「常に揺れていて、定まっていない」ところが土門と似ている

――土門を演じるうえで心がけたことはありますか?

畠中 シリーズ構成・脚本の福井晴敏さんや、安田監督や音響監督からも指摘があったんですけど、「あまり作りすぎない」っていうのが前提でした。土門の揺れ感を大事にしているのだと思いました。なので、撮り終わった後に「テスト(での声を)使ったよ」、というシーンもあります。この現場は“生感”のようなものをすごく重視してもらった感じはありました。

――土門竜介は新しくて等身大の若者だという印象をうけました。畠中さんが思う土門竜介の魅力と、ご自身に共通する点を教えてください。

畠中 彼の魅力は「揺れている」ところです。彼が背負っているものは非常に重くて。父親が亡くなり、父親の最期の顔が脳裏にこびりついていて。そのきっかけになった「ヤマト」というものに対してすごく複雑な感情を抱いていたと思います。でも「ヤマト」がなかったら地球は滅びていたわけだし、助けられた部分はいっぱいあって。土門が「ヤマト」に乗り込むときの気持ちって僕とは相当かけ離れたところにあります。でも、僕と共通しているのは、それが分からないから探しに来たっていうところ。分からないという不安定さの中で、もがきながらも何かを見つけていこうという熱いガッツみたいなものは共感できるものがありました。そういう意味でいうと、僕と土門が似ている部分は、常に揺れていて、定まってなくて、でも素直にその気持ちを出すところじゃないかと思いました。

――土門は一見、頭脳明晰だし計算高そうですが、実は抜けているところもあって。彼が同期に愛されている描写が素敵です。

畠中 いい仲間に恵まれて、いい生き方をしているなと思います。みんなに心配されていたりとか、ぶん殴ってでも止めてくれる人がいたりとか。危なっかしい奴なんですけど、本気でまっすぐ正直に生きてきたのかなと感じました。だからこそ不器用だし、周りを見ずに猪突猛進になってしまう。でも自分を持っていて、その意思に従っているからこそ、みんな共感してるんじゃないかと思います。

――新クルーのシーンは「仲間っていいな」って思わせてくれる場面が多かったですよね。畠中さんは土門以外で好きな新クルーはいますか?

畠中 坂本(茂)です。男としてあこがれる部分があるというか。小学生みたいな感想なんですけど、スリルを楽しむ男感というか、口だけじゃなくて行動でも示しちゃう、飄々としつつも決めてくるところは決めてくる感じが好きです。

――新クルー以外で惹かれたキャラクターはいますか?

畠中 真田(士郎)さんです。演説がよかったんです。『宇宙戦艦ヤマト2199』でも、自己犠牲で人を助けるなど、彼の気持ちって表面には出てこないけれども、人間くさいところがいっぱいあって。映画ではそこが繊細に描かれていて好きなので、もっと真田さんのことを知りたいなと思いました。