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イベントテーマは「USEN STUDIO COASTさんへの感謝」

大学対抗の女子大生アイドルコピーダンス日本一決定戦「UNIDOL」は夏と冬に大きな大会を開催しているが、「UNIDOL2015-16 Winter」からUSEN STUDIO COASTで敗者復活戦や決勝を行ってきた。

しかし、たくさんの女子大生たちが青春の1ページを刻んできた聖地が今年8月に、2022年1月での閉館することを発表した。

今年8月31日に開催予定だった「UNIDOL2021 Summer 決勝戦/敗者復活戦」が、UNIDOL最後のUSEN STUDIO COASTとなる予定だったが、8月18日、緊急事態宣言の延長や新型コロナウイルス感染拡大を受け、苦渋の決断で中止することを発表した。

参加予定だったチームはもちろん、UNIDOLファンも大いに落胆したが、UNIDOL実行委員会は大会とは違う形のイベント「UNIDOL 2021 新木場大感謝祭」開催を決定した。

本イベントのテーマはイベント名の通り、「USEN STUDIO COASTさんへの感謝」。2015年からUSEN STUDIO COASTで決勝戦/敗者復活戦を開催してきたが、新型コロナウイルスの影響により3大会連続でUNIDOL出場者にとって夢の舞台に立つことができなくなってしまった。そこで最後にみんなが思い出の新木場に、憧れの新木場に立てる機会を作りたいと考えて、このイベントを開催する運びになった。

オープニングアクトを務めたのはアイドルダンス好き女子大生が働く、ステージ併設型ライブカフェ&バー「AMASTAGE」のメンバー。メイド服に身を包んだ彼女たちはメンバーを入れ替えながら、スピーディーに全3曲をパフォーマンスして、美しいフォーメーションダンスで場を盛り上げた。

この日はスタンディングOKということで、観客もオープニングアクトから総立ち状態で、会場中が期待と熱気で満ち溢れた。

新木場への思いが詰まった青春感たっぷりのパフォーマンス

出演者は「リベンジ枠」(※2020-21Winter決勝戦/敗者復活戦、2021Summer決勝戦/敗者復活戦(予選含む)に出場予定だったチームに限る)16チームと、「ありがとう枠」(※USEN STUDIO COASTへの感謝を伝えたい全てのチーム)24チームに分かれており、前半は「ありがとう枠」から14チームがパフォーマンスを行った。

トップバッターの「Bombs!(筑波大学)」」は「ガールズルール」(乃木坂46)でステージ全体を効果的に使いながらパーティー感を演出。卒業アイドルソングの定番「10年桜」(AKB48)では、STUDIO COASTにかけた青春を噛み締めるように全力パフォーマンスを繰り広げた。

純白のドレスに身を包んだ「KORONA&DAKARA(C大学)」は、真紅のライトを浴びながら「赤いイヤホン」(アンジュルム)を情熱的なダンスで表現した後、一転してTikTokで人気の楽曲「すきっ!〜超ver〜」(超ときめき♡宣伝部)でキュートな側面も披露した。

「爆走☆ペデストリアン(筑波大学OG)」は、BPMの速い「最上級パラドックス」(わーすた)、「未確認中学生X」(私立恵比寿中学)でチーム名通り爆走ダンス、ラストは「マテリアルGirl」(PASSPO☆)で力強くこぶしを振り上げた。

5人それぞれが違うカラーの衣装を着て登場した「ヒトノカネデスシガタベタイ(C大学)」は、「未完成日記」(手羽先センセーション)と「夜明け Brand New Days」(ベイビーレイズJAPAN)の2曲を全身全霊で踊って、新木場に熱い思いを炸裂させた。

コラボチームの「青春は短し 踊れよ乙女」は3人で登場、「Shall we luce?」(Luce Twinkle Wink☆)、「アルティメット☆MAGIC」(i☆Ris)、「メロンソーダ」(夢見るアドレセンス)の3曲で、驚異的な運動量を必要とするダンスを笑顔で届けた。

マントを羽織って登場した「立教アイドル研究会(立教大学)」は、「宣戦 Brand New World !」(アップアップガールズ(仮))を勇ましく踊ったかと思うと、続く「イヤフォン・ライオット」(私立恵比寿中学)では軽やかなパフォーマンスで魅了した。

