SNSの発信でデビューのチャンスを掴む

――高校時代は進路をどのように考えていましたか?

にしな ミュージシャンになりたい気持ちはあったんですけど、すごく現実主義者なところがあって。何の保証もない状況で、始めたばかりの音楽でやっていけるとは思えなかったです。音楽に力を入れながら学べるところがいいなという基準で、音楽やメディアなど、いろんなジャンルを学べる学部がある大学に進学しました。

――大学進学後も音楽中心の生活でしたか?

にしな そうですね。ライブをして、曲を作って。1年半ぐらいバンド活動もしていました。バンドは男女のツインボーカルで、私も曲を作るし、もう一人のボーカルの男の子も曲を作って、一緒に歌って、みたいな感じで。弾き語りとは別物だったので面白かったです。バンドを続けたい気持ちもあったんですけど、留学したメンバーもいましたし、就職活動が近づいてくる中で、熱量を同じところまで高めるのは難しくて。

――デビューのきっかけは何だったのでしょうか?

にしな 音楽を初めてすぐにTwitterを始めて、写真や動画をアップしていました。大学生になったと同時ぐらいにYouTubeも開設して、自分を音楽を発信していく中で、いろいろな方に知ってもらえるようになりました。そんな中、Twitterを通じて今のマネージャーさんから連絡をもらって、大学在学中にデビューすることが決まりました。

――未知の世界に踏み出す不安はありましたか?

にしな 不安がなかったと言ったら嘘になります。それは今もそうですね。ただ不安はあったけど、迷ってはいなかったですし、特に誰かに相談することもなく自分で決めました。

――大学在学中にデビューしたいという気持ちはありましたか?

にしな 在学中にデビューが決まっていなかったら音楽を続けてなかったかもしれないです。大学卒業後にバイトをしながら音楽を続けられるようなタイプではないので、おそらく普通に就職して、音楽は趣味にしていたかもしれません。メディアに興味があったので、そういう仕事をしたいという気持ちもありました。

――最後に進路を検討しているティーン読者にメッセージをお願いします。

にしな 目標を持って何かを始めるときって、最初から上手くいくことは少ないと思います。周りの人が応援してくれるかも分からないし、もしかしたら賛同してくれない人もいっぱいいるかもしれない。その中で自分を信じることは難しいけど、でも自分の気持ちを大切にして、自分自身を最後まで信じ抜いてほしい。最初に思った形と結果は一致しなくてもいいので、前向きに進めば、どんどん道は拓けていくんじゃないかと思います。

Information

映画『ずっと独身でいるつもり?』主題歌
「debbie」
2021年11月17日デジタルリリース

公式サイト

にしな

ミュージシャン

新時代、天性の歌声と共に現れた新星。やさしくも儚く、中毒性のある声。どこか懐かしく、微睡む様に心地よいメロディーライン。無邪気にはしゃぎながら、繊細に紡がれる言葉のセンス。穏やかでありながら、内に潜んだ狂気を感じさせる彼女の音楽は、聴く人々を徹底的に魅了する。Spotifyがその年に注目する次世代アーティスト応援プログラム「RADAR:Early Noise 2021」に選出。ゆっくりとマイペースにリスナーを虜にしてきた彼女の声と音楽が、静かに、そして、より積極的に世の中へと出会いを求めに動き出す。2021年最重要ニューカマー、「儚さと狂気」を内包する才能が、ここに現る。

Photographer:Yuta Kono,Interviewer:Takahiro Iguchi, Stylist:Koromo Ishigaya, Hair&Make:Eriko Yamaguchi
衣装協力
ワンピース¥23,100-/NEPENTHES(ネペンテス ウーマン トウキョウ)
パンツ¥15,180-/rose shimokitazawa(ローズ シモキタザワ)
その他/スタイリスト私物
金額は税込
お問合せ先
NEPENTHES WOMAN TOKYO/ネペンテス ウーマン トウキョウ
東京都渋谷区神宮前5-42-5村田ビル1F
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rose shimokitazawa/ローズ シモキタザワ
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