4月から新しいスタートを切る人たちの力になってもらえれば
―ニューシングル「Cominʼ Back」は内田さんが主演を務めるテレビアニメ『灼熱カバディ』(テレビ東京系)のエンディングテーマです。過去にもアニメの主題歌やオープニングテーマなどを担当されていますが、歌うときにアニメの世界観などは意識されますか?
内田 そのアニメの持っているテーマや性質を、どうやって楽曲内に落とし込むかは常に意識しています。オープニングテーマやエンディングテーマはアニメに紐づいて、みんなの記憶に残るものなので、そこまで含めて一つの作品です。なので、また来週も観たいと思ってもらえるように毎回レコーディングに臨んでいます。
―「Cominʼ Back」は『灼熱カバディ』の持つスピード感が反映された爽快なナンバーだなと感じました。
内田 カバディは肉体のみを使ったスポーツで、「カバディ、カバディ、カバディ」と発声し続けないと攻撃ができないのですが、それだけ一つの呼吸に対する重みがすごいんです。「Cominʼ Back」もブレスを入れる間もないような疾走感のある構成にすることで、カバディのスピード感を表現していますし、「戦う者の意志」を描いたエネルギーの溢れた楽曲になっています。
―カップリング曲の「スタートライン」はタイトル通り新年度にふさわしい楽曲です。
内田 4月から新しいスタートを切る人たちの力になってもらえればいいなという思いを込めて制作しました。リード曲が「Cominʼ Back」なので、過去の自分にCominʼ Backするような青春感がほしいなと思い、sajiのヨシダタクミさんに「青春」をテーマに曲を書いていただきました。新しいことに向かって心が動く瞬間は、年齢に関係なく青春だと思います。どんな世代の人でも、学生時代に感じていた青春というものを思い起こしてもらいつつ、今の自分の力になるような楽曲を目指しました。
―「初恋」は一転してミディアムテンポのバラードです。
内田 この曲も初恋を思い出す内容なので、ある意味Cominʼ Backすることに繋がっていくんですが、初恋はこれからの未来へと自分を導く素敵なものなんですよね。この楽曲を初めて聴いたときに美しいなと思って、すぐに歌いたいと思いました。
―聴いた印象が全く違う3曲ですが、共通するテーマがあるんですね。
内田 最初から意識していたわけではなかったのですが、このシングルの制作に向き合う中で、過去の自分の気持ちに立ち返って、前に進むための力へと変えてくれる楽曲が揃いました。皆さんが一歩を踏み出すきっかけになれるような、非常にポジティブな1枚になっていると思います。