「1par=St.( A大学)」は、ドラマティックなサウンドの「ソンナコトナイヨ」(日向坂46)、「星空を君に」(AKB48)の2曲を、言葉の一つひとつを噛み締めるように表現力豊かなダンスで魅せた。

2人組のコラボチーム「ぴちきゃんでぃ」は、ステージ全体を使って跳ねるように「誰かがいつか好きだと言ってくれる日まで」(STU48)を披露した後、「Symphony」(Luce Twinkle Wink☆)で人形のように愛らしい動きでアイドル性を全開にした。

ソロで登場した「はなたん(F女学院大学OG)」は、呪いがコンセプトのアイドルユニット「じゅじゅ」の楽曲「黒糸」と「35席」をパフォーマンス。まるで何者かが憑依したかのようなトリッキーな動きとシアトリカルな展開で存在感を示した。

「花色日和OG(青山学院大学)」は、ロックテイスト全開の「シンデレラじゃいられない」(ベイビーレイズJAPAN)で、ギターサウンドに乗せてキレキレの動きを見せつけたかと思うと、「秘密インシデント」(≠ME)でバレリーナさながらの舞いを披露して、表現力の豊かさを感じさせた。

カラフルなメイド服を着た2人組のコラボチーム「めりさっぴ」は、馬のマスクを被ってステージに現れ、『ウマ娘 プリティーダービー』のイメージソング「うまぴょい伝説」(gal’up)という変化球で勝負。途中でマスクを脱ぎ捨て、曲に合わせてステージ全体を躍動。続く「アゲアゲマネー~おちんぎん大作戦~」(LADYBABY)ではデスボイスが随所に盛り込まれたサウンドに乗せてアクロバティックに踊り、ラストの「恋愛決壊警報」(君に、胸キュン)ではアイドルらしい正統派のダンスを繰り広げた。

「Lady Hz(S女子大学OG)」はスリリングなロックチューン「マナーモード」(アンジュルム)で緊張感みなぎるセクシーなダンスで挑発。「ジッパー」(NMB48)ではキャッチ―なサウンドに乗せて爽快感のあるステージングを繰り広げた。

「LiL MooN(専修大学OG)」は「夢幻クライマックス」(C-ute)でドラマのヒロインさながらに、2人組とは思えないほど物語性のあるダンスで大人の表情を見せる。「初日」(AKB48)では一転して、憧れのステージに立つアイドルの思いを歌った歌詞に寄り添うように、感情のこもったパフォーマンスを展開した。

大人数で構成された「成徳ロマンス(東京成徳大学)」は、「ロマンスのスタート」(乃木坂46)、「初めて虹を見つけた日のことを 今でも覚えていますか」(虹のコンキスタドール)と大所帯のグループの曲をセレクト。大人数にも関わらず息の合ったパフォーマンスは圧倒的だった。

本大会を開催できなかった悔しさを晴らすダンス

中盤は「リベンジ枠」の16チームが一気に登場。

6人組の「BLUE PRINCIPAL(青山学院大学)」は、「意志」(HKT48)、「太陽ノック」(乃木坂46)、「ペダルと車輪と来た道と」(STU48)と大人数グループの曲をセレクトしたが、それを感じさせないダイナミックな構成と調和のとれたユニゾンでチームワークの良さを感じさせた。

「ヒトノカネデスシガタベタイ(C大学)」は、「ERROR」(EMPiRE)ではクールな世界観を構築、「ブレインストーミング」(モーニング娘。)ではワイルドに躍動、「BRAND NEW STORY」(東京パフォーマンスドール)ではシンメトリーを活かしたダンスと、それぞれ違った表情を見せた。

ソロで登場した「CompaS」(K大学)は、「ショートカットの夏」(NMB48(須藤凜々花))でぶりぶりの正統派アイドルを表現、「シンガロン・シンガソン」(私立恵比寿中学)では一人というハンデを全く感じさせない全身を使ったパワフルなダンスで圧倒した。

「わがままマリオネット(J大学)」は登場するなりガンガン客席を煽り、そのままの勢いで「アキシブウェイ」(アキシブproject)をエネルギッシュにパフォーマンス。「君のC/W」(AKB48)では、打って変わって透明感のある清楚なダンスで二面性を垣間見せる。

