6,017組の中から勝ち抜いた26組による白熱の準決勝
新型コロナウイルスによって客席から笑いが消えた2020年のお笑い界。その厳しい1年を堪えぬいた今年の「M-1グランプリ2021」は、初の6,000組越えとなる6,017組が出場。各予選では、昨年分の笑いをも取り戻すべく、どの出場者たちもしっかりと練り上げてきた渾身の漫才を繰り広げてきた。
その結果、メディアで活躍する芸人たちの敗退、超若手芸人の下剋上、久々に出場する芸人たちの逆襲など、番狂わせが続出。普段の活躍は一切関係なし。結成15年以内の芸人たちがプロ・アマ問わず“とにかくおもしろい漫才”で頂点を目指すべく、計26組が準決勝の舞台で火花を散らすこととなった。
12月2日に開催された準決勝の舞台はNEW PIER HALLで、有観客で行われた。
昨年結成したばかりの女性コンビ・ヨネダ2000は、大舞台を物ともしない自由なボケとスムーズなネタ運びでいきなり爆笑をさらう。4年ぶりの出場となるハライチは、一切ブランクを感じさせないボケとツッコミの応酬を展開。真空ジェシカはネタ中にさまざまな伏線を張り巡らせて観客を笑わせる。昨年初めて決勝進出を果たした東京ホテイソンの独特なツッコミは今年も健在。4年連続の決勝進出を狙う見取り図は、悲願の優勝を見据えた貫禄のコント漫才。決勝7位、5位と順位を上げ、さらに今年は「ABCお笑いグランプリ」優勝と勢いに乗るオズワルドも、堂々のしゃべくり漫才で会場を沸かせる。ダイタクは双子ならではの悲哀を次々と笑いに昇華。2年ぶりの決勝進出を狙うインディアンスは、登場から最後まで破格のボケ数で勝負に出る。3年ぶりの出場かつラストイヤーとなるアルコ&ピースの2人の白熱のやりとりには、客席から思わず拍手が沸く場面も。昨年の決勝進出で一躍脚光を浴びた50歳と43歳のコンビ・錦鯉は“おじさん”感を存分に活かしたボケで会場の老若男女をしっかりと味方につけた。