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元ドルヲタの現役アイドルが書いた「アイドルあるある」

「つぼみ大革命」は、今年結成11周年を迎えた吉本興業所属の9人組新感覚コミックアイドル。

音楽とお笑いをミクスチャーした独特のパフォーマンスがウリで、ライブでは崖っぷちの状況を笑いに変えてしまうポジティブ過ぎる楽曲をはじめ、芸人顔負けのクオリティが高いコントも披露。

『女芸人No.1決定戦 THE W』にも決勝進出するなど、アイドルという枠組みにとらわれず、お笑いの世界でも目覚ましい活躍を見せる唯一無二の存在だ。

11月7日には品川インターシティホールのワンマンライブを成功させて、さらなる躍進が期待されている。

そんな「つぼみ大革命」のメンバー・糸原沙也加が、「吉本興業×ブックオリティ 作家育成プロジェクト」の一環として、自らのアイドル活動で発見した愉快な事柄の数々を執筆した『#アイドルあるある推しごと図鑑』を刊行。本書は糸原がアイドル視点・ファン視点それぞれの「アイドルあるある」をまとめたものだ。

「ライブ中に目に入って目が沁みるのをウインクでごまかす」「舞台の暗転に慣れていないと、袖にはける時ヒョロヒョロ歩きになる」という舞台裏を明かしたものから、「私服を全身で投稿したら褒めてほしい合図」といったSNSの投稿目的についても赤裸々に告白。

デビュー前はアイドルの追っかけをやっていて、アイドルファンの気持ちも持ち合わせている糸原だからこそ、推し活のファン心理についても等身大の目線に立って書かれているのが特徴。

プライベートで起こる様々な事情も含めて、本書は267本ものアイドルについての「あるある」が収録という、アイドル本の中でも類を見ない内容となっている。挿絵は同じ「つぼみ大革命」の岡本りんによる描き下ろし。

今回、『#アイドルあるある推しごと図鑑』の発売を記念して、SHIBUYA TSUTAYAのイベントスペースにて、糸原と岡本によるオンライントークショーが開催された。

さらに「つぼみ大革命」の元メンバーで、現在もプロデューサーとして彼女たちをサポートしている「3時のヒロイン」の福田麻貴がMCとして参加した。

先輩として「3時のヒロイン」福田が厳しく提言

トークショーが始まると、さっそく福田は267もの「アイドルあるある」が提示されていることを挙げて、「1コのテーマで267コも『あるある』を出すなんて、芸人でも思いつかない」と、糸原の熱量の高さに驚きを隠せない。

糸原は「そんなに意識してなかったんですけど、これでもカットしたぐらいで、まだ『あるある』はあります」と笑顔を見せて、福田を驚かせる。

本書で挿絵として56枚ものイラストを描いたという岡本も、「267コのあるあると聞いて、私とは桁が違うので、恥ずかしくなりました」と笑いを誘った。

「イラストを描くのもすごい労力だと思うよ」と福田がフォローすると、「3日間、ほぼ休みなしで描き続けて、途中で脳がランナーズハイのようなゾーンに突入しました。糸ちゃんが望むものにしようと思いました」と、糸原の本を恥ずかしくないものにしたかったと述べる。

「270もの『あるある』を出した沙也加と3日間イラストを描き続けたりんの2人によるすごいコラボやん」と、福田は賛辞を送る。

糸原と岡本は「つぼみ大革命」では同期であり、本書以前にも糸原が考えた「あるある」に、岡本がイラストを描いて、一時期インスタに投稿していたことがあるという。

福田は「その時から面白いことをやっているなと思っていて。まさかそれがこうして書籍という形になったとは」と感慨深く述べた。

しかし、「アイドルあるある」として何枚も自撮りするアイドルについて話題が移ると、福田は「自撮りじゃないのよ。ファンが欲しがっているのって!」と厳しく提言。

「ファンは何が見たいんですか?」と素直に疑問を口にする糸原に、福田は「もっとバリエーションが欲しいの」と答える。「一番キレイに決まったガチ自撮りも欲しい。でも『今メンバーと一緒にいるよ』『こんなところに行ってきたよ』『こんな飲み物を飲んだよ』といった情報も、ファンは欲しいのよ」と説明すると、糸原と岡本も「確かにそれは盲点でした」と納得。