6人組の「kimowota☆7(法政大学)」は、緊張感のある楽曲「蒼い空を望むなら」(愛乙女☆DOLL)をメリハリのあるバトルのようなダンスで表現。「シャダーイクン」(クマリデパート)では軽快なテクノポップに乗せて自由自在に踊りながらも、揃えるところは揃えて統制力を発揮。「FiNAL DANCE」(BiS)ではペンライトを持って、可愛さとかっこよさが同居したダンスを繰り広げた。

「SPH mellmuse(上智大学)」は、「Tokyoという片隅」(モーニング娘。)で寸分の狂いもないフォーメーションダンスを披露。メンバーを入れ替えての「明日を信じてみたいって思えるよ」(SUPER☆GiRLS)でも、やはりチームワークがバッチリの愛らしいダンスで駆け抜けた。

10人組の「立教アイドル研究会(立教大学)」は客席を煽るように絶叫しながらパフォーマンスに入り、「天下一品」(いぎなり東北産)、「愛を知る」(ラストアイドル)と疾走感のあるナンバーを、所狭しとダンスする。

ソロの「E大学 愛センチメートル」はフリフリの衣装で登場して、アイドルソングのクラシック「恋☆カナ」(月島きらり starring 久住小春)で古き良きアイドル像を体現。「LinkLink」(ももいろクローバーZ)では、観客全体にアピールしながら、抑制のきいたダンスで曲の良さをしっかりと伝えた。

絶叫状態で客席を煽りから、飛び跳ねるように登場した「ももキュン☆(早稲田大学)」はカラフルな衣装を身にまとった大所帯のグループで、「チィキィファイター」(Cheeky Parade)、「始まりのシグナル」(手羽先センセーション)とエモーショナルな楽曲を人数を活かしたド迫力のパフォーマンスで魅せた。

9人組の「chocolat lumière(K大学)」は弾けるような動きが心地よく、「恋のカラフルマジック」(ハニースパイスRe.)、「全力☆ランナー」(私立恵比寿中学)の2曲で、シンクロ率の高いダンスを繰り広げた。

ギラギラした照明を浴びて登場した7人組の「成城彼女(成城大学)」は、ZOCの「family name」「ZOC実験室」と訴求力のある楽曲を、魂を込めて、全身からパワーを放出するようにパフォーマンスした。

「さよならモラトリアム(慶應義塾大学)」はロマンティックな佇まいで颯爽と現れ、「グレープフルーツムーン」(わーすた)、「YELL」(私立恵比寿中学)の2曲を、ドレスを翻しながら妖精のように華麗に舞った。

2人で登場した「monagirls(S大学)」は、客席にマイクを向けるなど一体感を重視しながら「タピオカミルクティー」を披露。2曲目からは、さらに1人が加わり、「ニッポン饅頭」(LADYBABY)、「JOY♡JOY」(マリオネッ。)、「アッパライナ」(天晴れ!原宿)と渋めの選曲で、スピーディーかつ正確なダンスで全力疾走した。

3人組の「青春は短し 踊れよ乙女(O大学)」は、1曲目の「僕らはここにいる」(ベイビーレイズJAPAN)からエモさ全開で力強く踊り、「始まりのシグナル」(手羽先センセーション)では全身を躍動させてステージを彩った。

「Prismile(早稲田大学)」は6人それぞれが違うカラーの衣装を着て、「君とどこかへ行きたい」(HKT48)、「Happy New World☆」(i☆Ris)を披露。6者6様の違う動きをしていても統一感がある計算されたパフォーマンスが素晴らしい。

「やっぱりまかろん。(同志社大学)」は、レーザービームを浴びながら「Spotlight」(GEM)をサイバー感あふれるダンスで表現。ゴリゴリのソウルナンバー「Brave Soul」(大阪☆春夏秋冬)ではソリッドさを感じさせ、ラストの「ワロタピーポー」(NMB48)では曲間に煽りを入れながら、エネルギッシュなパフォーマンスで迫る。

ステージを慈しむようにパフォーマンス

後半は再び「ありがとう枠」の10チームが登場。

「※可憐な華には毒がある(O大学)」はカジュアルな衣装を着た2人組で、渋谷系を彷彿とさせるFemme Fataleの「安眠swimming」と「ピューピル」でスタイリッシュな空間を作り上げる。ラストの「しゅきぴ」(=LOVE)ではアイドルらしいダンスで、セリフのパートまでキュートに=LOVEを再現する。

