自分たちの信じるヒップホップ魂を見せつけた「KADOKAWA DREAMS」

東京ガーデンシアターで全ROUNDが開催されることになった「第一生命 D.LEAGUE 21-22 REGULAR SEASON」。今回は無事にROUND.1から有観客で行われ、熱いダンスファンが注視する中、開幕戦の幕が切って落とされた。

トップバッターは新規参入となった「dip BATTLES」。舞台は90年代のニューヨーク、寒空の下で多種多様な人種が出会いダンスで一つになることをテーマに、ジャズ、ファンク、オーガニック・ヒップホップなどをフュージョンした作品。メンバーそれぞれ別々の衣装を身にまとい、ヘアスタイルも八者八様。それぞれが別々のダンスを踊るルーズなスタートから、徐々に動きが揃いっていく。エンタメジャッジのテリー伊藤は「ストーリー性を感じて、観ていて浮き浮きした。かっこよかった!最高でした」と興奮気味に語り、ダンサージャッジのSTEZOは「アシッドジャズで踊るのは難しいが、個々のキャラクターが出ていた」と評価。結果は60.5点とまずまずの点数だったものの、リーダーのKarimは「デビュー戦で自分たちらしい色を出せて幸せ」とほっとした表情。

新メンバー3人が加わった「SEPTENI RAPTURES」は、めまぐるしく変化する緊張感のあるトラックに緩急のあるダンスを展開。ラップの速度だけではなく、咳や息継ぎに合わせてタイトなダンスを披露する。エンタメジャッジの大貫勇輔は「冷静と情熱の赤と青の炎を感じさせた。気合が漲っていて素晴らしかった」と語り、ダンサージャッジのKATSU ONEは「もっと見たい!めちゃめちゃかっけー!メリハリがあって、一体感が直球で伝わってきた」と称賛した。

前シーズンで8位に沈み、嘆き苦しんだという「Benefit one MONOLIZ」は、赤と黒が交差する衣装と、トレードマークであるハイヒールで颯爽と登場。「最後の晩餐」をテーマに、リーダーのKenがセンターを務め、ステージに据えたテーブルを効果的に使いながら、美しいシンメトリーを描き出し、妖艶な世界観を作り上げる。時に寝転がったり、時に情熱的なトリプルリフトを決めたりと、手品のように何が飛び出すか分からない構成で、エンタメジャッジの栗原恵は「映画を観ているようなストーリー性を感じて、美しくて素敵だった」とコメント。

新ディレクターにOH-SEを迎えた「USEN-NEXT I’moon」は、随所にゴールドを配したゴージャスな衣装で登場。Wセンターを据えて、前シーズンからの持ち味であるシンクロ率の高いダンスはそのままに、力強い動きも取り入れながら、表情にもこだわって、観客を挑発する。エンタメジャッジの高橋みなみは「気持ちが揃っているのが伝わってきました」と並々ならぬ気合いを彼女たちから感じ取り、ダンサージャッジのPEETは「振付のセンスが抜群に良かった。力強さとしなやかさのメリハリがあって、ところどころのアクセントにドキッとする」と構成の妙を褒めたたえた。

オープニング映像で「リアルを追求して、ヒップホップをかます!」と力強く言い放った「KADOKAWA DREAMS」は、スーツにネクタイとアダルトな装いで登場し、ハットとジャケットを巧みに使ったファンキーなダンスで魅了。かつてマイケル・ジャクソンが行ったデンジャラス・ワールド・ツアーを彷彿とさせたと語ったPEETは、「ポップ、バレエ、ジャズなど様々なスタイルがフュージョンされて感動した!」と絶賛。74.5点と、この日最初の70点台を叩き出してトップに躍り出た。

前回の覇者であり、ディレクター、メンバー共に一新した「avex ROYALBRATS」は、その重圧を楽しむかのように、自分たちの置かれているプレッシャーのかかる状況を音声で語るという異色のイントロでスタート。語り口に合わせて、器用にコミカルな表情と動きで内面を表現、音楽が乗り出すと、個々がアクロバティックな技を繰り出しつつも、抜群のチームワークを見せつける。STEZOは「アカペラで始まるのは新鮮。クリエイションは好き」と評価しつつ、「ビートが入ってから、もう少し乗っているところを見たかった」とコメント。