「今のままでいいですよ」と言ってくれる人との出会いを大切に

--やりたくないことを無理してやらないというのは良いと思います。勇気のいることでもありますよね。

渚 自分に向いてないことをできる人もいると思うんです。それって才能やから、すごいことだと思います。でも私はできない。自分で仕事を削っていく分、仕事が無くなっているわけやから、お金も入らなくなる。「嫌なことはしたくない」って、わがままを言ってるんだから、自分でちゃんとやっていかないと。そのリスクはとっているつもりです。

--好きなことを自分で選ぶ分、責任もとらないといけないということですよね。

渚 それと、「それでもいいですよ」っていう人と出会えているラッキーさはあります。この映画に関してもそうです。「岡山県出身じゃない人をなんで使うねん」っていう人もごく一部にはいると思うんですよ。でも、「それでも渚使おうや」っていう人が、提案し続けてくれたから実現しているので。そこのありがたさはあるし、そういう出会いがもっと出来るようになるために今は準備をしている部分があります。

--芸人さんだけではなくて、いろいろなお仕事に通じるお話ですね。

渚 やっぱり皆さん仕事やから、やりたくなくても、一緒にご飯行きたくなくても、たぶん行ったりとかするでしょうし。私はマジでいかないですよ、行きたくない人とは。芸人さんでも別に行きたない人は別に誘わへんし。そういう性格なんでしょうね。それが好きで行く人ももちろんおられるやろうし。できる人はやった方がいいと思う。私はできないから違うやり方をしてるっていうだけで。別に否定しているわけじゃなくて、できる人はすごいからそのままで。でも、できない人はしんどい思いまでして無理しないでいいんじゃないかなって思ったりしますね。

Information

『たまの映像詩集 渚のバイセコー』
2021年11月12日(金)全国公開
出演 三宅伸((一社)日本競輪選手会岡山支部所属) 渚(尼神インター) ゆりやんレトリィバァ 江西あきよし ネゴシックス ハロー植田 鈴井優 ジミー大西 鈴木もぐら(空気階段) 水川かたまり(空気階段) 園都 監督 蔦哲一朗 脚本 河村匡哉 蔦哲一朗

第一話 美しき競輪
街や競輪がクリーンなイメージを期待されている昨今。時代の狭間に取り残された中年競輪選手・大島(三宅伸)の物語。まだ引退する年齢ではないが、新しい流れに乗ることもできず、毎日をやきもきと過ごしていた。そんな大島に残されていたのは、結局は競輪場とライバルとなる仲間たちだった。

第二話 渚のバイセコー
三十路を過ぎた女性漁師の渚(渚・尼神インター)は、毎日海に出ていた。ある日、浜辺に打ち上げられていた自転車を見つける。渚はその自転車がすごく気に入り、海には出ずに、街中を乗り回して離れようとしない。しかし、そんな渚をよく思わない父(ジミー大西)が、渚の自転車を捨ててしまうのだった。ラストにファンタジーな展開が待ち受ける、童話のようなお話。

第三話 氷と油
造船所で働いている玉野市育ちの素直子(ゆりやんレトリィバァ)と浩(水川かたまり・空気階段)。ある日、浩が仕事を辞め、オシャレなカキ氷屋で働き始める。理由は東京から移住してきた美人のモモ(園都)だった。浩に片想いしていた素直子は、モモのことが気になって仕方がない。玉野市のことを卑下する素直子と、芸術あふれる瀬戸内の玄関口である玉野市を褒め称えるモモ。次第に素直子と浩の関係に亀裂が生じてくるが、彼らを繋ぎ止めてくれたのは、小さい頃から身近にあった町のシンボル・競輪だった。

(C)2021 たまの映像詩集「渚のバイセコー」

公式サイト

渚(尼神インター)

芸人

1984年08月06日、兵庫県尼崎出身。2007年 NSC大阪校 30期生。趣味、酒飲みながら海外ドラマ観賞。特技、大工あるある。「第32回ABCお笑い新人グランプリ」新人賞(2011) 「第46回上方漫才大賞」新人賞候補(2011年)。

Photographer:Yuta Kono,Interviewer:Kozue Nakamura