5人組の「ですてぃねーしょん。(コラボチーム)」は、カラフルな照明をバックにこぶしを突き上げて「マテリアルgirl」(PASSPO☆)を力強くパフォーマンス。さらに「夜明けBrand New Days」(ベイビーレイズJAPAN)ではヒートアップして、観客に訴えかけるようにダンス。

「Prismile(早稲田大学)」は、夢の国のようにファンタスティックな楽曲「秘密のティアラとジェラート」(放課後プリンセス)で登場。めまぐるしい転調が小気味よい「プリンセスでんぱパワー!シャインオン!」(でんぱ組.inc)で、舞踏会さながらの華やかなダンスでミュージカルと見紛うようなステージを構築した。

続く「LikeOG(O大学OG)」も、でんぱ組.incの楽曲「バリ3共和国」「サクラあっぱれーしょん」を立て続けにパフォーマンス。和洋折衷のユニークな衣装に身を包み、随所にコミカルな動きを挟みながら、お祭り感満載で走り抜ける。

「UNGRID(慶應義塾大学)」の8人は、赤い照明を浴びながら「アキシブウェイ」(アキシブproject)を情熱的にダンス。歌詞の内容に合った訴求力のある振りが胸に迫る。「サステナブル」(AKB48)では、緩やかに変化するコンビネーションを繊細な動きで表現する。

「SPH mellmuse(上智大学OG)」は、登場するなり観客を煽りまくり、「What is LOVE ?」(モーニング娘。’14)で攻撃的なフォーメーションダンスを展開。2曲目はモーニング娘。ファンの間でエモい名曲として語り継がれている「みかん」を、全力パフォーマンスで踊り尽くす。

青い照明を浴びて色っぽく登場した11人組の「早稲田大学、早稲田大学OG ももキュン☆」は、「HA!」(NMB48)、「ギューされたいだけなのに」(モーニング娘。’20)の2曲を、妖しく、挑発的にパフォーマンス。「恋を語る詩人になれなくて」(SKE48)では一転して、ステージいっぱいに11人が広がって青春感みなぎるダンスで締めくくった。

「君はトキシック(早稲田大学)」はキレキレのかっこいいダンスが持ち味で、「P.I.C」(≠ME)、「愛を知る」(ラストアイドル)の2曲を、3人組とは思えないバリエーションの振りで踊り、動きもピッタリでチームワークの良さがうかがえた。

「T大学OG (T大学OG)」は大所帯のチームで、めまぐるしくフォーメーションを入れ替えながらも、随所にシンメトリーを活かした振りを挟んで、「「大人列車」(HKT48)、「ジャンパー!」(アップアップガールズ(仮))、「カラフルスターライト」とタイプの違う楽曲を巧みにパフォーマンスした。

トリの「それからふくらむ可愛い頬を、(慶應義塾大学)」は、それぞれの個性を活かした衣装で登場。猛々しい煽りから始まった「Trigger」(NEO JAPONISM)では、ドライブの利いたギターサウンドに乗せてシャウトしながらエモーショナルにダンス。「47の素敵な街」(AKB48)ではイントロでMIXを打ち、全身から楽しさを放出するようにパフォーマンスした。

全てのチームの出番が終わった後は、スペシャルゲストとして「わーすた」が登場。この日もわーすたの楽曲をコピーしたチームが幾つもあったが、彼女たちは過去に何度もUNIDOLの大会でゲストライブをしたことのある常連。彼女たち自身も思い入れの深いUSEN STUDIO COASで、「いぬねこ。青春真っ盛り」「プリティーチャンネル」「詠み人知らずの青春歌」「清濁あわせていただくにゃー」の4曲を、観客も巻き込みながらパフォーマンスした。

この日でUSEN STUDIO COASTでのUNIDOL開催は最後になってしまったが、どのチームも後悔がないように、そしてステージを慈しむように全力パフォーマンスを繰り広げた。この日のイベントは、しっかりとUSEN STUDIO COASTとUNIDOLの歴史に刻まれ、各々の記憶に残っていくことだろう。

Information

「UNIDOL 2021 新木場大感謝祭」
日時:2021年10月20日(水)
会場:USEN STUDIO COAST(東京・新木場)
主催:UNIDOL実行委員会

公式サイト

Photographer Atsushi Furuya ,Text Takahiro Iguchi