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映像と音楽と詩の融合を目指したプロジェクトにGENERATIONSが全員参加

『昨日より赤く明日より青く』は、CINEMA FIRHTERS project第4弾として、リリックから生まれた6つの物語で構成されたオムニバス映画。

CINEMA FIRHTERS projectとは、新進気鋭の監督から著名な監督までを迎えて、主演キャストにLDHのメンバーが参加。エグゼクティブプロデューサーのEXILE HIRO、企画・プロデュースのSSFF&ASIA代表の別所哲也のもと、小竹正人の詞の世界観を映像化したショートフィルムを製作するという、LDHとSSFF&ASIAがタッグを組んだ一大プロジェクトだ。

ショートフィルムながら、映像・詩・音楽それぞれが持つ力を融合させた新しい映像表現が目指され、これまで河瀨直美や三池崇、行定勲など、日本を代表する監督たちが参加。第4弾となる今回は、先日11月21日に結成9周年を迎えてさらに勢いを加速し続けるGENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーたちを主演に据えて、数々の名作を世に送り出してきたSABU、新城毅彦、山下敦弘、森義隆、真利子哲也、久保茂昭と、錚々たるクリエイターたちが集結。

公開舞台挨拶にはGENERATIONSのメンバー7人と、SABU、山下敦弘、久保茂昭、森義隆、真利子哲也と各エピソードを演出した監督たち、総勢12名が颯爽と登壇。盛大な拍手で迎えられた。

今回のプロジェクトにGENERATIONS全員で参加したことに対して、リーダーの白濱亜嵐は、「グループで1つの作品に出ることはあったのですが、別々の作品にそれぞれ主演を務めるというのは、すごく面白い取り組みだと感じました」と笑顔を見せた。

「佐野玲於くんや片寄涼太くんは以前から役者として活動していましたが、他のメンバーたちは役者としてどんな表情をするのか想像ができなくて。そのぶん、期待でワクワクしっぱなしでした」と胸の内を明かす。

そして実際に完成した作品を観て、「みんな、それぞれ良いお芝居をしたとすごく感じました」と、メンバー同士でかなり刺激を受け合う結果になったという。

白濱亜嵐そのままのイメージで物語を作った『言えない二人』

1本目の『BLUE BIRD』は、主演の佐野玲於とSABU監督による、髪を青く染めてパンクファッションに身を包んだ兄弟たちの珍道中を描いた内容。微笑ましくもほろりとさせる掛け合いが見所だ。

主演の佐野はちょっぴりドジな兄という役だが、実際は「一人っ子で兄弟がいないんです」と明かす。これにはSABU監督も「一人っ子だったなんて、今まで知らなかった」と驚き。しかし、「ダンスを通してお兄ちゃん的な存在がいっぱいいたので、そういう人たちが役を演じるにあたって参考になりました。先輩たちに可愛がってくれたことを思い出すキッカケになる役でした」と、それまでの経験が演技に活かせたという。

最初、SABU監督に対して怖い人というイメージを持っていた佐野だが、「今回現場で監督といろんな話をさせていただいて、印象が180度変わりました」と言い、SABUも佐野について、「すごく真面目で良かったです」と語る。

だが、劇中の缶バッチを弾くシーンの撮影で、用意された缶バッチが数少ないので、「なくさないように、気をつけて弾く練習をしてください」とSABU監督が注意したのだが、佐野は一発目で池に落としてしまったという。「監督の言葉がフリのように感じてしまいました」と、佐野は苦笑いを浮かべた。

白濱亜嵐が主演を務めた2本目の『言えない二人』は、幼馴染同士のもどかしい関係と距離感を山下敦弘監督が繊細なタッチで綴った珠玉の1本。

山下監督はシナリオに取り掛かる前に取材も兼ねて白濱と話し合ったという。「僕はひねくれているので、白濱くんのコンプレックスや裏の顔を引き出そうとしたんですけど、全然出てこなくて、次第に自分が恥ずかしくなってしまいました」と語り、「もう白濱くんのそのままのイメージで物語を作りました」と、主人公に白濱のイメージが反映させたと明かす。

白濱は撮影前の準備の際に、「ロケ地が銀座ということで、銀座で浮くような恰好にしようと監督と話し合いました」と言い、衣装合わせでは互いにアイデアを出し合っていったという。

