対照的なジャッジとオーディエンスの評価
各方面から大きな注目を浴びる中で開催されたROUND.1では、SEGA SAMMY LUXがジャッジ(審査員)ポイント1位、オーディエンスポイント4位と、どちらも高い評価を獲得して優勝を飾った。KADOKAWA DREAMSはオーディエンスポイントこそ8位と苦戦したものの、ジャッジポイントが3位を大きく引き離す2位で、トータルでも2位となった。3位のFULLCAST RAISERZは、ジャッジポイント3位、オーディエンスポイント2位と、双方から高いポイントを得た。
3位までは順当な結果ともいえるが、4位のavex ROYALBRATESはオーディエンスポイントが1位ながらも、ジャッジポイントは9位と、激しく評価が分かれた。逆に5位のKOSÉ 8ROCKSは、ジャッジポイントは3位ながらも、オーディエンスポイントが9位と、こちらも対照的な評価が下された。
ジャッジとオーディエンスの評価が全く違うところは問題点とも捉えられるが、逆にいえばオーディエンスの声が結果に反映されるプロリーグは珍しく、D.LEAGUEの面白さである。専門家向けのテクニック面だけではなく、ダンスに詳しくない層に訴求するエンターテイメント性も求められる競技であることがROUND.1から明確になった。
ROUND.2は、avex ROYALBRATESが前回同様にオーディエンスポイントで1位、ジャッジポイントも3位で、トータルで優勝を飾った。2位のFULCAST RAISERZは、オーディエンス、ジャッジ共に2位と結果が一致。SEGA SAMMY LUXはジャッジポイントで2回連続1位となったものの、オーディエンスポイント4位で3位に甘んじた。
ROUND.3でトップ3に入ったチームは、さらにジャッジとオーディエンスの評価が近付く。avex ROYALBRATESはジャッジ1位、オーディエンス1位で文句なしの2連覇。2位のUSEN-NEXT I’moonもジャッジ、オーディエンス共に2位。3位のSEGA SAMMY LUXもジャッジ3位、オーディエンス2位タイ。4位以下も、ジャッジとオーディエンスの順位にそれほど大きな違いはなかったが、3回目ということで、D.LEAGUEを見る目も肥えてきたオーディエンスが、より細かい部分まで見た上で評価をくだした結果の表れかもしれない。
これまでの3回で、やや上位陣が固定されていたかに思えたが、ROUND.4では1位がBenefit one MONLIZ、2位がKOSE 8ROCKS、3位がKADOKAWA DREAMSと、それまで思うような結果を残せなかったチームが台頭。ROUNDを重ねて研究を重ねていくことで、D.LEAGUEでどのようなショーを見せればいいのか方向性が定まり、各チームがオリジナリティーを発揮し始めたのだろう。
ROUND.5も、3位がavex ROYALBRATES、2位がFULCAST RAISERZとコンスタントに好成績を残してきた2チームが実力を発揮したが、それまでベスト3に入ることのできなかったSEPTENI RAPTURESが鮮やかにトップを勝ち取った。
前半戦ラストとなるROUND.6は初の有観客開催となり、Dリーガーたちの意気込みが十二分に伝わってくる熱い大会となり、FULCAST RAISERZが初優勝。2位はSEPTENI RAPTURES、3位はavex ROYALBRATESと、前回と同じチームがベスト3を独占した。