の穏やかで幸せな日々は続いていく……と思っていた、ある日、突然ひかりが倒れてしまう。病院で下された診断は“白血病”。混乱し事実が受け入れられない一男だったが、担当医師からある衝撃的な事実を告げられる。なんと、愛する娘は、自分の実の子ではなかった。ひかりに適合するドナーは「数百万人に一人」という残酷な現実が一男をうちのめすが、「血縁者は適合率が上がる」という事実に気付いた一男は、ある思い切った行動に出る……。

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中田乃愛(なかだ のあ)

女優

2003年6月21日生まれ。石川県出身。2016年、第8回「東宝シンデレラ」オーディションにてファイナリストに選ばれる。2019年、国内外の映画祭で話題となった長久允監督の映画『WE ARE LITTLE ZOMBIES』でデビュー。

Photographer:Toshimasa Takeda,Interviewer:Tetsu Takahashi