実際の映像でも、コンビニにでも行くようなラフな恰好で銀座とは不釣り合いな雰囲気を醸し出しており、幼馴染に素直に想いを打ち明けられない主人公の歯がゆさを際立たせている。お互いに意思の疎通をうまくとりながら、作品を練り上げていったことが伺える。

3本目の『水のない海』は、数々のミュージックビデオを手掛ける久保茂昭監督による、近未来を舞台に人見知りの青年の恋模様を中心に、人と人の繋がりを温かく描いたちょっぴり不思議な物語。

主演の小森隼は宅配サービス員という役柄で、実際に自転車で渋谷の街中を走り回ったという。

「自転車の前輪にカメラを1台付けて、『とりあえず走ってきてくれ』と言われた時は『嘘だろ』と思ったんです。でも、久保監督らしい躍動感がよく表れたシーンだと思います」と、小森は撮影現場を振り返る。

「通勤時間での撮影だったので、仕事で一緒になるスタッフの方に何人も目撃されて、後日『何の仕事で渋谷の街を自転車で走っていたのですか?』と訊ねられました。だけど、それぐらい日常に溶け込んでいる役を演じさせていただいたのは個人的に嬉しかったですね」と、演技に手応えを感じた様子。

小森と久保監督は2019年の映画『HiGH&LOW THE WORST』をはじめ、今までいろんな現場で作品を作り上げてきた関係であり、久保監督も「今回は見たこともない小森隼の新しい一面を一緒に表現できればと思いました」と、本作の狙いを明かす。

小森も「企画の段階で、監督からA案とB案の2つのアイデアを提示していただいて、僕が『A案で行きたいです』と答えたら、監督も『A案で隼を撮りたいと思っていた』と仰って、最初から目指すビジョンは一緒でした」と、すべて話さずともお互いに理解し合える仲だったという。

片寄涼太が劇中で流暢な英語を披露

4本目の『怪談 満月蛤坂』は、古都・金沢を舞台に美しい女幽霊に魅入られた青年の怪異を妖しくもユーモラスに描いた一風変わった作品。

主演の中務裕太が演じる老舗料亭の若手料理人は、なんと女幽霊の呪いによって男なのに妊娠してしまい、お腹がどんどん大きくなるという設定だ。

子どもを宿して大きく膨らんでいくお腹はもちろん特殊メイクだが、中務は「特殊メイクのお腹は腹巻みたいな感じで簡単に装着できる仕様だったんですけど、撮影中はずっと付けている状態なので、腰を痛めてしまいました」と苦労を吐露する。

なんともインパクトのある物語だが、演出を担当した森義隆監督は、本作の主題歌『散る散る満ちる』の歌詞に出てくる「満月」というキーワードから、「大きなお腹を連想していって、さらに中務くんがすごく真面目な好青年なので、どうしたらこの人の真面目さを面白く見せられるのかなと思った時に、『お腹を膨らませてみよう』という発想に至りました」と説明。

中務も「どうしたらいいのか分からないのなら、分からないままストレートに表現すればいいという考えにたどり着いて主人公を演じました」と述べる。

現実ではあり得ない事態ゆえに狼狽の中にも中務の真面目さが際立ち、それが本作をただのホラーではないユニークなものへと仕立てあげている。

5本目の『COYOTE』は現在世界で大問題になっているコロナ禍での社会を取り上げた作品で、片寄涼太は主演と主題歌を担当。さらに劇中で流暢な英語まで披露して、より大きな視点で現実を切り取る本作に説得力を与えた。

準備段階から練習を重ねてきたという片寄は、「英語は感情を乗せて話すという点で関西弁と親和性が高くて、そういった発見もあって面白い現場でした」と、有意義な経験だったと述べる。

本作の演出を手掛けたのは、『ディストラクション・ベイビーズ』(2016年)などの先鋭的な映画で知られる真利子哲也監督。「まさに世の中がコロナ禍でどうなるか分からないタイミングでの撮影だったので、結果的にアメリカと東京という設定になりました」と本作の製作経緯を明かす。

もともとは主人公がシカゴに行くという台本だったのだが、アメリカと日本で離れ離れになった恋人たちがコロナ禍に遭遇するという物語に発展していったという。

そういった変更も片寄は前向きに捉えて、「ある意味で主人公をより深く掘り下げることができて、今回の撮影に臨めたのがすごく良かったと思います」と、役作りに活かしたと語った。