さらに福田は「だから、メンバーと抱き合えばいいのよ。自分1人だけではなく、メンバーとカップリングした写真がファンにとって嬉しいねん!」と力説。この福田の言葉にリアルタイムで視聴していたファンからも「分かってくれて、ありがとう」というメッセージが届いた。

岡本は「言われてみれば、私、メンバーとハグした写真って、1枚も撮ってないかもしれない」と肩を落とすと、福田は「撮っとけ!」と焚きつける。

現役アイドルと第一線で活躍する女性芸人ならではの当意即妙のトークはかなりの盛り上がりを見せて、充実した内容となった。

末っ子メンバーの苦労と、これからの野望

トークショーが終わると、フォトセッションと囲み取材が行われ、フォトセッションでは先ほどのトークでの福田のアドバイスに従って、糸原と岡本が初めてハグし合うポーズが撮られた。

「出版にあたって周りから反響はありましたか?」という質問に対して、糸原は「ツイッターで告知したところ、普段の5倍近く『いいね』がつきました」という。さらに先輩芸人で、吉本新喜劇では滑舌の悪さで笑いを誘う諸見里大介からも「リプライで『しゅごいね』といただきました」と明かす。

岡本も「連絡がほとんど取れていなかった地元の友だちが書店でこの本を見つけて、『これってどういうこと?』とLINEをくれて、やっと私の活動に気づいてくれた」と、この本がキッカケとなって友情が再確認できたと述べて、「またその友だちと遊びます」と笑顔を見せた。

今年の流行語大賞に「推し活」が候補に入り、「推し」という言葉が改めて注目されていることから、「いま一番の「推し」を教えていただけますか?」と質問されると、糸原は「最近ワンマンライブも無事に終わって落ち着いたので、まだ大好きな読書を始めています。特にホラーやグロ系の小説が好きです」と、意外な本の好みを語る。

さらに好きな作家を聞かれると、糸原は「貴志祐介さんの『黒い家』を初めて読んだ時、文章でここまで読み手の気持ちを大きく揺さぶることができるのかと衝撃を受けて、それから貴志祐介さん推しです」と、目を輝かせた。

フジファブリックの大ファンだという岡本は、「ツアーに必ず参加するほどフジファブリックが大好きなので、もしこの本がフジファブリックのメンバーに届いたら、むちゃくちゃ嬉しいです」と期待を込めた。

「次はどんな本を書きたいか?」という質問には、「エッセイを書いてみたい」と語る糸原。さらに岡本は「実は、私は腹違いの兄弟が10人もいる複雑な家庭環境に育っているので、そのことをネタにした自叙伝を出せたらいいな」と、驚きのエピソードを笑顔で披露して笑いを誘った。

現在もプロデューサーとして「つぼみ大革命」のイベント構成やコント台本を手掛けている福田は、糸原と岡本に対して「頼もしくなったと思います」という。

「2人は『つぼみ大革命』の末っ子というか、最後に参加したメンバーなので、練習には誰よりも早く来たり、終わったらモップをかけたりして、苦労していたんですね」と振り返る福田に、2人は「そんなところまでちゃんと見てくれたいたんですか?」と、驚きと喜びが入り混じった表情を見せた。

「そんな雑魚キャラだった2人が、まさかこんなに成り上がるとは。フワフワしているように見えて、芯が強くしっかりとした2人なので、こうしてちゃんと結果が出たんだと思います」と、福田は後輩たちの成長を笑顔で語り、さらなる活躍に期待を寄せた。

「つぼみ大革命」の絆の深さを改めて感じさせるイベントとなり、大団円のうちに幕を閉じた。

Information

『#アイドルあるある推しごと図鑑』
絶賛発売中!
定価:1100円(税込)
出版社:宝島社

出版社サイト

Reporter:Atsushi Imai