関口メンディーは憑依型の役者

6本目の『真夜中のひとりたち』は、『午前0時、キスしに来てよ』(2019年)をはじめ数多くの恋愛映画をヒットさせた新城毅彦監督による、ほろ苦い大人の胸キュン映画。

残念ながら新城監督はスケジュールの都合により欠席となってしまったが、主演を務めた関口メンディーは、「本当に新城監督の作品がすごく好きで、お話をいただいた時は、ついに恋愛映画に出られるんだと嬉しい気持ちでいっぱいでした」と、新城監督と一緒に仕事ができたことで満面の笑みを浮かべた。

悲しい過去を背負った役柄だが、「自分のキャラとは離れた役柄で、演じる中で勉強になったこともたくさんあって、素敵な経験になりました」と声を弾ませた。

以前、関口と共演したことがあるという長濱も、「メンディーくんは憑依型の役者で、僕は演技では彼に喰われちゃうので、共演NGにさせてもらっています(笑)」と明かして、笑いを交えながら関口の役者としてのポテンシャルを褒める。

本作の主題歌「笑うしかないトラジディー」を担当したメンバーの数原龍友は、「サビの歌詞に『指輪』というフレーズが2回も出てくるので、指輪がキーワードになるんじゃないかなと思っていたら、映画の冒頭でメンディーが指輪を思い切って投げようとするシーンがあって、僕なりに答え合わせができたという感じで面白かったです」と、自身の歌う楽曲から生まれた物語の印象を語った。

司会者から「オススメンディーなシーンを教えてください」との質問に、数原は「メンディーさんがヒロインを抱きしめ合うシーンですね。だけど、メンさんは力加減を知らないゴリラだから、抱きしめすぎて女優さんを傷つけてやしないか」と疑問を口にすると、関口は「優しく抱きしメンディーしたので大丈夫でした」と笑いを誘った。

各メンバーと監督たちの作品にかける熱量がダイレクトに伝わってくる、充実したトークショーもあっという間に終わりに近づいた。

ラストは11月21日に9周年を迎えて10年目に突入したGENERATIONSを記念して、SABU監督より花束の贈呈が行われた。

代表して花束を受け取ったリーダーの白濱は、「この9年間、あっという間に過ぎてしまったというのが本音です。だけど、まだまだ僕らは成長して、どんどん可能性を広げていけるグループだと思います。このプロジェクトも新たな挑戦で、7人が一丸となって挑戦していきたいです。僕自身も挑戦しつづけるメンバーであってほしいと思っているので、これからも暖かく見守ってもらえると嬉しいです」と、熱意を込めたメッセージでイベントを締めくくった。

Information

『昨日より赤く明日より青く-CINEMA FIGHTERS project-』
TOHOシネマズ 日比谷 ほか 全国ロードショー中

出演:佐野玲於、関口メンディー、白濱亜嵐、中務裕太、片寄涼太、小森隼ほか
監督:SABU、新城毅彦、山下敦弘、森義隆、真利子哲也、久保茂昭
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO 企画・プロデュース:別所哲也 コンセプトプロデューサー:小竹正人
Theme Song 「昨日より赤く明日より青く」 GENERATIONS from EXILE TRIBE
企画製作 LDH JAPAN 制作:パシフィックボイス 配給:LDH PICTURES
©2021 CINEMA FIGHTERS project

詩と音楽、映像を一つに融合したプロジェクトの第4弾。今回は6篇全てにGENERATIONS from EXILE TRIBEのメンバーが参加。SABU『BLUE BIRD』はドジな兄と陽気な弟とのかけがえのない絆を、新城毅彦『真夜中のひとりたち』はそれぞれ大切な人を喪失した男女が歩く東京の一夜を、山下敦弘『言えない二人』は幼馴染に想いを伝えられない男のもどかしい気持ちを、森義隆『怪談 満月蛤坂』は美しい女の幽霊に愛された料理人の怪異を、真利子哲也『COYOTE』は新型コロナ禍で急変する世界を、久保茂昭『水のない海』は他人との関わりを避けてきた青年と中国人留学生との出会いを、監督それぞれの個性あふれる物語が展開する。

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Photographer:Keita Shibuya , Reporter:Atsushi Imai